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京アニ放火前日 本社近くの防犯カメラがとらえた台車を押す"赤シャツの男"

2019年07月22日(月)放送

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34人の命が奪われた京都のアニメ制作会社で起きた放火殺人事件。容疑者の男は今も入院中ですが、犯行の計画性が徐々に明らかになってきました。放火の前日、7月17日には台車を押して歩く男の姿が、本社近くの防犯カメラに映っていました。

台車に携行缶載せていたか

ゆっくりとした足取りで携行缶などを載せたとみられる台車を押す男。17日、京都アニメーション本社近くの防犯カメラがとらえていました。この翌日、男が火を放ち34人の命を奪ったとみられています。

“夢の空間”は無残な姿に

7月18日、京都アニメーション第一スタジオで起きた放火殺人事件。34人が死亡し、26人を司法解剖した結果、20人が焼死、2人が窒息死、3人が一酸化炭素中毒だったことがわかっています。

「けが人がぞろぞろ出てきた。裸足やったし、くつとスリッパを集会所から借りて。全体的に黒くてただれて痛そうでした。」(近くに住む人)

火災直後に撮られた動画や写真には、足を引きずりながら逃げる人の姿や路上に倒れ込む人、裸足で逃げてきた人の姿もみられます。

今月20日、規制線が解除され事件の生々しい現場が確認できました。茶色く焼け焦げ、ところどころひしゃげた螺旋階段。多くの人気アニメを世に送り出してきた夢の空間がなぜ見るも無残な姿になってしまったのか。
人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」などを担当した武本康弘さん。火災のあと連絡が取れていません。

「警察から連絡があってDNA取りたいと…ダメかなと思ったね。出来すぎた息子だと思っている。いい子だった、ほんといい子だった。優しいしね、素直だしね、思いやりもあるし。」(武本康弘さんの父親)

夢が詰まった場所に火を放ったとみられる男は埼玉県在住の青葉真司容疑者(41)です。これまでの取材で、青葉容疑者は正面玄関から建物に入ってすぐにバケツに移したガソリンを撒き「死ね」といいながら火をつけたとみられています。螺旋階段付近ではライターの一部が見つかりました。

その後、従業員が青葉容疑者を追いかけ最終的に警察に確保されました。確保された際にはこんな言葉を口にしていたといいます。

「すごく怒り狂っているというか憤っている感じの返答をしていた。一番はっきりと聞こえたのは『パクりやがって』みたいな『パクられた』というのか『パクる』という言葉を使っていた。」(目撃者)

計画性も…「パクられた」と恨みか

さらに、青葉容疑者の計画性もみえてきました。事件前日の午後、京都アニメーション本社の近くの防犯カメラに映った台車を押す青葉容疑者とみられる男。台車には購入したとみられる携行缶の箱などが載せられているように見えます。警察によりますと青葉容疑者は数日前から京都にいて、携行缶などを近くのホームセンターで購入して、事件当日、近くのガソリンスタンドでガソリンを購入したとみられています。さらに…

「火災現場から500mほど離れたこちらの公園ではガソリンの携行缶の空箱が残されていたということです。」(記者リポート)

現場から約500mの場所にある公園にはガソリンの携行缶や着火剤の空き箱が捨てられていたということで、警察が関連を調べています。事件当日18日の午前8時ごろには公園のベンチで横たわる様子を複数の人が目撃していました。

「赤い服でベンチの上で寝ていました。横になって。人がぽつんと寝ているから不思議やなと思って。」(男を目撃した人)

身柄を確保された際、「パクられた」「小説を盗まれた」などと恨みをうかがわせるようなことを言っていたという青葉容疑者。しかし、京都アニメーションの八田社長は…


「(Q作品の公募は?)ないです。全然ないです。あんな名前なんて見たことも聞いたこともないです。」(京都アニメーション 八田英明社長)

高度な治療を受けるため大阪府内の病院に移された青葉容疑者。警察は放火や殺人などの疑いで青葉容疑者の逮捕状を取りましたが、依然として、やけどの症状が重く予断を許さない状態だといいます。

7年前に関東でも“トラブル”

取材を進めると青葉容疑者の素顔も徐々に見えてきました。約7年前まで茨城県常総市に住んでいましたが当時の管理人によりますと、家賃を滞納した上、壁をハンマーで破壊するなどして突然姿を消したといいます。

「パソコンが破壊されているところだとか、食べ残した食器類が散乱している様子が写っていると思います。ハンマーが畳の上に転がっていて、壁に複数箇所穴が開いていたと。もちろんハンマーでたたいたような穴で、手で開けられないような穴が開いていた。」(管理人)

その直後、2012年に刃物を使用したコンビニ強盗を起こしていました。当時の管理人は青葉容疑者と面会していました。

「留置場のところですから、終始下を向いている状態ですので。顔を上げて目を合わせて話すと言うのはなかったですね。」(管理人)

なぜ…動機は今もわからないまま

火災後、「京都アニメ」のスタジオにはファンらの献花が後を絶ちません。

「(好きなのは)『けいおん』とか『聲の形』とかそういった作品です。もちろん映像の美しさもあるけどそれ以上に人と人との関係とか、そういうものの美しさにずっと心惹かれてきた。」(ファン)

火災当時、建物の中にいたとみられる大野萌さんは、おととし入社したばかりでした。

「あの子は絵が描くことが好きで、アニメがね、それが夢でした。アニメ映画の制作者の欄に名前が出るようになったと喜んでいました。これからですよね、代われるなら代わってやりたいです。もう一度でいいから顔が見たいです。」(大野萌さんの祖父)

念願叶って京都アニメーションに集まったクリエイターたちはなぜこのような形で命を落とさなければならなかったのか。青葉容疑者は現在も意識が戻っておらず動機は今もわからないままです。

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