MBS 毎日放送

ミント! ミント!

毎週月~金曜日 ごご3:49~放送関西のニュースは毎週月~金曜日 ごご4:30~放送

特集記事

【特集】入国できない出国できない"外国人労働者"たち「待つしかない」「家族に会いたい」

2020年04月20日(月)放送

SHARE
Twitter
Facebook
はてなブログ
LINE

新型コロナウイルスの水際対策として、政府が入国規制を始めてから約1か月半が経ちました。今や日本のモノづくりの現場では『外国人労働力』が欠かせなくなっているため、様々な影響が出ているようです。

ベトナムで採用した従業員4人が来日できず「待つしかない」

大阪・平野区にあるプラスチック加工会社「ナカノ化学」。大手家電メーカーのプラスチック部品などを24時間3交代制で作っています。新型コロナウイルスによるキャンセルは一部あったものの、自宅で過ごす人の増加により、家庭用の雑貨関連の需要が増えたため、影響は最小限だといいます。

そうした生産現場を支えているのが…

「はじめまして。私はグエン・ヴァン・ハイです。今年28歳です。」(ベトナム人従業員)

ベトナム出身の従業員です。16人の従業員のうち3人がベトナム人で、この日は今年1月に来日した2人が、出来た製品をチェックし、箱詰めしていました。

「今、日本の中で若い子が製造業に興味を持たない。こういう仕事は単純作業ですので、なかなかね…募集しても来ませんし。」(ナカノ化学 中野夏男社長)

日本の製造現場の慢性的な人手不足を支える外国人労働者。中国人やベトナム人など日本で働く外国人労働者の数は約166万人で過去最多です(2019年10月末現在)。中野社長は、ベトナムには真面目で意欲のある若者が多いと感じ、自ら足を運んで採用してきました。ところが…

「ハノイから女性スタッフ2人と男性スタッフが2人、大学卒業生ばかり。当初は4月末という予定だったんですけど、それがこういう現状なので遅れると。」(中野社長)

4月末に来るはずだった新しいベトナム人従業員4人が、新型コロナウイルスによる入国制限で来日できなくなっているのです。

「こればかりは、私らがどうあがいてもどうしようもないことですから。待つしかないですね。」(中野社長)

ベトナム人従業員が母国へ帰れず

一方、東大阪市にある「ナガセテクノス」。夜明け前にもかかわらず、住宅用設備のプラスチック製品などを作る音が響きます。ここでも活躍しているのはベトナム人の従業員です。作業内容を聞きました。

「ボコボコとか、テープがひけていないとか、サイズチェックとか。」(ベトナム人従業員)

この会社では従業員51人のうち16人のベトナム人が働いていますが、「ナカノ化学」とは逆に、新型コロナウイルスによる出入国制限で従業員が母国へ帰ることができず、従業員たちは家族に直接会えない日々を過ごしているといいます。

「ちょうど旧正月に重なってしまっていたので、帰国したかったけど見合わせるとかがあって。やっぱり寂しいと言っていますし。社員が活躍してこその会社なので。」(ナガセテクノス 宮本在浩社長)

新型コロナの影響で家族が日本に入国できず

午前6時40分、入社3年目・来日5年になるグエン・ホァン・クアンさん(30)は、夜勤を終えて工場の3階にある寮に帰ります。部屋には写真が飾られてありました。

(Q写真は?)
「奥さん、ぼく結婚しているから。」(クアンさん)

仕事の疲れを癒してくれるのはベトナムで出産を終えたばかりの妻との電話だといいます。時差が2時間あるため、ベトナムはまだ朝の5時頃。電話をかけてみますが…

「まだ寝てますね。」(クアンさん)

同僚と朝食を食べるなどして時間を過ごします。クアンさんたちはベトナムに残した家族を日本に呼び寄せるつもりでしたが、当分難しい状況です。

「新型コロナの影響で(家族が)日本に入国できません。(Q会いたいですか?)そうですね。とても思います。」(ベトナムに妻子がいるクアンさんの同僚)

午前8時半。ベトナムにいる家族とようやくテレビ電話がつながりました。

「ハーティン(息子の名前)」(クアンさん)

夜は熱を出していたという長男ですが、この日はすっかり熱も下がり元気な姿を見ることができました。約15分の何気ない会話が、家族で一緒に暮らしたいという思いを一層強くさせたようです。

「元気になりました。安心しました。もしコロナが無くなった時は、すぐ日本に来ますね(呼び寄せます)。(Q来てほしい?)来てほしいです。」(クアンさん)

(4月20日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

最近の記事

バックナンバー