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亀井 希生アナウンサーのブログ

サブカル天国

映画『アメリカン・スナイパー』

更新:2015年3月2日
イラク戦争で160人もの戦闘員を殺害したとされる、

アメリカ海軍特殊部隊・シールズの「伝説の狙撃兵」について、

彼自身の自伝を元に、クリント・イーストウッドが監督しました。


現地の民間人を容赦無く巻き込み、神経を磨耗させる市街戦。

白っぽい砂漠迷彩の軍服に、どす黒い血が染みていく色模様。

荒れ狂う砂嵐の中での、悪夢のような脱出行。


『地獄の黙示録』や『ブラックホーク・ダウン』などと同様、

言葉や宗教・文化、気候や風土の全く違う国での戦争を、

アメリカ軍兵士の視点から、過酷に冷徹に描いています。


主人公は、敵兵を“蛮族”と呼び、

「奴らを殺すのに痛みは無い、それより仲間を助けられなかったことを悔やむ」

と話しますが、彼の周りの兵士や家族、そして彼自身も、

戦争によって傷つき、大切なものを失っていきます。


先に公開されたアメリカでは、

「愛国的で、戦争を支持する傑作である」と賛美する人がいる一方、

戦争の悲惨さ、特に帰還兵の心の傷の問題を訴える作品だと

受けとめる人々もいます。


クリント・イーストウッド監督は、

「この映画では戦場で起きる様々なことを描いた。

 それ以外の政治的な価値観は反映されていない」

と語ったとされますが、どちらの受けとめ方をするにせよ、

中東での現実の一端を、ヒリヒリとした『痛み』と共に提示しています。


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私は先週の平日昼間、郊外のシネコンで鑑賞しました。


少し残念だったのは、

今の日本にとっても刺激的な内容にも関わらず、

「途中から寝ていた大学生風の男性」や、

「“何か全然わからんかったなぁ〜”とぼやく年配の夫婦」など、

『痛点』の無い人々が何人かいらっしゃったこと。

それなりのお金や時間を消費して来ているのに、モッタイナイです。


映画の中のアメリカ兵たちに、

『おまえらも、もうすぐここへ来て、一緒にヤルんだよ!!』

などと怒鳴りつけられそうな気がして、さらに考えさせられました。



プロフィール

亀井 希生Photo
名前:亀井 希生
生年月日:1967年12月15日
入社年:1991年
出身都道府県:愛知県
出身大学:名古屋大学
趣味:中日ドラゴンズ応援(名古屋出身)、SF・アクション映画、戦国武将、プラモデル作り、オートバイ(乗る&レース見る)、週刊プレイボーイ購読など
何でもひとこと:「ふぅ、勝った、勝った。ところでお前、ガンダム録ったか?」(2007年、巨人とのCSを制した落合監督が、帰宅して息子・福嗣さんに語った言葉)

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