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【特集】宅配代行『UberEats』新人配達員の1日 始めたきっかけは"コロナで収入0に..."

2020年05月20日(水)放送

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黒いリュックを背負い、主に自転車で飲食店の宅配をする「UberEats」。最近よく見かけるという方もいるのではないでしょうか。新型コロナウイルスの時代に存在感を示す配達員を取材しました。

「UberEats」新人配達員 月収30万円が0円になり…

飲食店の宅配代行サービス「UberEats」は、2014年にアメリカでスタートし、日本では16都府県で展開しています。UberEatsの運営会社によりますと、今年2月中旬から3月末にかけて加盟店が3000店ほど増加し、現在は2万店以上と提携しています。
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配達員を始めて5日という山本さん(仮名・30代)は、元々フリーランスでブログの執筆やWebライターの仕事をしていて、月収は30万円程度でした。しかし、新型コロナウイルスの影響で副業としてWebの仕事を始める人が増加し、その結果…

「(収入は)今はゼロですね。微々たるものですけど自分のブログから広告収入が発生しているのが月に1万円にも満たないくらい。」(山本さん)

そこで目を付けたのがUberEatsでした。

「UberEats」の仕組み 黒いリュックは自己負担で4000円 

UberEatsの仕組みはこうです。スマートフォンのアプリを通じて食事の注文が入ると、UberEatsは加盟店に調理を依頼、同時にパートナー契約を結んでいる配達員に配達を依頼します。依頼を受けた配達員は店まで料理を取りに行き、注文した人に届けます。配達員は1件ごとに報酬を得られます。
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山本さんがUberEatsの配達時に使っているリュックは中が2段になっていて、他にも自ら用意したという様々なサイズの保冷バッグを用意していました。配達員は18歳以上であれば誰でも始められますが、装備は自己負担で、象徴的な配達用のリュックは4000円で購入したそうです。
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山本さんは衛生面も気にかけていて、消毒を徹底しています。

「一応この小銭もコロナ禍という今の状況下も考えて、丁寧に洗浄して乾かしたものを入れているんです。」(山本さん)

商品がお客さんのもとに届くまで

午前8時半、初心者配達員の山本さんの1日が始まります。その様子を撮影させていただきました。

山本さんの相棒となる自転車は意外にもレンタサイクルです。UberEatsの配達員はシェアサイクルが利用できますが、費用は月額4000円です。

自転車の準備もできたことで、配達員専用のアプリで「出発ボタン」を押すと業務開始です。

「じゃあちょっと今から。昨日、遅めの朝マック狙いで1件配達いただけたマクドナルドに行きます。」(山本さん)
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近くの店で注文が入れば配達依頼が通知されます。早速、「マクドナルド桃谷店」から依頼が入りました。店の前に向かうと、配達員が大勢いました。テイクアウトの需要が増加していることがわかります。

(Q配達員だらけですね?)
「そうですね。だってそこUberさんで、あと出前館さんなので。昨日もここで1件もらったので。」(山本さん)

この日、店内で炭酸のドリンクが出ないトラブルが起き、商品の受け渡しに少し時間がかかってしまいました。
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受け取った商品は冷めないようにすぐにリュックにしまいます。

「中でたいぶ混んでいて、お客さんをお待たせてしまった。」(山本さん)

商品を受け取ったらすぐに自転車で配達へ。

「あと750mか。マクドナルド混んでたなー。あー。」(山本さん)
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注文から約20分、山本さんはお客さんのところに到着しました。

「お世話になります。Uberです。」(山本さん)

これでようやく完了です。距離などによって変動しますが この配達の報酬は355円でした。

「2日目」「タイに住んでいて帰れない」「仕事が少なくて」

その後も至る所で配達員と鉢合わせになります。戎橋付近では…

 (配達員)「僕も最近始めたばっかりなので。」
(山本さん)「そうなんですか?」
 (配達員)「2日目です。昨日からなので。」
(山本さん)「僕は5日目です。」
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始めたきっかけも様々なようです。他の配達員に聞いてみると…

「僕は元々タイに住んでいて(コロナで)帰れなくなったんですよ。今収入源はこれだけですね。」(配達員歴2か月)
「(コロナで)仕事が少ないので、お金がないから頑張ります。」(ベトナム出身・配達員歴3か月)

配達員の増加とともに指摘される「交通マナー」と「安全面」

一方で、配達員の増加と共に交通マナーや安全面の問題が指摘されています。

視聴者提供の動画を見てみると、UberEatsのリュックを背負った配達員の男性が首都高速道路を自転車で走っていました。また、東京・銀座では配達員とみられる男性が乗用車に追突される事故が発生し、中には死亡事故も起きています。

今後は体験をブログに活かす

配達歴5日目の山本さん、Webの仕事ではなかった接客にも慣れてきたようです。午後8時半頃、中華料理店に商品を取りに来た山本さんは、まず手を消毒してから、商品を受け取りました。お店の人はどのように見ているのでしょうか。

(Q山本さんの印象は?)
「めっちゃいいです。ちゃんとアルコール消毒もしてくれていて、バッグの中も多分料理が動かないようにいっぱい物が入っていて、お店的には好印象です。」

この日の配達件数は9件とちょっと少な目で、売り上げは3719円でした。

「UberEatsの配達員のいいところって、よその地域でも全然働けるので。お金を求めて続けられるような、そんな仕事じゃないと思うんですよ。他の楽しみとか面白さを見出せないとなかなか。」(山本さん)
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今後はUberEatsの仕事を本業のブログ執筆にも活かしたいと意気込みます。

「『初心者の時は苦労しました。』『最初からこうしていたらOKですよ。』みたいな。そんな感じで今後は(ブログで)発信できたらいいなと思います。」(山本さん)

街の景色に加わった黒いリュックの配達員。ここにも「新しい生活様式」が見え始めてきました。
(5月20日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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