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【特集】古アパートが不法投棄で"ゴミの山"に...夜間取材で『花火』投げ込む危険行為も確認 ナゼ何年も放置?

2020年08月06日(木)放送

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住宅街のど真ん中で行われているごみの不法投棄。使われなくなった古いアパートがごみ置き場と化してしまっている。一体なぜ、このような事態になってしまったのだろうか。

住宅街にできたごみの山 4月以降不法投棄相次ぐ

今年6月、大阪市生野区。住宅街の一角にごみの山があった。近くの住民によると、最初は少しだったごみが、たったのひと月で山のようになってしまったという。

「毎晩毎晩ね、自転車や車でボーンてほっていきはるねん。(Q誰が捨てに来ているんですか?)近所の人やろ。1人が捨てたら、もうええやろと思いはる心理現象ちゃうの。」(近くの住民)

このごみの山のあった場所は公道にあたるため、市が撤去することになったが、生野区では新型コロナウイルスの感染が広がった4月以降、家の大掃除をする人が増えたせいか、ごみの不法投棄が大幅に増えているという。

ごみが積み上げられた古アパート 不法投棄は数年前から

一方、同じ大阪市生野区内に、草木が絡まった古いアパートがある。それを取り囲むようにごみが積み上げられていた。粗大ごみや電化製品など、処分には費用がかかるごみが目立つ。どのようなごみが積み上げられているかというと…
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「こちらトイレの便座です、道路にはみ出してしまっています。トレーニング器具でしょうか、丁寧に縛って捨ててあります。木彫り人形のようなものもあります。草が周りに絡みついています。」(記者リポート)

近くの住民によると、不法投棄は数年前から続いているという。ここは元々は賃貸アパートだったが、5年ほど前に老朽化などを理由に閉鎖され、その後、ごみを捨てていく人が後を絶たないそうだ。

「2年程前からやね。去年1年間でかなり増えた。処理をしないから、ほっても構わへんわと思ってんのかもわからへん。誰も注意せんからな。晩の間にほかしている人多いわな。」(近くの住民)
「火をつけられへんか、こんなに広いところやから、すぐにわーっと広がってしまうから。それが怖いですね。衛生上もいいことないと思いますし。」(近くの住民)

不法投棄だけでなく危険行為も

一体誰が、どのようにして捨てているのか。取材班は今年7月、現場を観察することにした。

午後9時半頃、自転車に乗った女性がやってきた。すると、自転車を止め、片手で何かを投げ捨てた。ガシャンという音が住宅街に響く。
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別の日の午前0時ごろには、シャッターのようなものを抱えた男性が現れた。これを敷地内に投げようとするが、大きすぎてうまく敷地に投げ込むことができないようだ。何度も失敗を繰り返し…ようやく投げ入れた後は、何事もなかったかのように立ち去った。
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さらに別の日の午後11時すぎ。自転車に乗った男性がやって来た。

「荷物を持ってきましたね。捨てていますかね。」(記者リポート)

自転車に乗った男性が、アパートの前に大きな袋を放置して走り去った。現場で確認すると…
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「布団のようなものを袋に包んで手慣れた様子で捨てていきました。」(記者リポート)

不法投棄は夜間に行われることが多く、老若男女、様々な人々が平然とごみを投げ捨てていく。

中にはこんな人も…。若者がアパートの近くで何かに火を付けて逃げた。すると、パンパンパンと火花を散らし大きな音が鳴り響いた。爆竹だ。
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さらにこの若者たちがアパートに向かって花火を投げ込み始めた。大規模な火災に繋がりかねない危険な行為だ。
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一体なぜ、人々はこの場所にごみを捨てるのだろうか。男性が何かをアパートに向かって捨てた。

「捨てましたね。行きましょうか。」(記者リポート)

取材班はごみを投げ捨てた男性から話を聞いた。
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「したらあかんけど、ごみほった。(Q何を捨てたのですか?)ごみをほったということです。悪いこととわかっていますけどね。逆に言うたら、こんなことされたら毎日臭くてしょうがないんですわ。」(ごみを捨てた男性)

男性は近くの住人だという。

「前よりだいぶ増えてますわ。昼間の暑い時はよう臭いますよ。(Qごみを捨てたらまた臭うのではないですか?)だから悪いのはわかってます。我々みたいなん責めてどないしますの。(Qそういう人たちの積み重ねで…)積み重ねでこうなっているのも百も承知です。(Q不法投棄ですよね?)わかっています。ただ軽犯罪法で我々は怒られるだけですわ。」(ごみを捨てた男性)

男性は「違法行為は承知の上でやっている」と吐き捨てて立ち去った。

なぜ何年も放置?

ごみがごみを呼ぶ状態となってしまったアパート。なぜ何年も放置されているのだろうか。

「基本的に公道や行政の施設でしたら掃除するんですけども、空き家等の私有地に関しては、やっぱり個人の持ち物というところもありますし、法的にはなかなか手が出せない状態ですね。」(生野区地域まちづくり課 井平伸二課長)
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大阪市は2019年、アパートの所有者の許可を得てネットを設置したが、効果は限定的だったようだ。

「私有地に関しては私有地の所有者の責任になりますので、所有者が処分なりしていただくという形になります。現状としてはお願いしていくしかないような状況ではあります。」(井平伸二課長)

アパートの所有者は「自分も被害者」

これだけ多くのごみを処理するには多額の費用がかかる。アパートの所有者はどう思っているのだろうか。直接、話を聞いた。

「管理責任や管理責任や言うて。結局(責任の)転嫁だと思うんですよ。あそこの物はお前の所で捨てられたんやから、お前の所の物だよと。」(アパートの所有者)

所有者の男性は自分も被害者なのにと憤る。

「結局、皆さんのモラルが下がっているんでしょうね。」(アパートの所有者)
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今も増え続ける不法投棄。日増しに気温が上昇する中、不快な臭いや火事が起きるのではないかという懸念など住民の不安は高まるばかりだ。

(8月6日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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