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"奇跡の救出劇"から1年...タイの洞窟は今どうなっている? あの少年たちは...?

2019年08月08日(木)放送

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去年6月、タイの洞窟でサッカーチームの少年ら13人が豪雨による増水で閉じ込められ、遭難から18日目に救出されました。世界が注目したこの“奇跡の救出劇”から1年、現地はどうなっているのでしょうか?

洞窟周辺に立ち並ぶ露店

2018年6月23日、タイの洞窟でサッカーチームに所属する少年12人とコーチ1人の合わせて13人が豪雨による浸水で閉じ込められました。家族らが救助の様子を見守る中、入り口から5km先にいた少年らの救助は難航し、18日目(7月10日)になってようやく全員が救出されました。

世界が注目したあの場所は今どうなっているのか、辻憲太郎解説委員が現地に向かいました。訪れたのは、タイの北部、ミャンマーとの国境の街・チェンライ県です。人や車が多く露店なども並んで賑やかな様子の国境周辺。しかし、車で10分ほど離れると…

「いやー山ですね。さらに山の中に入っていったところに洞窟があると。」(辻解説委員)

ずっと続くひと気のない山道を進んでいきます。すると…

「あの奇跡の救出劇があったタムルアン洞窟まで数百メートルの場所に来ました。この先が一体どうなっているのか…なんと!観光地化していますよ!道に突然、露店がたくさん立ち並んでいます。」(辻解説委員)

辻解説委員がいるのは、洞窟までの距離が残り約300mの場所です。道路脇にはずらりと並んだたくさんの露店のパラソル。フルーツや野菜といった食べ物のほか、サングラス(100バーツ=約350円)などの雑貨を売る店もあります。以前は道路だけだった景色が大きく変わりました。

さらに店を見て回ると、この場所ならではのお土産がありました。

「なんとまぁ!救出された少年たちのイラストをデザインしたTシャツです(200バーツ=約700円)。コーチも含めて13人描かれています。」(辻解説委員)

観光地化して変わったのは露店の登場だけではありません。公園まで200mの場所からは無料のシャトルバスが運行しているのですが、中には“乗馬”のサービス(50バーツ=約180円)もありました。

「観光地のアトラクションの一環ですよね。馬に乗って洞窟まで行けると、いろんな商売がありますね。」(馬に乗る辻解説委員)

洞窟内は立ち入り禁止

馬に揺られること約5分、いよいよ洞窟のすぐそばへ。かつて世界中が注目したあの洞窟、今はどんな姿なのでしょうか?

「前方に見えるのが洞窟の入り口ですね。今は手前に鉄状網がありまして、フェンスで覆われて入れないようになっています。」(辻解説委員)

事故以来、立ち入りが禁止されているというこの洞窟。フェンスには事故当時の状況を思い起こさせるような洞窟内部の写真が展示されています。

さらに洞窟のそばには、新しく作られた観光スポットがありました。救助に当たった軍の活躍を展示する施設では、写真付きのパネルで当時の状況が詳しく紹介されています。さらには…

「子どもたちを運んだ担架ですかね、本物がそのままこちらに展示してあります。世界中が固唾を飲んで見守った奇跡の救出劇ですから、後世に伝えようということで貴重な資料をとってあるんですね。」(辻解説委員)

他にも、実際に使われた空気ボンベやロープなどもそのまま展示されています。続いて、隣にある記念館の中に入ると、「THE HEROES(ザ ヒーローズ)」と名付けられた、縦3m横13mの巨大な絵に圧倒されます。

「描かれているのは、救出作業にあたったみなさんですね。彼らは英雄なんだということで、絵が飾られています。」(辻解説委員)

頼んでいないけどパチリ

洞窟周辺には取材した日、多くの観光客の姿がありました。その多くはタイ人でしたが、中には遠方からも。17人という大所帯で訪れたツアー客は…

Qどこから来たんですか?
「台湾です。」(ツアー客)
Q洞窟などを見てどうでした?
「救出にあたったダイバーの人がすごいと思いました。ダイバーの皆さんに感動しました。」(ツアー客)

多くの人でにぎわう中、よく見ると頼まれてもいないのにカメラでしきりに観光客を撮り続ける女性たちがいました。彼女らが行っていたのは、撮影した観光客の写真を額縁に入れて販売するビジネスです。(額縁付き写真:100バーツ=約350円)

「土日だと1日1000人ほど観光客が訪れます。(1日)180枚から220枚売れます。」(写真を販売する女性)

救出劇の“英雄”を称える

観光地としての面が目立つ一方、忘れてはいけないこともあります。洞窟近くに設置され、花が手向けられている像。モデルとなったのは、救出作業に参加していた元タイ海軍特殊部隊のサマーン・グナンさんです。今回の救出作業で唯一の犠牲者となった人物です。この像は彼の功績を称えるため設置されました。足元のイノシシの像は、少年らが所属するサッカーチームの愛称でタイ語の「イノシシ」を意味する「ムーパ」を救ったことを現しています。

タイ国内で英雄と称されたグナンさん。洞窟のそばにある露店でも、グナンさんの像の写真のバッジ(20バーツ=約70円)や、像がプリントされたTシャツ(100バーツ=約350円)、巾着袋もあります。

Qお店はいつから出していらっしゃるんですか?
「去年の9月からです。」(店員)
Q亡くなったダイバーのグッズがいろいろあるが、この方がヒーローということ?
「彼のことを想って来る人もいるので、シンボルみたいなものですね。」(店員)

少年らと面会…日本との接点も

では、命を救われた少年たちは今どうしているのか。チェンライにある寺院にいると聞いて訪ねてみると…そこには、4人の少年たちの姿が。彼らは救出された後に一時的にこの寺院に出家したといい、今もこちらで店番などの手伝いをしているそうです。実は彼ら、日本とは接点があります。今年4月、サッカー交流のために来日していたのです。

「日本は美しくて規律のある国でした。(サッカー・北海道コンサドーレ札幌)チャナティップ選手に会いに、また札幌に行きます。」(救出された少年)
Q以前と比べて生活は変わりました?
「有名になりました。人生が変わりましたね。」(救出された少年)

奇跡の救出劇から1年。洞窟の周辺には多くの露店が立ち並び、様々なビジネスが展開されていました。そして、救出された少年たちは今、平穏な生活を送っているようでした。

(8月8日放送 MBSテレビ「ミント!」より)

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