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空き部屋の「ホームステイ」という活用法!ホテル不足にも貢献...外国人と暮らすホスト生活とは?

2019年11月05日(火)放送

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増加し続ける大阪のインバウンドや2020年の東京オリンピックなどでまだまだ足りない宿泊施設。そんな中、自宅の空いた部屋を登録した人に、ホームステイしたい外国人を紹介するという新たなマッチングサービス「Homii(ホーミー)」が2019年3月に誕生しました。留学生のイメージの強いホームステイですが、一体どのようなものなのか。大阪市内でこのサービスを利用している家庭を取材しました。

フランス人夫婦に空き部屋を貸し出す大阪市内に住む女性

大阪市東淀川区。自宅の一角で喫茶店を営んでいる堤雅美さん(59)。7年前に義理の母が亡くなり、その後、娘も結婚。徐々に同居する家族が減ってしまい、現在は息子と2人暮らしです。

「私は(人と)お話しするのが大好き。それで喫茶店をしているし、老若男女問わず色んな人と接したい。」(堤雅美さん)

そんな堤さん。空いた部屋をホームステイしたい外国人に貸し出すことにしました。

マッチングサービス「Homii(ホーミー)」で紹介されたのはフランス人の夫婦・ラファエラさん(34)とダミアンさん(35)。2019年3月から堤さん宅の1階にあるキッチン付きの角部屋で暮らしていて、料理をしたり、縁側でくつろいだりするのが至福の時間です。10年前、新婚旅行で訪れた京都や奈良に魅せられた2人。2019年にビザをとって来日し、ダミアンさんはレストランで、ラファエラさんは設計事務所で働くことができました。

「日本の大阪での暮らしを楽しんでいますよ。京都や名古屋にも行きました。京都や奈良はここから近いですよね。日本で暮らせて幸せです。僕は妻に付いて来たんですけどね。」(ダミアンさん)
「日本に住むのが夢だったので。彼が一緒に付いて来てくれたんです。」(ラファエラさん)

意外なことにホストの堤さんは外国語が全く話せません。外国人がホームステイすることに、不安はなかったのでしょうか。

「日本に来る外国人は日本語を学びたい人が大半なので、こちらは英語を喋れなくていいし、コミュニケーションは取れるし、困ったことはない。お部屋が沢山あるので、そこを有効活用したいし。ラファエラさんご夫婦が住んでくれて、キッチンも活用できて、お部屋もキレイにしてくれて、一石三鳥とか四鳥とか。ご夫婦はとてもいい方だし。」(堤雅美さん)

空き部屋の「有効活用」と一緒に住むという「交流」

堤さんの自宅は築90年で2階建ての立派なお宅です。ラファエラさん夫婦が使っている部屋以外は、愛犬の居場所になっている部屋や、荷物置きにしか使っていない部屋まであり、親子2人で暮らすには部屋数が多く、淋しい上に掃除などの管理も大変なのが悩みでした。空いている部屋はまだあります。2階に上がると…

「(Q2階も2部屋あるんですか?)はい、2部屋です。(全く使っていない?)使っていません。(Qこれだけ空き部屋があると、掃除だけでも大変ですね?)そうですね…運動やと思ってしています。」(堤雅美さん)

堤さんは使っていない部屋を貸したいと思いましたが、民泊として営業するのは躊躇ったといいます。

「(Q民泊にしなかった理由は?)ホームステイはホストと一緒に住む。交流があるのがいいかなと。民泊だと1日2日でさよなら。それは寂しいかなって。」(堤雅美さん)

外国人が自ら賃貸物件を借りるには高い壁が

“家族のように迎えたいホスト”と“リアルな日本に住みたいゲスト”をマッチングするこのサービス「Homii」。発案者は海外でのホームステイ経験があるという洪英高さんです。

「(ホームステイをしたことで)価値観がアップデートされて人生が豊かになったと思っていて。このような体験をみんなに身近に届けられないかなと。(外国人は日本で)家を探すのに苦労していて、敷金・礼金の文化がなかったり、日本人の保証人がいないと借りられなかったりとか。」(ダイバーシーズ 洪英高CEO)
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実際、堤さんの家にホームステイしているラファエラさん夫婦も、日本で部屋を借りるのはとても難しいと話します。

「外国人にとって部屋を借りるのは難しいですよね。物件はインターネットで見つかるかもしれませんけど、狭かったり、家賃が高かったり、カップル向けの物件は多くありません。私たちはカップルなので『2部屋借りないと』と言われました。」(ラファエラさん)

民泊とホームステイの違いは?

