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世界初!木で作った『レコードの針』が好評 長さ5mm・直径0.3mm...手作業で削り出す職人の技

2020年01月09日(木)放送

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スマートフォンで手軽に音楽が聞ける時代ですが、アナログのレコードも根強い人気があります。その鑑賞に欠かせないのが「レコード針」で、世界で初めてだという、『木』を使った新商品を兵庫県のメーカーが開発しました。

日本海に面した兵庫県新温泉町。ここにレコード針のメーカー「日本精機宝石工業(JICO)」があります。
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この会社で定年を迎えた後も、後進の指導にあたっているのが森田耕太郎さん(72)。そして、ひとたび作業机に座れば、会社に欠かせない職人となります。去年の秋、森田さんは“世界に前例のないレコード針”を完成させました。

レコードで音楽を聴くために必要な「レコード針」ですが、先端の「ダイヤモンドチップ」から「カンチレバー」という細い軸に振動が伝わり音になります。

通常、カンチレバーはアルミなどの金属で作られていますが、森田さんはここを『木』で作ろうと考えました。2年間の試行錯誤を繰り返し、たどり着いたのが『黒柿』という希少な柿の木。決め手は「硬さ」だったといいます。

森田さんの作業現場を見せていただきました。
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黒柿の芯の部分だけを使い、カンチレバー用に長さ5mm、直径は太いところは0.4mm、細いところは0.3mmまで手作業で削ります。作業中に何を考えているのか聞いてみると…

「折れないように願うばかりです。」(森田耕太郎さん)

取材中も実際に折れてしまうなど繊細な技術が必要です。

順調にいけば1本5分程度で削り終えて第一段階は終了します。

この後、先端にダイヤモンドチップをはめるために、顕微鏡をのぞきながら、さらにドリルでカンチレバーに小さな穴をあけていきます。

こうして完成したのが『黒柿のレコード針』、世界で初めてという“木製の針”です。会社は森田さんへの敬意を込めて、商品名を『MORITA』と名付けました。
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「身に余る光栄といいますか、あまりに過ぎた名前なものですから。」(森田耕太郎さん)

気になる音色ですが、通常のアルミの針と黒柿の針でどう違うのでしょうか。「やさしい音になる」という声もありますが、日本精機宝石工業(JICO)の仲川和志社長は、実際に聞きくらべられるように「なるべく何らかのチャンスを私たちも作るように今年は心がけていきます」と話します。
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去年11月の発売以来、口コミなどで評判が広がり注文が相次いでいる木製のレコード針『MORITA』。森田さんは「針の良し悪しではなく、違いを楽しんでもらえれば」と、嬉しい悲鳴をあげていました。

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