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【特集】『家出繰り返した女性』が語った本音...SNSで被害にあう子どもは年間2千人!何故SNSで出会うのか?

2020年03月19日(木)放送

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インターネットのSNSで子どもが犯罪に巻き込まれるケースが相次いでいる。SNSを利用した犯罪から子ども達を守るためにはどうすればいいのだろうか。

「ダイレクトメッセージ」で誘い出す

去年11月、大阪府の小学6年生の女の子が、突如、行方不明になった。警察が公開捜査に踏み切り、行方が分からなくなってから6日後、女の子は約400km離れた栃木県内の交番で保護された。女の子は栃木県に住む男の自宅まで連れていかれた後、隙を見て裸足のまま逃げ出したという。

この事件で、未成年者誘拐の疑いで逮捕・起訴された伊藤仁士被告(35)は、女の子を誘い出すため、SNSの「Twitter」を利用していた。男は第三者に見られずにやり取りができるダイレクトメッセージ(DM)を使って言葉巧みに誘い出していた。

【伊藤被告が女の子に送ったメッセージ】
「半年くらい前にうちに来た女の子の喋り相手になってほしい。うちに来ない?」

なぜ、女の子は伊藤被告の誘いに乗ってしまったのだろうか。

なぜ“見ず知らず”の男達と会うのか?

兵庫県に住む24歳のAさんは、かつて家出を繰り返していた。家出をするようになったのは中学生の頃。女手一つで育ててくれた母親との関係がぎくしゃくしていたことがきっかけの1つだったという。

「反抗期と相まって、(母親と)朝起きて喧嘩、学校行く前に喧嘩、家帰って喧嘩、寝る前に喧嘩、また朝に起きて喧嘩…みたいな日々がずっと続いていたのが凄く嫌で。朝、おかんが仕事行ってから家を出て、友達の家に行って。学校から家に電話かかってきて、『はよ来いよ』みたいな。それで学校行って、給食だけ食べて、また帰る、みたいな。」(Aさん)
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高校卒業後はSNSで知り合った大勢の見ず知らずの男達と会うようになった。

「悩みがあったっていうそんな大層なものじゃなくて、自分の今の状況をとりあえず聞いて欲しい。自分が今しんどいと思っている状況をとりあえず聞いて欲しい。」(Aさん)

時には、知り合ったばかりの男の自宅やホテルに転がり込むこともあった。

「自分の過去も知らん、今何してるか全く知らん、名前も知らん人といることの心地良さ。よく分からないですけど快感なんですよね。自分の存在意義を見出してくれるといったらあれやけど。『あっ、私はこの人に求められているんや』と思える瞬間がたぶんあるから、向こうから会おうって言ってきてくれて自分も会いに行くわけやから、会おうって言ってくれることの快感。自分はここにおっていいんやとか、この人に私は求められているから私はたぶん大丈夫やとか。」
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実際にネットのSNSを見てみると、「家出したい」などと発信した少女に対し、「行くとこなかったら、泊まりに来る?」などと、優しい言葉で巧みに誘い出そうとする男達のコメントがあふれている。

(Q知らない人に会うという怖さは?)
「その時は無かった。この人やったら自分のこと助けてくれるかもしれへん、この人やったら自分のこと分かってくれるかもしれへんっていう淡い期待。」(Aさん)
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国や自治体は児童相談所などに相談窓口を設けているが、Aさんはこれらに相談しようとは一度も思わなかったと話す。

「(公的な機関は)ハードルが高いかな。支援機関とかに頼ったら、こっちが責められている気にもなる気がして。もっとあなたが頑張ったらこうなるよとか。困っている時って、今の状況をどうにかして打開しようって頑張って動けなくない?と思う。」(Aさん)

2000人以上の子どもがSNS通じて犯罪被害に

警察庁によると、SNSを通じて犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは、去年1年間で過去最多の2082人に上った。この内、小学生も72人に上っていて、増加の一途をたどっている。
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大阪府警は民間企業と組み、小中学校などで「SNS防犯教室」を開いている。今年2月に小学校で開かれた防犯教室では、SNSに投稿された写真から自分の居場所などが簡単に特定できることなどを伝えた。参加した児童は…

「個人情報をできるだけ漏らさないようにしようと思いました。」(女子児童)
「あまり写真とかをアップしない方がいいのかなと思いました。」(女子児童)

「子ども達のために」がプレッシャーになることも

現状になんとか歯止めをかけようと動いているのは警察だけではない。名古屋市のNPO法人「全国こども福祉センター」では、20代前半までのメンバーが中心となり、繁華街などでの募金活動を通じて子ども達に声をかけている。

【名古屋駅近くでの声かけの様子】
「あっちの方とか危ないお店いっぱいあるの知ってる?いっぱいあって、キャッチのお兄さん達いっぱいるから気を付けて。」
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いつでも気軽に相談できる若いメンバーと子ども達のネットワークを築くことで、子どもを犯罪から守ろうという狙いがある。

「『子ども達のために』とか『子ども達を救いたい』という言葉が、子ども達にプレッシャーをかけ、支援の客体に落とし込めるというような圧力がかかる。完全に対等にはならないですけど、まずは相手のことを理解したいということに時間をかける団体だと思います。仲間の存在が(あることで)悩みを話せることもありますし、家庭の問題に対して仲間と話をすることで、乗り越えられることが多々あります。」(全国こども福祉センター 荒井和樹理事長)
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家出などを繰り返していたAさんは、この団体と出会った4年前から活動に参加してきた。

「よく周り見たら自分のことを助けてくれる人は絶対おるから。それに気付けるようにもなって欲しいし、そういう人になれたらいいなって。自分がおって欲しかった人、自分がしんどい時に周りにおって欲しかった人になりたいなと。」(Aさん)

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