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亀井 希生アナウンサーのブログ

サブカル天国

更新:2002年5月31日
【HONDAスピリット健在なり】

こんなご時世ですが、あえてバイクネタを。

オートバイレースのF1とも言えるMotoGP。HONDAは、今年から始まったエンジンの4スト規定に対し、V型5気筒という全メーカー通じて初めての方式を選択しました。確かに同じ990CCなら気筒数が多い方が理論的にはパワーが出ますが、反面、重量や部品数が増加し、加えて未知のレイアウトがゆえの新たなトラブルの懸念もあります。対して、ライバルのYAMAHAやSUZUKIは実績のある並列・V型4気筒を採用し、手堅いレース戦略をとりました。シーズン前は「HONDAの技術力と資本力をもってすればいずれは勝つだろう、だがV型5気筒の熟成には時間が必要だ」という声が支配的でした。

「なぜV5なのか?」という周囲の問いに、HONDAは『3気筒や4気筒はもうやった。5気筒の方が新しいチャレンジができる余地がたくさんあるから』と答えました。何と言うかまったくHONDAらしい答えです。余りにカッコ良過ぎる、ある意味プロらしくない回答に、「強いメーカーとしてちょっとイヤミ」「他にもっと有力な理由があるんちゃうか?」とさえ言われました。

そして迎えた4月・鈴鹿での開幕戦、注目のMotoGPクラスは、そのHONDAの5気筒マシン・RC211Vが優勝。以降の南アフリカ、スペイン、フランスも全てRC211Vが制し開幕4連勝、今では「もう5気筒でないと勝てない」とさえ言われるようになっています。一方の4輪のF−1が不調で「ホンダも大企業になって若い社員もおとなしい人ばかり、レースの世界ではもう勝てなくなった」と、ちまたでは言われているそうですが、どっこい本田宗一郎さんの精神は、社の原点・2輪バイクの世界ではしっかり生き続けているのです。

「じゃあ今年はもうHONDAで決まりなのか?」というと、そうはならないのがレースの面白い所。当然YAMAHAやSUZUKIも巻き返してくるでしょうが、個人的に注目しているのはAPRILIAです。気圧バルブや電磁スロットル等、他のメーカーが採用していない新技術にチャレンジしていて、それが徐々に成果を見せ始めています。今や「直線だけならAPRILIAが一番では?」と言われる程で、車体の開発が進めば、HONDAにとっても脅威の存在になるでしょう。

昔からレースの世界では『何もしない事は即ち後退である』と言われていて、どのメーカーもみな懸命に努力しています。あとはどのメーカーの努力の方向性が正しいのか?という問題になります。まだ全16戦のうち4分の1が終わったに過ぎません。その答えが出るまで、じっくりマシンやライダー、レースを見続けたいと思います。
(5/30記)




プロフィール

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名前:亀井 希生
生年月日:1967年12月15日
入社年:1991年
出身都道府県:愛知県
出身大学:名古屋大学
趣味:中日ドラゴンズ応援(名古屋出身)、SF・アクション映画、戦国武将、プラモデル作り、オートバイ(乗る&レース見る)、週刊プレイボーイ購読など
何でもひとこと:「ふぅ、勝った、勝った。ところでお前、ガンダム録ったか?」(2007年、巨人とのCSを制した落合監督が、帰宅して息子・福嗣さんに語った言葉)

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