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危険な運転相次ぐ「電動キックボード」ひき逃げ事件も発生...違法状態で街中を走行する人たちに記者が直撃

2021年07月12日(月)放送

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足でこがずにスイスイ進む「電動キックボード」。最近は街中で乗っている人をよく見かけますが、その多くが違法行為だといい、警察も摘発に乗り出す事態になっています。

"ナンバープレート"や"ヘルメット"なしで走行の男性 警察が警告書を交付

今年6月17日の大阪・ミナミ。交差点に警察官が立ち、目を光らせています。すると、捜査員が“ある男性”を取り囲みました。

 (男性)「押していた」
(捜査員)「いや運転しとったでしょ?」
 (男性)「運転していないです」
(捜査員)「これ自体が走行することがダメなの道路で」
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男性が乗っていたのは「電動キックボード」です。道路交通法では原付バイクとみなされ、運転免許証が必要です。さらに、ナンバープレート・サイドミラー・ヘルメットも必要ですが、この男性はそれらがなく違法状態です。

(捜査員)「ナンバープレートをつけなあかん。ヘルメットもつけなあかん。公道では走行しませんと…」

男性には警告書が交付され、今後違反した場合には青切符が切られることになります。
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この男性に話を聞きました。

(記者)「電動キックボードは公道では乗れないとわかっていた?」
(男性)「知らなかったです。たまたま友達に借りた。きょう初めて乗ります」
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大阪府警が摘発を強化している電動キックボード。その訳とは…。

繁華街の歩道では「ひき逃げ事件」が発生

今年5月22日、大阪・ミナミでは、歩道を走っていた電動キックボードが女性とぶつかり重傷を負わせて、逃走する事件が起きました。警察は、ひき逃げの疑いで30歳の男を逮捕。その後も『無免許運転』の摘発が相次いでいるのです。

『キックボード』とはどんな乗り物? 記者も体験

電動キックボードを販売する側も注意を促しています。電動キックボードを販売する「E-KON」の商品は約8万円~11万円。売り上げは前年比で2倍ほどになっているといいます。
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(E-KON 岡田慶太さん)
「主要なパーツと致しましてはウインカーや電子フォン、あとは前輪後輪ともに物理ブレーキが必要となります」
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E-KONでは安全装備を整えた上で客に販売しています。

(E-KON 岡田慶太さん)
「私のイメージですが、自転車とバイクの中間ぐらいの乗り物かなと。自転車・バイク・車に次ぐ新しい移動手段が一般的に一家に1台が普及するような形になってくれたら一番の理想かなと思っています」
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手軽に乗れることが魅力の電動キックボードを、記者が法律を守った上で乗ってみました。

(記者リポート)
「地面を軽く蹴ってスロットルを回すと軽快に走り始めました。かなり風を感じます。時速は25kmです」
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平坦な道ではスピードは上がり、原付バイクの法定速度の時速30kmまで上がりました。確かにヘルメットやサイドミラーなしでは危険だと感じました。

『ヘルメット任意』の実証実験が日本で行われる 一方で走行の現状に街の人は…

法律の壁で日本では中々普及しない電動キックボードですが、欧米では自転車とほぼ同じ扱いにしている地域もあります。日本ではヘルメットの着用を任意とする実証実験が一部で始まっています。また警察庁の有識者検討会がまとめた中間報告で、“時速15キロ以下であれば免許を不要とする案”が出るなど、安全性を保ちながら次世代モビリティーを社会に導入する方法が検討されています。
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いま日本で流通している電動キックボードはほとんどが規制の対象です。縦横無尽に走行している人も少なからずいる実態。大阪の街の人はどう思っているのでしょうか。

「迷惑です。危ないですし、けっこう人が行き来してるのにガガガって後ろから来たらビビります」
「歩道を走っていてスピードは出ているなと思います。イヤホンしたまま走行している人は、アメリカ村とかけっこう人が多いのでよくそこら辺で見ます」

キックボーダー「違法とは知らなかった」「ヘルメットは被りたい人が被ればいい」

そもそも違法行為であることを認識しているのでしょうか。取材班が大阪市内で電動キックボーダーたちに話を聞きました。
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     (記者)「ヘルメットなどがないと違法になりますが?」
(キックボーダー)「そうなんですか」
     (記者)「(違法になることを)知っていました?」
(キックボーダー)「知らなかったです」
     (記者)「私有地のみで楽しむというのは?」
(キックボーダー)「乗らないと思いますね、それやったら」
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さらに、ミナミの繁華街を勢いよく走る電動キックボーダーもいました。

(キックボーダー)「どこでも量販店に売ってるしさ。何があかんくて…だって自転車の方が速い時あるやんか。いまのところそんなスピードでてないやんか」
     (記者)「原付と同じ装備がいるということは知らなかった?」
(キックボーダー)「俺はまず知らんよ。どこにも誰にも発表されてないし」
     (記者)「注意書きは書いてなかった?」
(キックボーダー)「読めてなかったら一緒でしょ。読まないもん箱なんか」
     (記者)「乗っていて危なかったことは?」
(キックボーダー)「ない。別にナンバーとる必要もないだろうし、ヘルメットも被りたい人は被ればいいんじゃない。だって海外やったら認められてるわけやろ」

ほとんどの人が違法とは知らなかったと主張しました。購入先は量販店やネットショップだと答えました。

ネットで売られる電動キックボード 商品ページに“注意書き”記載してない販売サイトも

ネット上では2万円~3万円のものが多く販売されています。販売サイトには『頑丈なボディ』や『強力なLEDライト搭載』などと機能面が大きく掲載される一方、『公道走行は禁止されています』と小さな文字で記されています。
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中には“日本の公道では走れません”という注意書きが見当たらないサイトも。なぜ周知しようとしないのか販売会社に電話で問い合わせてみました。

  (記者)「商品ページには注意書きが見当たらないですが?」
(販売会社)「そうですね、見当たらないですね。こちらはすみません。もしかしたら記載が漏れているかもしれないです」
  (記者)「担当者の記載漏れということですか?」
(販売会社)「それは確認しないといけないので」
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危険な運転が相次ぐ電動キックボード。便利なものだからこそ乗る側も売る側もルールを守った上で規制緩和などを訴えていくべきではないでしょうか。


※当初の記事では、電動キックボードの日本での実証実験では「免許が不要」としていましたが、正しくは「原付バイクを運転できる免許が必要」です。今後、免許不要にできないか検討が行われている段階でした。お詫びして訂正いたします。

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