MBS 毎日放送

2019年04月01日 21時00分 公開

東北放送の看板アナが入社1年目の 注目アナに「東北弁」をレクチャー!

 知的好奇心をくすぐる関西の番組「コトノハ図鑑」で、「明日、行きたくなる コトノハの旅」と題し「仙台市弁」を大特集した。入社1年目のMBSの辻沙穂里アナウンサーが宮城県仙台市を訪れ、東北放送・入社40年目の藤沢智子アナウンサーのレクチャーで「仙台弁」について学んだ。
まずは、「いずい」という言葉について。どういう意味かわかるだろうか。意味は「体の表面で感じる違和感や不快感」で「仙台弁」だ。この「いずい」は、「仙台弁の中で老いも若きもみんなが使っているポピュラーな言葉で、もっともすばらしい・良い言葉であると信じて疑ってません!この言葉を全国に広めたい」と熱く語る藤沢アナは、仙台弁への愛着は人一倍強く「全国に“いずい”を広める会」の会長をしているという。

アナウンサー室は「いずい」!?
「いずい」という言葉の語源は、「もともとは京都弁なんですよ」と藤沢アナ。東北大学で方言の研究をする小林隆教授によると「京都で使われていた"えずい"(体の表面がゾクゾクするような恐ろしさ)が語源で、東北に伝わった時に"いずい"(体の表面で感じる違和感)に変化し定着した」と解説。藤沢アナより「ぜひ、この"いずい"使ってください」と言われた入社1年目の辻アナは「はい!分かりました!」といって「『アナウンサー室ってなんかいずいわ!』と使います」と返答したが、VTR見ていた西靖アナら先輩アナから「どうゆうこと!?」「居づらいの?」とツッコまれていた。

伊達政宗が「仙台」と命名
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 彼女らが訪れたのは仙台市街地を一望できる「青葉山公園」。仙台藩の初代藩主・伊達政宗の銅像がある仙台きっての人気観光地だ。実は、「仙台」の漢字は、昔は「川に囲まれている地形、その内側『川内(せんない)』と表記されていた」と小林教授。そして、現在使われている「仙台」になったのは、仙人が住む山(理想郷)が由来で「ずっと市民の理想郷であって欲しい」という願いを込めて伊達政宗が「仙台」と名付けたという。

「ベロかまぼこ」?
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 次に2人は、6つのアーケードがつながっている仙台中心部商店街へ移動した。仙台名物「笹かまぼこ」をクリスロード商店街にある「阿部蒲鉾店 本店」で味わうことに。「笹かまぼこ」というネーミングは、明治・大正の頃は、その形から「ベロ(舌)かまぼこ」や「手のひらかまぼこ」などと様々な名前で呼ばれていた。しかし、昭和に入って同店の初代社長・阿部秀雄氏が「笹かまぼこ」と命名。「笹かまぼこ」に統一されたのも伊達政宗が関係していたという。伊達の家紋は「竹と雀」。仙台人の心をくすぐる伊達政宗にちなんで付けられたため「笹かまぼこ」に定着した大きな理由といわれている。

仙台名物「ずんだ餅」
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 仙台名物といえば「笹かまぼこ」「牛タン」。そして、「ずんだ餅(枝豆をすり潰したもの)」が有名。この「ずんだ餅」の名前のルーツも京都に関係してると小林教授はいう。「室町時代に京都ではぬかみそのことを『じんだ』と言っていました。それが長い時間をかけて東北に伝わり、『ずんだ』に変化。仙台弁の特徴として『ジ・ズ』「シ・ス」「チ・ツ」の発音の区別がないため『じんだ→ずんだ』になった」と解説した。

「大阪弁」と「仙台弁」
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 ではなぜ、発音をハッキリさせない「ズーズー弁」が生まれたのか。小林教授は「仙台弁の真逆にあるのが大阪弁です」。大阪は売り手と買い手のコミュニケーションが活発な商売の町で、「少しでも上手く売ってやろう」「安く買おう」など様々な言葉使い・話し方のノウハウが発達した。

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 一方、人口が少ない農村地域で顔見知り同士が暮らす社会の東北(仙台)は、最小限の言葉で意味が通じることから「ズーズー弁」が生まれたという。言葉使いを気にしたコミュニケーションをとる必要がなかった。
「仙台弁」で「おごご」「ジャス」とはどういう意味かわかるだろうか。答えは、「おごご=漬物」。香の物→おこうこう→おここが変化して「おごご」に。そして、「ジャス」はジャージのことをいう。戦前、関東のラグビー部の学生が運動着のことを愛称で「ジャッシー」と呼んでいたことが仙台に伝わり、それが「ジャッスー」→「ジャス」に変化したという。※諸説あり。今回、関西のテレビ局の注目アナウンサーと東北のテレビ局の看板アナウンサーが「仙台弁」について掘り下げていたこの企画、入社1年目の辻アナの話し方も初々しくフレッシュで良かったが、40年目の藤沢アナの心地良い話し方はかなり引き込まれた。次に訪れる土地の「言葉」のほか、どのようなアナウンサーが登場するのかも気になるところだ。

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週日 あさ5時45分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。

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