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亀井 希生アナウンサーのブログ

サブカル天国

更新:2002年2月5日
『第36回スーパーボウル』

今年は大番狂わせが起きました。圧倒的なオフェンス力でシーズン開始前から優勝候補だったセントルイス・ラムズ(STL)に、下馬評では絶対不利と見られていたニューイングランド・ペイトリオッツ(NE)が勝ってしまったのです。詳しいゲームの内容は『NFLJAPAN』等の専門サイトでご覧いただくのが良いと思いますので、ここでは私の個人的感想を…。

素晴らしかったのは、やはりNEのディフェンスでした。STLのRBフォークのランを封じ込めつつ、終始QBのウォーナーにプレッシャーをかけ続けたDLとLB。TV画面ではあまり映りませんでしたが、STLの快足WR陣をカバーし続けたDBと、全員が最後まで粘り強くタフにプレーし続けました。NEのヘッドコーチはディフェンスの鬼才・ベリチックですが、彼の哲学を見事な集中力でフィールド上に実現したNEのディフェンス陣は、正に“スーパー”なプレーぶりでした。

惜しくも負けたSTLも、優勝候補ナンバーワンにふさわしい戦いぶりでした。私はマリーノ、ファーブといったポケットパッサーが好きなので、QBウォーナーも応援していましたが、残念な結果となりました。しかし選手のタレントの差を戦術やチームワークで覆せる所がアメリカンフットボールの面白い所で、今年のスーパーはそんな醍醐味が存分に味わえた好ゲームだったと思います。そもそもスーパーボウルは横綱同士の一発勝負みたいなもので、大差がついてゲームとしては面白みに欠ける展開になってしまうことがしばしばですが、今年は本当に最後の最後までわからない名勝負でした。

『ジェッツが勝つ。俺が保障する。』と言ってその通りの大番狂わせを演じたのは、第3回のMVPを受賞したQBジョー・ネイマスでしたが、この第36回のスーパーボウルはその第3回にも匹敵する大番狂わせだったと思います。しかし、今年の勝者NEにはそんな飛び抜けたスターはいません。MVPに選ばれたのはルーキーらしからぬ安定したプレーでチームを勝利に導いた“シンデレラQB”ブレイディでしたが、オフェンス、ディフェンス、そしてスペシャルチームまで、全員がMVPと言っても良い素晴らしいケミストリー(団結・まとまり)を持ったチームでした。

華やかなフットボールの祭典スーパーボウル。しかしそこにたどり着くには、1つのタックル・1ヤードのランといった、様々なプレーの気の遠くなるような積み重ねがあるのです。そういえば今年のハーフタイムショーはU2でしたが、終わってみれば、シリアスでストイックな彼らの音楽性に、今年のNEのチームカラーと一脈通じ合うものがあったようにも感じます。NFLはまた長いシーズンオフに入りますが(プロボウルもあるけど)、このスーパーの余韻だけで充分来年まで気持ちを保てそうです。毎年、選手やコーチ、プレーのトレンド等は変わっていきますが、来年も1つのタックル・1ヤードのランがスーパーにつながっていくことには変わりはありません。(2月4日記)



プロフィール

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名前:亀井 希生
生年月日:1967年12月15日
入社年:1991年
出身都道府県:愛知県
出身大学:名古屋大学
趣味:中日ドラゴンズ応援(名古屋出身)、SF・アクション映画、戦国武将、プラモデル作り、オートバイ(乗る&レース見る)、週刊プレイボーイ購読など
何でもひとこと:「ふぅ、勝った、勝った。ところでお前、ガンダム録ったか?」(2007年、巨人とのCSを制した落合監督が、帰宅して息子・福嗣さんに語った言葉)

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