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気象×AIで商品を賢く仕入れる!売れ行き予測で目指すは『廃棄率ゼロ』の未来

2019年11月06日(水)放送

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台風や集中豪雨、突然の暑さや寒さといった気象の急激な変化は、スーパーなど小売業の商品需要に大きな影響を与えます。担当者が「何をどれだけ仕入れるのか」と頭を悩ませる中、その日の気象に合わせて、商品の売れ行きを人工知能(=AI)が予想してくれるアプリ「売りドキ!予報」が今、注目を集めています。目指すは『廃棄率ゼロ』の未来です。

台風・猛暑・集中豪雨…小売業への影響大

2011年に発生した台風12号。奈良県の十津川村に続く道路が寸断され、村は一時孤立状態になりました。村のコンビニエンスストアにはほとんど商品が残っていませんでした。

こうした被害を想定し、最近では台風前に飲み物や保存食を買いに来る人でスーパーには列ができるのがお決まりの光景となりました。

台風だけではありません。突然の暑さや寒さ、集中豪雨といった気象の急激な変化は、小売業の食品需要にも大きく影響します。

アプリ「売りドキ予報」 超売りドキ~絶不調

そんな中、愛知県津島市のスーパーマーケット「ヨシヅヤ」では、2019年8月から「売りドキ!予報」というアプリを導入しました。

アプリ「売りドキ!予報」では、1日の天気と気温が表示され、それに連動して商品カテゴリーが需要予測ごとに色付けされます。週間予測を見ると、1週間の天気や平均気温、体感に沿った暑さや寒さなど、気象に合わせた商品が1週間のいつが売れ時か『超売りドキ』から『絶不調』まで7つのランクで色付けしてあり、どのくらい商品を発注するか判断することができます。
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例えば、10月7日(月)~10月14日(月)までの週間予報を見てみると、13日(日)から14日(月)にかけて、予想平均気温が23.5℃から19.0℃まで一気に下がるという予報。この場合は、鍋物野菜といわれるキノコ類や白菜が『売りドキ』となるため、週末にかけて発注を増やします。

「週半ばから気温が上がって、日曜日から月曜日にかけて気温が下がる。ちょうどここで出てきているのが、シメジとかキノコとかマイタケとかのキノコ類と、白菜。おそらく気温が上がって下がった時に鍋物の野菜が売れている。」(ヨシヅヤ津島本店 吉川茂徳店長)

「日本気象協会」3年かけて開発 ツイッターのつぶやきも分析

アプリ「売りドキ!予報」を開発したのは「日本気象協会」。約3年をかけて、アプリの製品化にこぎつけました。

「天候が昔と変わって、劇的に変わりやすい。ベテランの店員でも(商品発注を)予測するのが難しいという声を聞いている。特に最近は温暖化等の影響があり、気象災害に関して関心も高くなっている。」(日本気象協会・商品需要予測プロジェクト 齋藤佳奈子サービスプランナー)

気象協会では、より正確なデータを弾き出すため、ツイッターの「暑い」などのつぶやきと、気温データの関連性をAIで分析し、“体感指数”という独自の指標を導入しました。さらに、気象協会に残る過去3~5年分の気象データや、国内の小売店・約6000店舗の売れ行きといった情報も合わせ、刻一刻と変わる商品需要を予測しているのです。

『飲料水が売れる』予測 結果は?

愛知県の「ヨシヅヤ津島本店」を取材をした日は、その週末に台風19号が日本に接近していました。その為、アプリには週末の台風接近前に“気温が一時上がる”という予報が出ていて、そのタイミングで『飲料水などが売れる』という予測が出ていました。そのため、店長は予測に沿った発注指示を出しました。

「明日の発注以降は週末にかけて飲料や夏場に動いた商品群の発注を増やしてください。」(ヨシヅヤ津島本店 吉川茂徳店長)

実際に店ではミネラルウォーターなどの発注を普段の2倍に増やして対応。それが台風19号の接近直前にちょうど売り切れたということです。

アプリで廃棄率ゼロを目指す

今後はアプリを食品ロスにも活用し、『廃棄率ゼロ』を目指したいとしています。

「売り上げを上げたいというのはもちろんなんですけど。『食品のロス・廃棄』というところに非常に会社でも注目していて、できる限り発注精度を上げることによって、食品ロスを少なくするっていうことも店のテーマですし、社会のテーマにも繋がるのかなと思っています。」(吉川茂徳店長)

(11月6日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『異変ファイル』より)

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