MBS 毎日放送

2019年08月20日 21時00分 公開

日本人が愛して止まない「富士山」は 「不死山」「不二山」だったことも...

 新幹線で移動中、近くの席にいた学生らしき人たちが「見えた?」「まだ見えない……」、「キターー!凄っ!」とはしゃいでいた。その声で窓の外に目をやると綺麗な富士山が目の前に。たとえチラっと見ただけでも有り難い気持ちになる「富士山」。日本人が愛して止まない「富士山」について、8月11日(日)に放送された「コトノハ図鑑」(MBS)が大特集した。

噴火を繰り返していた「富士山」

 「富士山のコトノハ」を取材するのは、「もうワクワクです!この日のためにコンディションバッチリでやってきました!」と全身トレッキングスタイルで意気込む金山泉アナウンサー(MBS)と、白シャツを着たラフな格好で登場した山中真アナウンサー(MBS)。「早く登りましょう!行きましょう!」とテンション高く金山アナは急かすが、「まずは、参拝します」と、富士宮市立郷土資料館館長の渡井一信さんに止められた。

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 そして、彼らは「富士山本宮浅間大社」(静岡・富士宮市)で参拝することに。平安時代、噴火を繰り返していた富士山を鎮めようと富士山信仰が始まり富士山を祀る「浅間神社」が創建。今でも、富士登山の前にこの神社に寄ってお参りする人が多いという。
神社に入った一行が最初に訪れたのは、キラキラと輝いた美しい池だった。「この池は"湧玉池"といいます。富士山の湧き水。玉のように綺麗な水が湧くので"湧玉池"と名付けられました」と渡井さん。実際にこの目で見たいと思うほど本当に美しい池だった。

なぜ「ふじさん」は「富士山」?

 「そもそも、富士山はどうして『富士山』という名前なんですか?」と金山アナが素朴な質問をすると、「古代の日本の言葉では、裾が長いことを『ふじ』と言っていました。そこから裾が広いから『ふじさん』と呼ばれるようになり、その『ふじ』に中国からきた漢字を当てはめました」と渡井さんは解説した。
現在、縁起のいい「士(人々)が富める山」→「富士山」が定着しているが、かつては「2つとない山=不二山」や、「山の頂上に雪が尽きないという意味の不尽山」という漢字が当てはめられていたという。このほか、紀元前3世紀、始皇帝によって日本へ派遣された徐福が、"不老不死の薬"を求め富士山に辿りついたというエピソードからついた「不死山」も。
この3つの「ふじさん」の漢字を見たら、現在の「富士山」の字面がより素晴らしいものに感じた。

「富士見」

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 静岡県や山梨県には、取材場所の「富士宮市」「富士市」「富士河口湖町」「富士吉田市」「富士川町」など「富士」と付く地名が多い。しかし、富士山に全く関係ない地域でも「富士」という漢字がついている所がある。たとえば、東京都・栃木県・埼玉県・長野県・愛知県などに「富士見町」という地名があるのだが、特に、東京に「富士見」という地名が多いという。単純に「富士山が見えるから"富士見"と付けられたのでは?」と思いつくが、ただそれだけではないようだ。
武士が多く住んでいた江戸(東京)。「富士見→不死身」という縁起のよい意味もあって多く使われたという。

千円札の「逆さ富士」

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 「富士山」は見る場所、見る季節、天候状態によって違う表情を見せる。そんな「富士山」は、「〇〇富士」といってさらに人々から愛されていることが多く、中でも有名なのは「逆さ富士」。
「逆さ富士」は、千円札に描かれているのでイメージしやすい。「千円札の『逆さ富士』は、富士五湖の1つ本栖湖のもの」と解説した渡井さん。そこで、山中アナと金山アナは、本栖湖で「逆さ富士」をみるために展望台を目指した。
「千円札の逆さ富士」を見ることができる「展望台」には、山道を約20分登らなければならないのだが、なんと、まるでコントのようにトレッキングフル装備の金山アナが「はあ~はあ~はあ~」と疲労困憊、クタクタになっていた。オープニングの意気込みがウソのようだ。
そして、「千円札の美しい逆さ富士」は......。

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全く見ることができなかった、「千円札の逆さ富士」は、年間30日くらいしか見ることができないというが、この日は、富士山がどこにあるのか分からないほど曇っていた。

見ることが難しい「〇〇富士」

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 このほか、「〇〇富士」で思い浮かぶのは、7月~9月の早朝の日の出で富士山が赤く染まった状態の「赤富士」。この赤富士は、葛飾北斎の凱風快晴で外国人にもよく知られているのだとか。さらに、2月~4月、雪が紅色に染まる姿「紅富士」や、富士山の山頂に太陽が重なった美しい様「ダイヤモンド富士」などがある。どれも様々な条件が揃った時に見ることができる貴重な「〇〇富士」だが、もっとも見ることが難しい奇跡の「〇〇富士」があるという。それは......。
「影富士」。朝日や夕日を受けて富士山の影が雲などに映る状態のこと。富士山の登らなければ見られない貴重な姿。この「影富士」の写真を見た金山アナは「わあ!」と感動していたので、「富士山登りたい!って、登りたがっていたから、今から登ってきたら?」と山中アナが勧めると、「もう...体力の限界。千代の富士です」と、上手いこと締めた。

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週日 あさ5時45分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。

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