バックナンバー:2017年5月

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2017年5月24日

好きなバンドが解散もせず長く活動していてくれることほど
音楽好きにとって嬉しいことはありません。
スターダストレビューの35周年記念「大宴会」のためさいたまスーパーアリーナへ。

会場外に並んだ各方面からのお祝いの花は彼らの長い活動とそれに対する
敬意がどれだけのものかを表していたし、ゲストのアーティストさんも超大物揃い。
当初予定6時間の公演が7時間半になるというなんとも贅沢な一日に。
定番曲、久々な曲も聴けたうえ、ゲストそれぞれとのコラボはすべてアメージングで
超満員のホールは素晴らしい空気感に包まれておりました。

ゲストのみなさんとのコラボでは相当程度忠実にそれを再現するという
音楽的にカバーしているジャンル幅の広いスタレビだからこその
超ハイレベルパフォーマンスを披露。80年代のポップなサウンドを杉山清貴さんや
鈴木雅之さんと作ったかと思えば、岸谷香さんとプリプリ的ロックになったり
小田さんとオフコースサウンドになったり、矢井田瞳さんサウンドになったりと
唯一無二のレビューショーを展開していました。
「凄すぎて意味がわからない、彼らに出来ないことがあるんだろうか」
懐かしいテレビの音楽番組の空気を作り出す抜群のステージでした。
ほんと多くのアーティストやファンに愛されているんだなぁと
打ちのめされて帰ってきたのでした。

25周年のときからこの6時間?ライブは5年ごとに3回目。
初めてラジオで彼らの曲を聴いたのが27年ほど前。
音楽に対して真摯でかつ謙虚なところにひかれ、そしてライブトークも勿論
みなさんご存知のように楽しませてくれる。
次の5年後、また開催してくれることに勿論言及してくれていた皆さんの
今後のパフォーマンスがまた楽しみになったのでした。

草間彌生さん

2017年5月19日


先日東京にいったとき、草間彌生展に行ってきました。
先輩がいっといでと教えてくれたので。
まあ、すごい人ですね。大人気。そして海外からの人も大勢いました。
最近目にするポップでカラフルなものに比して
当初はもっと暗い感じの作品が多くたいへん驚いた次第。

実は経歴などもあまり知らなかったので、改めて
調べてみたのですが、子供の頃から幻覚に苦しまれていたとか。
あの水玉もその幻覚由来だったんですね。
沖縄のカンダーリ的(憑依状態)などとも関連があるのか、
こういう世界はワタクシは結構好きな話ですが
ご本人は大変な苦労をなさったのだろうと、想像も絶するわけです。
だからこその、この作品なわけです。

美術館に動画が流れていたのですが見ると
決断するとどんどんスポットを描いていくんですね...。
一度決めたら迷いなく筆が進む様に
アスリートの没頭状態(ゾーンとかそういうやつですな)みたいなものに近い
トランスしているような雰囲気を感じさせられたのは
あの力強い目のせいなのでしょうか?

もちろんアートに対して個人的に、
全く語るほどの知識も教養もないままにただ楽しんできたわけですが
たまにそんな時間の使い方も色々と心動かされて
良いなと思った次第です。

ふくしま

2017年5月18日


「ふくしま再生の会」さんの
事務所にお邪魔してお話を伺ってきました。
東京を拠点に飯舘村で放射線測定や除染実験など、サポートをされています。

住民の方が仕事で村内の放射線測定をそれも細かく出来るような
仕組みづくりなどサポート内容は多岐にわたります。

年度末に避難指示が解除になった飯舘村のリポートをラジオでしたのですが
現場に入って感じたのはやはり放射線量が高いこととフレコンバッグの山と
共存しなければならない部分をどうするのか、ということです。
放射性のゴミは最終処分場、中間貯蔵施設の問題が解決しないと前に
進みません。まるで大渋滞状態で、果たしてどうやって解決するのか。
一方で皆さん政治や政策を当てにせず、自分自身でどうやって生きていくのかを
考え決定していくことに、都市部の人間より慣れているというか、
それが普通だと聞きます。自主独立性の高さというか。

