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京アニへ 祈りの夏・聖地の声 #5「聲の形」編

2019年08月16日(金)放送

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京都アニメーション作品の舞台となった土地を訪ね、クリエイターたちの鎮魂と作品を称えるシリーズ「祈りの夏・聖地の声」。最終回の8月16日は、日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞した映画「聲の形」。主人公たちが友情の危うさに翻弄されながら懸命に生きようとする、町を訪ねました。

“水都”大垣市が舞台

舞台は岐阜県大垣市。人口16万人のこの城下町は、湧き水が豊富で、「水都」とも呼ばれています。町中の水の流れに架かる橋が、映画「聲の形」の重要なモチーフとなりました。

少年と聴覚障がいの少女らの心情描く物語「聲の形」

長編アニメーション、「聲の形」は大垣市出身の漫画家・大今良時さんの代表作を2016年に映画化しました。主人公の小学生・石田将也のクラスに聴覚障がいのある少女・西宮硝子が転校してくるところから物語は動き出します。思うようにコミュニケーションが取れずにいらだつ将也は心無い行動をとり続け、やがて硝子は学校を去ります。それから5年を経て、高校生になった2人は再会。かつてのクラスメートを巻き込み友情をめぐって二転三転する、思春期の揺れ動く心もようが描かれていきます。

物語の始まりと終わりの場所となる美登鯉橋

市内にある、美登鯉(みどり)橋。映画の中のもっとも重要なこの場所で、“聖地巡礼”中の原大地さん(23)に会いました。熱烈な「聲の形」のファン。ここを訪れるのは6回目だといいます。

「もともと原作の漫画が好きだったので、それを他ではなく京アニさんがやってくれたことでふつうのアニメ映画とはちがう次元にまで仕上げてくれたかなと。」(6回目の“大垣巡礼” 原大地さん)

映画のモデルとなった場所で原さんが解説してくれました。

「作品を象徴する場所です。ここ(美登鯉橋)で仲間と出会って、ここで仲たがいをする。物語の始まりと終わりの場所です。ここ(新大橋)は映画の中で主人公の硝子さんが将也に告白するところです。『好き』というんですけど、将也くんは『月』と聞き間違えてしまって、けっこう象徴的なシーンですね。」(6回目の“大垣巡礼” 原大地さん)

言葉ではない…"コミュニケーション"のありようを問う

映画「聲の形」は、言葉ではない、コミュニケーションの有りようがテーマのひとつです。むかしの行動を悔やんで手話を学ぶようになった将也は手話教室にいる硝子に会いにいきます。その誠実な姿に硝子は徐々に惹かれていくのです。映画の手話教室のモデルとなった福祉会館の中には実際に手話サークルがあります。映画の上映後、思わぬ影響を受けたと言います。

「けっこうニーズも増えて子どもたちが保護者の方と一緒に来てくださるとか、ご兄弟あるいはこの映画をみて愛知県や三重県から来てくれた大学生もいて、聴覚障がい者の人たちと健常者がみんな手話を使いながら学ぶ様子を知ってもらう、そんなことはとても素敵なことだと思いました。」(大垣手話サークル 安田和夫会長)

「聲の形」で手話通訳をめざす一生の原点となった

「聲の形」の聖地を巡る原さん。この作品で自分の進むべき道が決まったといいます。
 
「大学時代に映画を見たんですけど、それから手話をちょっと勉強するようになって、今も手話通訳を目指して勉強中という感じですね。本当にそういう意味で大きな作品だったなと思います。すごい感謝の思いがあるし、一生の原点やと思います。」(6回目の“大垣巡礼” 原大地さん)

繊細な線と色使いだけが京アニの世界ではありません。友情や恋に真剣に悩みながら、前を向いて成長していく姿、その思春期の心の動きをリアルで細やかに表現した作品世界が、見る人の生き方をより前向きに変えていくのかもしれません。

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