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【特集】西日本最多『クラゲ』23種類5000匹!京都水族館リニューアル 入社4年目クラゲ大好き飼育員の奮闘記

2020年07月15日(水)放送

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7月16日、京都水族館の「クラゲ」展示エリアがリニューアルオープンしました。西日本最多となる23種類・約5000匹以上のクラゲが展示されるということなのですが、クラゲは繊細なために、舞台裏には多くの苦労がありました。

京都水族館でクラゲエリアがリニューアル

JR京都駅から徒歩15分の場所にある都市型水族館の「京都水族館」(京都・下京区)。8年前に開業して以来、大勢の観光客が訪れる人気スポットなのですが、中でも人気はイルカパフォーマンスです。
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そんな京都水族館で飼育員をしている入社4年目の小野地慧さん(26)は、これまでペンギンの飼育などを担当していましたが、大学時代にクラゲを研究していたこともあり、今回、クラゲゾーンのリニューアルを担当することになりました。クラゲは、ご飯をあげる瞬間が一番かわいいと言い、語り始めると止まりません。

「カギノテクラゲはこうやって壁にくっついているんですよ。クラゲのイメージとちょっと違う姿が面白いなと思うのと、あとすごく毒が強いクラゲなんですよ。呼吸困難になるみたいな。そのギャップが面白くてすごく好きなんですよ。」(京都水族館・魚類チーム 小野地慧さん)

今回のリニューアル計画では、クラゲの展示エリアが拡張され、西日本最多となる23種類・約5000匹のクラゲが展示されます。

「クラゲはいつか大ブームが起きて、日の目を見る日が来るとずっと思っていた。」(小野地慧さん)

直径6.5m!ドーナツ型の巨大水槽

今年2月、巨大なクレーンに吊り下げられていたのはクラゲ用の新しい水槽です。小野地さんは新エリアの目玉となる大水槽「GURURI」の責任者に抜擢されました。

直径6.5mもあるこの巨大な水槽は、ドーナツ型になっていて、穴の中に入ると辺り一面360度、クラゲを眺めることができるという代物です。そして小野地さんに与えられた最大の任務は、この大水槽に入れる1500匹ものミズクラゲを確保することです。

「(クラゲで)埋まりますかね。すごく大きいんですけど。埋まらず寂しい状態でオープンはできないという焦りが出ました。」(小野地慧さん)

“形が崩れやすい”難しいクラゲの飼育

繊細なクラゲの飼育は難しく、種類ごとにエサの量や回数を変えなければなりません。ミズクラゲには1日2回エサを与えていますが、エサや水を替える回数によって形が崩れてしまうこともあるといいます。

「育ってもきれいな形に育てられなかったりとか、育てているうちに形がどんどん崩れて大きくなれなかったりとかして、それが最初なんでなんだろうってずっとなっていて。試行錯誤しながらやっています。」(小野地慧さん)

宮津港でミズクラゲ探し

この日、小野地さんが向かったのは水族館から約100km離れた日本海の宮津港(京都・宮津市)です。目的はもちろん、大水槽に入れるミズクラゲを捕まえること。水槽に入れる1500匹のうち、約1000匹は繁殖させることで賄いますが、残りの500匹については海で捕まえるなどしなければならないというのです。小野地さん、ただひたすら、水面をただようクラゲを探します。

  (飼育員)「ミズクラゲいました。これって?カブトクラゲや!」
(小野地さん)「カブトクラゲや!」
  (飼育員)「目を離したら消えます!」
(小野地さん)「目を離さないでね。」

小野地さん、車からバケツとひしゃくを急いで持ってきます。そして…
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(小野地さん)「とれたー!」
  (飼育員)「よかったー!」

とれたのはミズクラゲとは別の種類のカブトクラゲでした。クラゲは形が崩れてしまわないよう、ひしゃくで1匹ずつ丁寧にすくいあげます。

「水と一緒にすくわないと、すぐ体が崩れます。」(小野地慧さん)
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結局この日は6種類、40匹のクラゲを採取しましたが、ミズクラゲはたったの2匹だけ。先が思いやられる結果となりました。

「ミズクラゲだけでいったらちょっとピンチです。まだまだ足りない。急がないといけない。」(小野地慧さん)

コロナでクラゲエリアのオープン延期に

ところがその後、新型コロナウイルスの感染拡大により、水族館は臨時休館。4月末のはずだった新たなクラゲエリアのオープンも延期となりました。新型コロナウイルスが暗い影を落とす中、小野地さんらは粛々とクラゲを集め続け、オープンへ向けた準備を進めました。
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あの大水槽に初めてクラゲを入れたのは4月末、10匹投入します。

「おー!クラゲが出ていった!すごい!泳いでるよ!うわぁ…ちょっと感動する。」(小野地慧さん)

まだ再開の目途が立たない状況の中、気持ちだけは前向きでした。

「オープン日がずれるので、その日に合わせてみんな大きくしてきていたので、(オープン日が)ずれちゃうのはあれなんですけど。(オープンの)日はわからなくても、いつオープンしても大丈夫なように頑張って育てていきます。」(小野地慧さん)

新展示エリア「クラゲワンダー」

そして7月15日、当初の予定から約3か月遅れでクラゲの展示エリアがリニューアルされ、新展示エリア『クラゲワンダー』が報道陣に公開されました。小野地さんが担当したドーナツ型の大水槽では、ライトに照らされた約1500匹のミズクラゲがふわふわと漂います。

「なんとかこぎつけたという感じで。どれだけ幻想的で魅力的なのかということに心を動かされてもらえたら。クラゲにどんどんハマってくれたらうれしいと思います。」(小野地慧さん)

当面は入場制限を行いながらの運営となりますが、クラゲゾーンは都会の新たな癒しの場となるのでしょうか。

(7月15日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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