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佐渡裕氏が思う"コロナ時代のオーケストラ"「一緒に音楽が出来る喜び」と「一緒に音を合わせる難しさ」...最善の音を求めて

2020年06月24日(水)放送

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新型コロナウイルスの影響で今年3月から演奏会が中止されていた兵庫県立芸術文化センターのオーケストラの活動が再開されました。芸術監督を務める佐渡裕さんが考える、“密にならない”新しいオーケストラの形とは?

『すみれの花咲く頃プロジェクト』

兵庫県西宮市にある兵庫県立芸術文化センターの芸術監督を務める世界的指揮者・佐渡裕さん。新型コロナウイルスの影響で今年3月に劇場が閉鎖され、オーケストラの活動も休止を余儀なくされました。自宅待機が続くオーケストラのメンバーたちと一つの音を奏でたい…そんな思いから今年4月、『すみれの花咲く頃プロジェクト』を始めました。

メンバーたちが自宅からリモート演奏し、佐渡さんは動画の中で、動画を見た人に“歌や手拍子など何でもいいので共演しよう”と呼びかけました。すると、動画を見た著名人や一般の人から400件以上の投稿が寄せられ、それぞれの演奏に重ね合わせて、これまでに28本の「すみれの花咲く頃」が作られました。動画の総再生回数は21万回に上っています。

「こういう形でも音楽を届けることができるんだと再認識したし、たくさんの人に触れていただくことができるなと思いましたね。」(佐渡裕さん)

『音楽が一緒にできる喜び』と『人と一緒に合わせる難しさ』

兵庫県立芸術文化センターが再開されたことを受けて、約3か月ぶりにオーケストラの演奏会が開催された6月19日に、改めて佐渡さんに話を伺いました。

(Q今日、久しぶりに皆さんで演奏されるということですが、今どんなお気持ちですか?)
「オーケストラがソーシャルディスタンスをとって、制約があろうともオーケストラができるのはすごい喜びですし。そのために練習はしないといけないが、オーケストラのメンバーも今まで以上に人と一緒に音楽ができる喜び、人と一緒に合わせる難しさ、両方のことを感じながら挑むコンサートになるかなと思います。」(佐渡裕さん)

ソーシャルディスタンスを取ったオーケストラ

この日、オーケストラのメンバーたちが劇場に帰ってきました。舞台には飛沫防止用のアクリル板が設置され、普段は重なり合うように配置される演奏家たちもソーシャルディスタンスが取られています。

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コロナ時代の新たなオーケストラの試み。試験的な演奏会のため、この日は一般の観客は入れずにライブ配信。いつもとは違う環境での演奏です。

ライブ配信ではYouTubeやフェイスブックなどで約3900人が視聴し、「生の音が聞きたい」「ブラボー」などと多くのコメントが寄せられました。

「自分たちができる最善の音を求めて」

演奏会を終えた奏者たちの感想は?

「やっぱりよかったですね。生のコンサート。みんなと一緒に弾くのはやっぱり幸せです。」(バイオリン ム・リンさん)
「こういう配置でこんなに離れて全部の楽器を弾いたことが生まれて初めてぐらいの経験なので、いろんなことが新しくて戸惑ったりもしたのですが、新しい課題がたくさん見つかったと思います。」(チェロ 久保田佑里さん)

佐渡さんは…

「緊急事態宣言が解除されましたけど、音楽界においては特別な環境の中でやっていかないといけない。ソーシャルディスタンスを当然とって、その中で自分たちができる最善の音を求めてこれからもやっていくべきかなと。」(佐渡裕さん)

またいつか、満員の劇場で『ブラボー』という歓声を…。その時まで、最高の音楽を届けるための試行錯誤は続きます。

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