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世界遺産・興福寺の瓦を「人工魚礁」に再利用 猿沢池に設置のワケ

2020年09月24日(木)放送

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奈良の観光名所として知られる猿沢池に、魚のすみかとなる人工の魚礁が設置されました。使われたのは世界遺産・興福寺の瓦です。

世界遺産・興福寺のすぐそばの猿沢池。9月24日、この池で魚の産卵場所や隠れ家となる「人工魚礁」の設置が行われました。興福寺の古い瓦を使っています。

猿沢池といえば、かつて金魚を放つ伝統行事が行われていたことでも知られています。一方で、6年前の2014年には、飼いきれなくなり捨てられた外来種のミシシッピアカミミガメが大繁殖し、県が大量捕獲に乗り出したこともありました。現在、外来種はほぼいなくなったとみられていますが、人工漁礁の設置により生態系の保全を進めることになったのです。

今回、作業にあたるのは、興福寺から依頼された自然環境の管理・保護が専門の近畿大学の学生らです。

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(近畿大学農学部環境管理学科 北川忠生准教授)
「瓦というのは、魚や生き物が産卵するのに良い気質と形をしているので、これを沈めることで生き物たちが増えるのではないかと考えました。」

実は興福寺では20年以上前、老朽化したお堂の改修工事で大量の瓦が出ましたが、世界遺産の瓦を簡単には捨てられず、ずっと保管していたのです。

(興福寺 南俊慶さん)
「仏教では生き物の命を大切にする教えもありますので、寺の瓦を再利用して(命の大切さを)考えるきっかけになるのではないか。」

9月24日の作業では、魚礁の設置場所にステンレス製の枠組みを敷いて電動ポンプで水を抜き、瓦を17枚使った高さ40cmほどの魚礁を3基組み立てました。

(近畿大学農学部環境管理学科 北川忠生准教授)
「興福寺さんが創建当時に猿沢池でとれた粘土から瓦を作っていたと聞きまして、古くて使われなくなった瓦を利用して生態系も元気になる。まさに一石二鳥となる取り組みになると思います。」

最終的には合わせて17基が設置されるということで、生態系の保全に期待がかかります。

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