先だってとある別の飲み会にて、話は
地域で起こっていることをシェアしていくことの重要性になりました。
重要なニュース、社会問題は今、よりローカルなエリアで起こっています。
都市部の人たちはそれを知らないし、そのことが自分に関わってくることだという
重要性があんまり分かりません。ワタクシも不勉強なことばかり...。

まだまだ知らない情報を教えていただける機会にもなりました。
そして、何かの機会に電話やメールやSNSでなく、ちゃんとお会いして話をすることの
重要性を感じた次第でした。
そして地域地域のパワーをも感じてそういうことをご紹介していければいいなと
思ったのでした。

難しくて楽しいもの

2017年5月17日

我々の仕事、難しいけど楽しいものといえばインタビューです。
今回はラジオの「ラジオ65人のなかま」で聞き役を担当いたしました。
パトリック・ハーランさん、パックンマックンのパックンに話を聞きました。

そういえば最近タレントさんと仕事してなかったなぁ...
と久々にこの仕事独特のミーハー感を味わっておりました。

ラジオの「報道するラジオ」に過去何度かご出演いただいているのですが、
流暢で物腰の柔らかい喋り口の一方で
名門ハーバード大出身、元メンサ(IQの高い人のみ入会を認められる集まりらしい)、
超インテリのイメージ。
ラジオ、テレビのコメントを聞いてもなんと頭の回転の良い
人だなぁと思っていたわけですが...。

インタビュー中もそのキレッキレの知能を大いに発揮頂きつつ
テレビを通して伝わるいつもの親しみやすいパックンそのままに
ラジオについてなど話していただきました。
こういう仕事ご一緒させていただくと一気に親近感がわくタイプの方って
いらっしゃるわけですが、パックンもそのタイプでした。
またお仕事ご一緒させて頂けたら嬉しいなぁ。

オンエアは5月21日(日)朝9時15分から。
どうぞお聞き下さい。

URL: https://www.mbs1179.com/65nakama/

飛行機の中で

2017年5月16日

週末、東京へ出張でした。
行きの飛行機。出発時刻に余裕を持って乗り込み、
後方の座席ブロックの中の最前列の中央付近に座りました。
前に座席がないので足元が楽で良いのです。

すると、右前方にこちら向きに着席した客室乗務員の方の視線...が。
僕の方に向いているように感じたのですが(自意識過剰)、
すぐにそれが、ワタクシの右隣席の若い女性に注がれていることに気づきました。
その人をちらとみると上下スーツで白のシャツ。うつむき加減で
顔色があまりよろしくなく硬い表情です。
気分が悪いのかな?きっと体調など心配して
客室乗務員さんも気にされてるのでしょう。

さて、
着陸後。隣でさっきの乗務員の人とスーツの女性が会話、内容が聞こえてきました。
採用試験を受ける学生さんだったのですか。これから試験で
もう緊張していたそうで、ほんと大変ですね。そしてすかさず乗務員さんに
航空業界志望を見破られておりました。今乗ってるこのエアラインの試験とか。
見た感じの髪型とかお化粧?雰囲気?でなんとなく
同じ業界を志望していると分かるんだそうです。へぇ。
色々言葉をかけてもらっていて、
一気に表情が和らいでいたのでワタクシも細やかに隣で安心した次第。

もちろんその後の試験がどうなったのかなど知る由もないのですが
もし就職することになろうなら彼女にとってこの
乗務員の方との出会いは、大変貴重なものということになるのでしょう。

人生を変えてしまったり、大切な一歩を踏み出すお手伝いをしてくれる人って
現れますよね。中にはささやかにヒントや答えを置いていって
すっと自分から離れていく人も。「節目の人」とでもいいましょうか?
メッセンジャー的に重要な物事を伝えて去っていきますし
そういう人が意外と大勢います。

