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【特集】焼き肉もキャンプもカラオケも...拡大する"おひとり様"市場 「第3次ブーム」の特徴は?

2019年10月11日(金)放送

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カラオケに焼き肉、キャンプ…大勢の友だちや家族と楽しむものというイメージをお持ちだと思いますが、今、これらの食事やレジャーを「1人で楽しむ」人が増えています。第3次ブームを迎えたという“おひとり様”ビジネスを取材しました。

人気が止まらない「おひとり様向け焼き肉」

9月、大阪・天満橋にオープンした焼肉店「焼肉ライク」。オープン初日から大勢の客で賑わっていますが、実は皆さん“おひとり様”で焼き肉を楽しんでいるのです。

「提供も早かったですし、味も美味しかった。安くて、早くて、美味しい。三拍子揃っていました。」(利用客)
「自分のペースで焼けるるからいいなと、男3人で隣同士で食べていたんですけど、癖になりそう。」(利用客)

おひとり様向けの焼き肉店「焼肉ライク」は、2018年8月に東京で1号店をオープンしてから一気に人気に火が付き、開業から約1年で海外と合わせて14店舗を展開するまでに成長しています。「焼き肉のファストフード」と銘打った、おひとり様向け焼き肉店。なぜ今、ひとり焼き肉ビジネスが勢いを増しているのでしょうか。

「自分の自由な時間を使えたり少子高齢化だったりとかで、1人で食べる機会が増えてきた。それぞれが自分のロースターで自分の好きな焼き加減で焼くというのが1つの楽しみ方。」(焼肉ライク 有村壮央社長)

ひとり焼肉以外にも、ひとり鍋やファミリーレストランにおひとり様専用席が登場するなど、今まで大人数でテーブルを囲むイメージの外食産業が大きく変化しているのです。

「第3次おひとり様ブーム」の特徴は?

“おひとり様”に早くから注目してきたマーケティングライターの牛窪恵さんは「現在は第3次おひとり様ブーム」だと話します。

「ストレス社会でみなさん普段から周りに気をつかっている。若い人たちは一人っ子が多くて、1人遊びにも慣れていますから、1人の方が心地良い時がある。一方で、“ひとりきり”や“独りぼっち”は不安になるので、SNSで誰かとゆるくつながって、1人を楽しむというスタイルが出てきた。」(マーケティングライター 牛窪恵さん)

牛窪さんによりますと、第1次おひとり様ブームは女性の社会進出が進み始めた2004年ごろで、「働く女性が優雅なランチをひとりで楽しむ」など「ご褒美」という意味合いがあったといいます。2010年ごろになると第2次ブームになり「ひとりカフェ」が流行。この頃から世間に『おひとり様』が定着していきます。そして、2013年ごろからの第3次ブームでは、SNSが発達し“ひとりでもどこかで誰かとつながっている”感覚がおひとり様ブームを加速させたといいます。このSNSの発達は、外食産業がおひとり様を取り込むメリットを生みだしたと言います。

「1人のお客さんは居心地や味が良かったら、また行ってみようとリピート率が高いのと、1人で来ると普段はそんなにSNSでつぶやかないが、手持ち無沙汰で、『ここの店いいよ』とつぶやいてくれる。企業としてはPR効果もあるしリピート効果もあるということで、1人のお客さんを狙うメリットを感じてきた。」(マーケティングライター 牛窪恵さん)

総務省の統計によりますと、日本の1人で生活している人の割合は2015年の時点で全体の34.5%を占め、20年後の2040年には、約40%に達すると予測されています。企業としても、“おひとり様”が今まで以上に重要な市場になっているのです。

たき火を前にひとりだけのゆるやかな時間…「ひとりキャンプ」人気

おひとり様が増え続ける日本。そんな中、おひとり様ブームの波は外食産業以外にも派生しています。その1つが「ひとりキャンプ」です。平日にもかかわらず、この日は7組中6組がおひとり様キャンパーでした。

「きょうで4回目です。美味しいものを食べて、ぼーっとして。」(男性)
「1人になれる空間と、たき火を見ながら癒やされるのが良い。」(男性)
「自分1人だけの時間を楽しめる。自然と戯れて好きなことをしながらキャンプをするのもひとつ、ありなのかなと思います。」(男性)

おひとり様ビジネスはキャンプ場だけではありません。レンタカーでも“ひとりキャンパー”向けに軽自動車のキャンピングカーを用意。ひとりで広々と使えるベッドはもちろん、蛇口なども完備されています。日が暮れると、たき火を前にひとりだけのゆるやかな時間が流れます。

好きな時に好きな曲を歌える…「おひとり様専用カラオケ店」人気

さらには宴会の定番・カラオケにも、おひとり様向けサービスは拡大しています。東京・新宿区にあるカラオケ店・ワンカラ新宿大ガード店はおひとり様専用で、60部屋ある約1.5平方メートルのブースで、誰の目も気にせずカラオケを楽しむことができます。

「何人かで来ると、その場のノリとかで曲を選ばないといけないですけど、自分の好きな時に好きな曲を歌える。待ち合わせまでちょっと時間があるときとか1人でできるので。」(利用客)

企業にとっても、大きな部屋を1人の客に占領されるよりも資金を投入してまで1人用の部屋を作った方が売り上げが増えると言い、さらにこの店では、女性専用のエリアを設けるなど、おひとり様がより快適に過ごせるような環境を作っています。

「カラオケ店では1ルームあたりいくら売れるかというのが店舗の売り上げの大きな要素になる。1人の需要が大きくなればルーム数を多くして、いかに回転させるかが重要。(女性専用エリアは)安心感につながっているのでは。ハードルを下げられるかが、おひとり様ビジネスにとって大事かなと思う。」(コシダカ・ワンカラ営業部 山谷大樹さん)

次々と登場するおひとり様ビジネス。次に生まれる“おひとり様”とは…

「チームでやるはずのものだったことを1人でやるような。ゲームなんかもオンラインでつながってやっているが、スポーツがそうなるのではと言われている。バーチャルと組み合わせながら。」(マーケティングライター 牛窪恵さん)

加速するおひとり様ブーム。友だちや家族とともに過ごしたあのレジャーにも、1人で悠々と楽しむ日が来るかもしれません。

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