MBS 毎日放送

ミント! ミント!

毎週月~金曜日 ごご3:49~放送関西のニュースは毎週月~金曜日 ごご4:30~放送

ミント!

「事件を二度と繰り返さない」...通学路の子ども見守る"新たな武器" アプリの活用進む奈良市

2019年11月18日(月)放送

SHARE
Twitter
Facebook
はてなブログ
LINE

奈良市で小学1年生だった女子児童が誘拐・殺害された事件から11月17日で15年が経ちました。児童が通っていた小学校では、地域の大人による子ども達の見守り活動が続けられていますが、人手不足を補うため“アプリ”を駆使した新システムが導入されました。

15年前の2004年11月17日、奈良市の小学1年生だった有山楓ちゃん(当時7)は、学校からの帰宅途中に新聞配達員の男に誘拐され、殺害されました。
「事件を二度と繰り返さない」と、楓ちゃんが通っていた富雄北小学校では、事件後に集団登下校が始まり、通学路には常に地域のボランティアや保護者など数十人が立ち、子ども達を見守り続けています。
1'.jpg
見守り活動を15年続ける飯塚晃弘さん(83)は、こう話します。

「最初は後悔だったね。なんでこんなことになってしまったのかと。供養ですよ。楓ちゃんが犠牲になって、それがベースになってこういうことが根付いてきている。」(飯塚晃弘さん)

楓ちゃんの父親・茂樹さんも、17日に公表した手記で次のように綴っています。

【有山楓ちゃんの父親・茂樹さんの手記より一部抜粋】
「未来ある大切な命を守るために、警察や行政、保護者や地域ボランティアの方々により活動が継続されています。その取り組みを子どもたちが感じ取り、自分自身の命を守る行動を意識することによって安全・安心な社会が実現されると思います。これからも子ども達の笑顔が絶えない社会であることを心より願います。」

一方、新たな課題も生じています。かつてベッドタウンだったこの地域も住民の高齢化が進み、15年前は約250人いたボランティアは約170人にまで減りました。さらに…

「(児童数は)今600人くらい、2年後には400人くらいになると言われている。大幅に子どもが少なくなっている。そうすると保護者も減ってきて、見守りが難しくなっている。」(飯塚晃弘さん)

こうした中、奈良市は『ICタグ』を活用した見守りシステムを導入しています。
555.jpg
校門にある受信機が児童の通過時間を記録すると、保護者にメールで通知する仕組みです。
5.jpg
さらに今年8月からは、楓ちゃんが通っていた小学校では、全国で2例目という新たなシステムも導入しました。そのシステムは、まず地域の大人が専用のアプリをダウンロードしておき、ICタグをつけている児童がその近くを通れば、アプリが自動的に記録した位置情報が保護者のスマートフォンなどに送られる仕組みです。
6.jpg
これで子どもの移動経路や通過時間を確認できます。

「携帯電話も普段学校に持っていけないので、ICタグで(子どもの位置が)分かるのであればありがたい。より安心感は出る。」(保護者)

それでも住民は、人が主体となった見守り活動を続けていきたいと話します。

「楓ちゃん事件があって、それを二度と繰り返さないためにこういうことをやってきた。地域が子どもを見守るということを続けていかないといけない。その精神があるというのが大事。」(飯塚晃弘さん)

最近の記事

バックナンバー