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【特集】オリンピックは1年後 "幻"のオリンピアンが教え子に託す夢

2020年07月24日(金)放送

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新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピック・パラリンピックは2021年に延期となりました。東京オリンピックへの出場にかける選手や入手困難なチケットを手にしたファンらの思いを取材しました。

「東京五輪」開催決定もアクシデント続き…コロナで1年延期に

本当なら2020年7月24日は東京オリンピックの開会式が行われるはずでした。開催決定に沸いた、あの時。数々のアクシデントを誰が予想できたでしょうか。

費用問題などでメイン会場の新国立競技場はデザインを変更。大会エンブレムは盗作の疑いが浮上し変更。そして、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により開催が1年延期となったのです。

「すごく楽しみにしていた」開会式のチケットが当選していた夫婦

大阪府内に住む久慈さん夫妻は「7月24日」という日を心待ちにしていました。

(Q2020年7月24日、本来ならどのような予定だったのですか?)
「本来だったら東京オリンピックの開会式に行く予定でした。」(久慈玲奈さん)
「すごく楽しみにしていました。」(久慈知明さん)

久慈さんは東京オリンピックの開会式のチケットが当選していて、2人で楽しむ予定でした。

「最初はそんなにレアなチケットとは思っていなかったが、お話を聞くとレアだったみたいで、すごく楽しみにしていたのですが…。」(久慈玲奈さん)

ちなみに、超がつくほどのプラチナチケットは2枚で60万円。当選後は浮かれる気持ちを抑えられませんでした。

「グッズも買っていましたし、シールとかいろいろなところに貼って、すごく自慢していたので、みんなからも哀れに思われているというか…」(久慈玲奈さん)

「自分の全てがなくなったという心境」レスリング代表に内定していた幻のオリンピアン

レスリングの強豪・滋賀県立日野高校で監督をしている南敏文さん(63)は忘れられない過去があります。今から40年前、滋賀県職員だった南さんは全日本選手権を6連覇。「誰とやっても負ける気がしなかった」という南さんは、モスクワオリンピック代表に内定しました。

しかし…当時のソビエト連邦がアフガニスタンに軍事侵攻したことを理由にアメリカは同盟国にボイコットを呼びかけ、日本も「不参加」に。南さんは「幻のオリンピアン」となったのです。

「3か月前くらいですかね。直前です。オリンピックを目標にやってきたから、もう何か自分の全てがなくなったという心境でした。」(元モスクワ五輪・レスリング代表 南敏文さん)

「教え子をオリンピックに出場させたい」新たな夢

オリンピックに出られなかったことで別の目標が生まれたといいます。

「今も悔しい思いはありますよね。でも、その悔しさをどこにぶつけるのと言われたときに、指導をしながら卒業生が僕のかわりに(オリンピックに)出てくれればうれしい。神様に与えられた試練かもわからないし、たぶん運命だと思います。」(南敏文さん)

「教え子を自分の代わりにオリンピックに出場させたい」新たな夢を抱いた南さんは、100人以上の選手を育ててきましたが、まだその夢は叶っていません。そして、東京オリンピックを前に期待を寄せているのが。

「園田新。この子が行けたら良いと思っている。1番近いと思う。」(南敏文さん)

男子グレコローマンスタイル130kg級の園田新選手(26)です。2018年のアジア大会、この階級で日本人では24年ぶりとなる銅メダルを獲得。2020年3月のアジア大会は新型コロナウイルスで延期になりましたが、2021年3月の大会で2位以上となれば、オリンピック代表に内定します。

「オリンピックに1番近い」教え子の園田新選手の思いは

小学生の頃から師弟関係の南さんと園田選手、今も定期的に連絡を取り合っています。

【オンラインで話をする南さんと園田選手】
 (南さん)「どう?練習は?」
(園田選手)「オリンピック開催されるかどうかということで、みんな不安になっているところはあるんですが、僕は開催されると思って本気でやっているので、後悔しないように…いつも後悔ばっかりするので、後悔しないようにいきたいなと思う。」
 (南さん)「みんな、来年(オリンピックが)あるのか新型コロナウイルスで不安だけど、そんなこと思っていたら強化できないしな。」
(園田選手)「来年にスライドすること自体はプラスになっていると思うので、また強くなるチャンスが増えたと思って前向きに頑張っていけたらと思う。」
 (南さん)「あらちゃん(園田選手)にしたら良いこと言ってくれるから、先生うれしい。頑張ってください!」
(園田選手)「頑張ります。ありがとうございます。」

代表の座を射止めながら出場できなかった南さん。コロナ禍でオリンピック出場を目指す教え子を複雑な思いで見守っています。

「モスクワの時は政治的なことだったけど、今回は世界を巻き込む新型コロナウイルスですから、その部分は読めないですけど、(園田選手を)幼い時から見ているので、やっぱり出てほしいと思いますね。」(元モスクワ五輪・レスリング代表 南敏文さん)

(7月24日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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