MBS 毎日放送

2019年06月26日 21時30分 公開

"肉体派アナ"がカラダに関する慣用句を徹底リサーチ! 「尻が軽い」とは実は褒め言葉だった!?

「『尻が軽い』とはどういう意味でしょうか?」と聞かれたら、ほとんどの人は「浮気症な女の人」というマイナスイメージを思い浮かべるのではないだろうか。ところが…広辞苑で「尻が軽い」を調べると3つの意味が書いてあり、「浮気性」という意味は最初には出てこないのだ。本来はどういう意味なのか?そこで、6月16日(日)に放送された「コトノハ図鑑」では、「勘違いしやすい カラダの慣用句」と題し、身近なカラダに関する言葉の勘違いを解消&徹底リサーチした。

日本一足が速い女性アナウンサー

 今回調査したのは、陸上女子国体200㍍リレーで優勝経験のあるMBSの西村麻子アナウンサー。現時点、日本で1番足の速い女性アナウンサーといえるのではないだろうか。そして、トライアスロンやマラソンの経験が豊富な山中真アナウンサーが担当した。普段からカラダを鍛えているMBSきっての肉体派アナの2人がカラダにまつわる慣用句を、語源に詳しい京都先端科学大学の丸田博之教授から学んだ。

「尻軽女!」

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 まずは、「尻が軽い」について。丸田教授から「どういう意味でしょうか?」と出題され、「『この尻軽女!』としか使いませんね」と答えた山中アナ。おそらく一般の人もこのような意味でしか使っていない「尻が軽い」は、実は、広辞苑には1番目に「身軽なこと、動作が機敏なこと」と記載され、次に「落ち着きがなく、言語動作が軽々しい」。そして最後に「女の浮気なさま」とあるのだ。では、なぜ本来ならポジティブな意味がある「尻が軽い」が、ネガティブな言葉に変化したのか?「もう一つ『尻が軽い』と同じ意味合いで『軽尻』という言葉がありまして、『荷物をのせていない馬は、動き・動作が機敏』というところからきた『軽尻』という言葉の方がポジティブな意味に特化し、『尻が軽い』の方は、"女の浮気"という意味で多く使われるように変化していった」と解説した。

親の生活を脅かす?「すねかじり」

 次は「すねをかじる」について。今では「親に甘えて援助を受けたり、養ってもらうこと」を意味するが、「本来はもっと違う意味だった」と丸田教授。『すね』とはいわゆる"弁慶の泣き所"と思っている人も多いと思うがそれは間違い。広辞苑で「すね」を調べると「ひざから足首の間の全体をさす」という。つまり、「親のすねをかじる」は、親のひざから足首までの全体(ふくらはぎ)をガブリ。親の生活そのものを脅かし、破綻させる怖い意味だったのだ。

「きびす?知らん!」

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 「きびすを返す」については、本来の語源などの解説の前に『きびす』について街行く若者(10代~20代)に話を聞くことに。「知らん!」と即答や、「"厳しい"の変化形みたいな?」との意見が出て、『きびす』を知っていた若者はわずか5%だった。「きびすを返す」とは「引き返す・後戻りする」ということ。「きびす(踵)」というのは『かかと』のことで、もともとは奈良時代からの雅言葉が「きびす」だったため、関西では「かかと」とはあまり言われず「きびす」が好まれて使われていた。それが江戸時代になると関東の俗語の「かかと」が全国に広がったという。丸田教授は「現在もまだ関西の年配女性は使ってますよ」と発言したため、実際に"年配マダム"に聞き込み調査すると、「きびす!」とほとんどの方が「かかと」のことをこう答えていた。

筋肉美・西村アナ

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 この日の取材では、スレンダーな西村アナと細マッチョ風の山中アナはトレーニングウエアを着用し、取材場所のスポーツジム施設「パーソナルスタジオ GRACE HORIE」で、400以上あると言われている"筋肉"にまつわる言葉を調査した。まずは、背中上部の筋肉(首から肩甲骨少し上まで)「僧帽筋」の筋トレ。「僧帽筋」の名前の由来は「修道士(僧侶)の帽子に似ているので「僧帽筋」と付けられた。次に、ふくらはぎの筋肉について。「ヒラメ筋」という筋肉だが、これも見たまま魚の「ヒラメ」の形が由来。西村アナは、トレーナーのふくらはぎを指しながら「ヒラメ筋」の解説をしていたが、西村アナの鍛え上げられた「ヒラメ筋」もかなり美しかった。
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また、「前鋸筋」というのは鋸のような形をした筋肉で、パンチをするときに使う筋肉だ。山中アナに「嫌いな上司の顔を思い浮かべていってみよう!」と言われた西村アナは、一体誰の顔を思い浮かべながらパンチをしたのか・・・?

カラダにまつわる言葉も進歩

 最後は「カラダの内部」の言葉について。「肺・肝臓・胃・腸・膵臓・腎臓」など、これらの漢字の共通点はすべて「月」がついているが、空に浮かぶ「月」とは全く関係がないという。カラダに関する「月」は「にくづき」と呼ばれ、肉の塊を表現する象形文字からきていて、天体の「月」とはそもそも漢字が違う。
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そして、カラダの部分に関する名前は医学の進歩によって日々進化している。爆発的に進歩したのは江戸時代に杉田玄白らがオランダ語の医学書を翻訳した「解体新書」の発刊。これによって神経・軟骨・半月板などの日本になかったカラダに関する言葉が誕生した。中でも、「膵臓(すいぞう)」の「膵(すい)」という文字はオランダ語を読み解き、「膵臓」と名付けて日本人が文字までも発明したうえ、この漢字が中国で逆輸入されていたときもあるという。
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今回学んだ「尻が軽い」は、本来の意味「動きが機敏」のつもりで今後使ってみいたいが、この番組を見ていない女性にいきなり言ってしまうとかなり揉めそうなのでご注意を。

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週日 あさ5時45分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。

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