小久保隆役 モト 冬樹

 初めてですね。いきなり死んでる役って(笑)。
 実は高畑さん、大好きな役者さんで、以前からなんて素晴らしい役者さんなんだろうと思っていて、この話をもらった時は、一緒のドラマに出られる、共演できる!って、すごく喜んでたんだけど・・・。結局、ロケバスの中でしゃべっただけ。考えてみたら、俺が死んでから、遺品整理人の仕事が始まるわけで・・・共演できるわけがない! 複雑だったですねえ。

僕の出番はつながりがなくて、日常の一部を切り取ったところしかない。芝居の流れがあれば、感情のつながりとか摑みやすいんだけど。奥さんとのラブラブのシーンは若手が演じていて、岸本さんとは最悪な時期だけの夫婦役だしね。 岸本さんも素晴らしい役者さん。ただ、夫婦役といっても、2人のいいシーンがないわけで、いい時がないから、(演じる上では)どうしてこうなったか全然わからない。気持ちは流れを感じてやっているんだけど、もっと普通のシーンをやりたかったね。小久保は敏江のことがずっと好き、なんだけれど、そういうシーンがひとつもない。そんな小久保の気持ちが伝わるのか、出来上がりを一番観たいドラマですね。つながってみて、どうなるのかな、と。

これまで連続ドラマでもワンポイントで使われることが多かったですね。芝居に瞬発力を要求されることが多いから、こういう出番も全然大丈夫なんだけど。でもやっぱり、2時間ドラマでも出演が多い方がその役に入りやすい。だから今回は、「やった」感ないんだよね~いつも以上に後悔すると思う。もっといい芝居できたんじゃないかって。

 個人的な見どころは、オレが真剣に真面目にやってるってとこかな? 哀しげな役は基本的に得意。以前、武田鉄矢さんから、「何やっても哀しげだよね~」って言われたことがあるんですよ。最近、カラリとした役が多いんで、今回は久々に「来た」感じ。人間味はありますよね。