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「ライオン」と「サル島」消える...京都市動物園 "人目線から動物目線へ"変わる『施設』の考え方

2019年12月09日(月)放送

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開園して116年、日本で2番目に歴史のある京都市動物園では、『ライオン』の飼育を中止する方針を固めました。人気動物が姿を消す背景には何があるのでしょうか。

ライオンとサル島が消える

京都市左京区にある京都市動物園。年間約80万人が訪れる人気の動物園です。しかし、現在飼育されている雄ライオンで25歳の「ナイル」が死んだ後、新たなライオンの飼育はしないというのです。ライオンは本来“群れ”で活動する生き物ですが、スペースの確保が難しく、複数のライオンを飼育することができないため、今後の飼育は中止するとしています。

「若いライオンが活動的に過ごすのには少し狭いかなという気が致します。狭い中で工夫して頑張ってきてはいるんですけれども、複数個体をここで飼うのは無理があるかなというのが大きな理由です。」(京都市動物園 坂本英房副園長)

姿を消すのはライオンだけではありません。『アカゲザル』の飼育もやめるということです。約80年前に設置されたサル島も、飼育中のアカゲザルの群れを最後に閉鎖するとしています。
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「昭和初期にできた施設で、『コンクリートと鉄製がかわいそう』とか、『日陰が無い』とか、ご批判を受ける施設でもあるので。アカゲザルの飼育を継続しないというのと同時に、改修して別の種類のサルを展示したい。」(坂本英房副園長)

「飼育しているライオンが不幸に…」中止の理由は“飼育環境の改善”のため

動物の繁殖技術に定評のある京都市動物園。人気動物の飼育の中止を決めたのは“飼育環境の改善のため”だといいます。

「継続を求める声もあるんですけれども、飼育しているライオンが不幸だということになると、それは違うかなという風に思いますので、辛くはありますけれども維持をしないという方向性を打ち出しているところです。」(坂本英房副園長)

京都市動物園では他にも5種類の飼育を中止する方針で、研究機関としての役割に重点を置くとしています。園の決定に街の人は…

「ちょっとさみしいかなという気はします。」(女性)
「まあしょうがないのかな。動物の環境とか考えると。」(女性)

人気動物が消えていく動物園

人気の動物が姿を消す動物園は全国各地でみられています。

大阪府の天王寺動物園では、2018年にメスのアジアゾウが死に、希少種のゾウを入手することは難しいため、その後新たなゾウは飼育されていません。また2019年10月にはコアラの「アーク」が繁殖のためにイギリスへ飛び立ち、それ以降コアラの飼育は中止されています。

また、北海道・札幌市の円山動物園では、35種類の飼育を断念し、ホッキョクグマなどの飼育に重点を置くとするなどしています。

今後は「動物のための動物園へ」

今後、動物園は「見せる動物園」から、「動物が暮らしやすい、動物のための動物園」へと変わっていくと、全国の動物園に詳しい専門家は話します。

「限りある面積ですから、動物の種類・数を確保するのは難しくなってくると思います。動物園によっては『この動物は飼うけど、この動物は飼わない』『見たければ他所の動物園で見てください』という風に役割分担が起きてくるのだろうと思います。」(日本動物園水族館協会 成島悦雄専務理事)

岐路に立たされた動物園。今後、それぞれの特色をどう打ち出していくのかが問われていくことになりそうです。

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