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【特集】横領した金で家のローン返済?疑惑の元組合職員の女性を直撃

2019年09月05日(木)放送

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大阪市内の製材関連企業で作る協同組合で横領疑惑が持ち上がっている。経理担当だった女性が長年にわたり組合の資金を着服し、マイホームのローンの返済に充てていたという。疑惑の元職員を直撃した。

経理担当だった女性…自身の口座に入金し着服か

大阪市住之江区で建設資材の販売会社を営む尾崎龍一さん(64)は、大阪市内の製材関連業者などで作る「大阪市製材業協同組合」の理事を務めている。この50年以上の歴史がある組合で今、大きな疑惑が持ち上がっている。

「長年に渡って、組合の収入になるべきだったお金を毎月毎月大量に搾取して自らの口座に入金されていました。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

21年前から経理を担当していた女性職員(70)が3000万円以上の組合の資金を横領していたというのだ。

その手口はこうだ。組合によると、組合は管理する土地を組合員の企業に貸し出し、賃料として毎月約160万円を現金で受け取っていた。しかし、この賃料の受け取り窓口となっていた女性職員が組合の口座に全額を入金せず、金の一部を自身の口座に入れて着服していたというのだ。

「仮に組合の口座に100万円入ったとしたら、女性本人の口座に(残りの)62万円が入っている。逆のパターンもありますし、それが80万円ずつの時もありますし、ひどい月は全然組合に入っていない。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

なぜ長年発覚しなかった?

組合の会計帳簿を調べた代理人弁護士は、不正は長期にわたって続けられていた可能性が高いと見ている。

「今回調査したのは、業務上横領罪の告訴期間が7年なので、一旦7年に限って調査した。7年前の時点から直近と同じような形で、賃料が実際には口座に入金されていなかったのに、入ったかのような帳簿になっている。」(組合の代理人 関西法律特許事務所 植村淳子弁護士)

ではいったいなぜ、これまで発覚しなかったのだろうか。

「(女性は不正が)ばれないように、年度末の実際の預金残高を帳簿上の金額と合わせるようにどこかからお金を持ってきて(一時的に)合わせている。」(植村淳子弁護士)

組合が行った内部調査の資料では、平成26年度4月の欄を見てみると、組合の預金残高は帳簿上は約1000万円あるはずが、実際の口座残高は400万円ほどになっている。平成26年度の他の月も口座残高の方が少ない状態が続いているが、年度末の3月になった途端に帳簿と口座の残高がピタリと一致している。こうして年度末の監査をクリアしていたというが、不正は去年春の監査で賃料収入が毎月きちんと入金されていないことが判明したことから発覚した。女性職員は組合の調査に対して、着服を一部認めたという。

「消え入るようなか細い声で『私が1人でやりました』と。(Q詳しいことは?)『もう忘れた』とか『わからない』とか。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

ボイストレーニング、エステ…家のローン

女性は着服した金を一体何に使っていたのだろうか。

「ボイストレーニングとか言ってましたね。『歌を習いにいったのか?』と聞くと『そうではない』と。『カラオケ教室か?』と聞いたら『そうではない』と。他はエステ的なものとか、飲食、お買い物(で使ったと言っていた)。組合からの給料として毎月20万円台が振り込まれているが、(提出された女性の通帳では)それに対して支払いは80万円~100万円毎月引き落とされていた。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

金はこんな所でも使われていたとみられている。黒潮の恵みを受け一年中温暖な和歌山県串本町の約65坪の土地に建てられたモダンな邸宅は、女性と女性の夫が所有者となっている。女性はこの家のローンの返済にも着服した金を充てていたと説明したという。

「組合は搾取されたままで、何の説明も何の返済も受けられず。(新しい家で)ぬくぬくと暮らしていくと思うと、これはちょっと許せん。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

「横領したのか?」記者の問いに女性は…

女性は去年5月に組合を解雇されたが、長年勤めた組合に金を返すつもりはないのだろうか。取材班が今年8月、自宅前にいた女性を直撃した。

(記者)「組合で横領していた?」
(女性)「金のこと、私、あの、困る、できませんよ。ちょっと待って。」

そう言うと、女性は家に入っていった。そして数分後、再び家から出てきた。

(記者)「組合で横領をしていたのは本当か?」
(女性)「そんなことは、また…。後ほど『先生』から話があると思います。」

「先生」つまり自分の弁護士から話を聞いてほしいと話す女性。車の中に入った女性は、弁護士と電話をしているようだ。そして突然、車を降り通話中のスマホを記者に渡してきた。

(記者)「僕が話したらいいのですか?」
(女性)「はい、どうぞ。」
(記者)「ご本人とお話したいのですが。」
(女性)「いやいや先生に聞いてみて。」

女性の代理人弁護士は「今の段階では何も答えることはない」と話した。

取材班が再び女性本人から話を聞きたいと訴えたが、再び車に乗り込んでしまった。

(記者)「横領していた?この家も横領したお金でローンを支払われていると聞いたが?」
(女性)「…」
(記者)「否定されないということはしていたということか?」

問いかけには応じることなく、女性は車を発進させた。

(記者)「なんで逃げるんですか?」

組合に対して女性からは金の返済や詳しい経緯の説明は一切ないという。

「全てを正直に話してもらわないといけませんね。発端から、なんのためにやったのか、なぜやめられなかったのか。法律の下で、ちゃんと贖罪をしてもらわないといけませんね。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

組合は今年7月、組合の資金約1000万円を横領した、業務上横領の疑いで、女性を大阪府警へ刑事告訴した。警察は告訴を受理し、捜査を進めている。

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