ホームステイと民泊は制度が違っています。民泊は『届け出』や『消防施設』が“必要”で、利用するのは『短期旅行者』。一方ホームステイは『届け出』『消防設備』が“不要”で、利用するのは『長期生活者』です。そのため「Homii」ではホームステイを利用できるゲストは“1か月以上滞在する人”と決めています。

また民泊は『家賃や宿泊費』を受け取って営業して例えばシーツを変えるなどのサービスを提供しますが、ホームステイは営業ではなくゲストとホストが一緒に“生活”をするものです。ホームステイでも『謝礼』はありますが、宿泊施設と客ではなく、あくまでホストとゲストであるため、謝礼の額もホストとゲストで話し合って決めるなどします。

「Homii」を利用した場合は、ホストが受け取った謝礼の20%手数料として「Homii」運営側が受け取ります。その代わりに、長期間滞在する外国人が物を壊した場合などの“トラブル”に備えて、「Homii」が保険を提供するなどしています。

フランス人の2人を自宅にホームステイで受け入れている堤さんの場合は月6万円の謝礼を受け取っています。決して儲かりはしませんが、外国人と交流できることの方が価値があると言います。

「たまに一緒にごはん食べたり、クッキー焼いたり。ラファエラは明るいし、ダミアンは優しいし、言うことなし。」(堤雅美さん)

「ホームステイという暮らし」を身近なものに

この日の夕方、ダミアンさんは仕事でいませんでしたが、ラファエラさんの部屋でクッキー作りが始まりました。

    (堤さん)「お母さんは?」
(ラファエラさん)「フランス人。お母さんはドイツに住んでいました。」
    (堤さん)「お母さんドイツに住んでたん?」
(ラファエラさん)「はい。(Q日本のお母さんは雅美さん?)はい。」
    (堤さん)「(私の)娘ぐらいの感じですもんね。娘よりいいわ。娘より良く動く。あはは。」
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手作りクッキーが美味しく焼けた頃、結婚して家を出た堤さんの娘・沙由理さん家族が遊びに来ました。沙由理さんは実家でホームステイを受け入れることに不安はないのでしょうか?

「(Qホームステイ受け入れは?)すごくいいと思います。昔の家なので、使わないと悪くなっていってしまうと思うので。どんどん新しい方に活用して頂きたい。」(堤さんの娘・沙由理さん)

ラファエラさん夫婦は、2020年の6月頃まで堤さんの家にホームステイする予定です。

「ここに来て、庭もあって、私の庭ではありませんけど、お花を植えたりも出来るし、日本家屋を独り占めしているようです。雰囲気もとても良くて気に入っています。雅美さんもとても親切だし、良い場所だと思います。」(ラファエラさん)

現在、マッチングサービスの「おうち留学Homii(ホーミー)」には500人が受け入れ側のホストとして登録し、これまでに60人のゲストが利用しました。「ホームステイをもっと多くの人に広げていきたい」と、サービスを始めた洪さんは話します。

「『ホームステイって今までは”留学生”だけ』と思われている。ホームステイという暮らし方が、もっと色んな人にもあり得るんじゃないかなと。今は住むとなると、賃貸とかシェアハウスしかない。そこに『人の家でいいじゃん!』みたいな。今は『ホストの家に住んでる』と言ったら『そうなんですか!?』って言われると思うが、『ああそうなの』ぐらいに、5年後には変えていたい。」(ダイバーシーズ 洪英高CEO)

(MBSテレビ「ミント!」内『辻憲のちょいサキ!』より)

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