ぼくは20年前。大学の先輩に
「上田くん、アナウンサーの試験、受けてみたら?」
と言われて受けたら、こうなったわけですが、その人に言われなかったら
受けていませんでした。でも、後日その人に「あなたに言われたから受けた」
といったら「そんなこと言ったっけ?」...ほんと、人生って不思議だし
この、力の抜け加減がなにか物事が前へ進む必須条件な気がしたりもします。

緊張するのはこれから臨む何かに対し自分が本気だからこそ。
名も知らぬワカモノの成功をただ祈るのでした。

感覚

2017年5月 8日

無事にギプスが取れて、貼る薬だけになりました。
「『酷い捻挫』くらいまで治ってきてると思っていいよ」ということで
それでも気をつけて生活しないとなりません。

固定していたので動きが悪くなっている上、力が入りにくいし
まだ力を入れてするようなことはできません。
ただ、まあ、リハビリにはギターを弾くのが一番良いような気がして
勝手にちょっと弾いてみたのですが、まあ動かない動かない。びっくり。
利き手と逆なのでまだ比較的良かったといえば良かったのですが、
歯磨き粉をチューブから出すとか、お茶を飲むときにコップを持つとか
結構細かく左手を使っていることが分かり、改めて
健康の大切さを感じたのでした。

そしてギターはFのコードが押さえられずが鳴らない
「ギターの初心者最初の壁」を感じる段階まで戻ってしまいました。
ま、少しずつ。

20170508.jpg

ところで、力を入れようとして入らないという状態になると
なぜか笑ってしまうのです。なぜだ、僕だけでしょうか?
ヘラヘラしながらぼちぼち今週もスタートしております。

FOD

2017年5月 5日

フィールド・オブ・ドリームズはもう10回以上見ているのですが、
この歳になってから見るほうが
色々響きますね。

人生予定通りにはいかないことばかりですが
せめて、
不思議な声が聞こえるようなそんな瞬間に
立ち会え、気付き、行動できるようにいたいものですね。

5月3日

2017年5月 3日

5月3日は勿論、憲法記念日です。

「最高法規」であり「国家権力の監視」のためのものである憲法。
最高法規、という言葉はすぐ出てくるんですが、この監視という
役割について認識するようになったのは
恥ずかしながらこの仕事をするようになってしばらくしてからでした。
こういった役割を意識した上で読みたいものです。

ところで今日は「世界自由報道デー」でもあります。
(World Press Freedom day)。
報道の自由を評価することと、戦地・紛争地取材中などに命を落とした
ジャーナリストの人たちを悼み、その仕事を称える日です。

大変ささやかながら報道の仕事に携わっているものとして
もちろん、命にかかわるような危険な現場に出たりすることはまぁ
無いと言って良いのですが、せめてそういった人たちの努力で
情報が伝わってきてそれを読むことが出来、お伝えしていることは
事実です。
そのことをよく考えて、感謝の気持ちをもって
せめて思いだけでも巡らせる日にしたいと感じた次第です。

骨折考

2017年5月 1日


普段そんなに話をしない人からもギプスのお陰で「どないしたん?」と
大変ありがたいことに声をかけていただける日々です。
都度、説明するのでこちらとしては同じ話を何回もしている状況で、
残念ながらかつ大変失礼ながら、少しずつ同じ話をすることに疲れてくる。

「コケまして」「いや、酔ってではないんです、酒飲めないんで」
「あ、何もない普通の道路で」「疲れてたんですかね?憑かれてた?」

そして、とにかく盛り上がるのが「骨折自慢」である。
かつての骨折経験を思い思い、皆語り出すのである。
そんな中、
私の剥離骨折は「風呂に入れる」「指が使える」「利き手と逆」というだけで
全くもってこの骨折自慢選手権ではパワーがない。予選敗退レベルだ。
あっというまに誰の話だか分からなくなって散会する。

こんな時になにも怪我の酷い経験で競り合うことはないんだけれども、
なぜか意味もなく敗北感を感じてしまったりするものです。
そして、そんな無意味な自己中心的な自分にがっかりしている日々です。

痛みなどは二の次、三の次ですね。ああ、情けない。