知っとこ!
今週コレ知っとこ!

“お盆スペシャル!日本の夏を彩るすっごい花火”のこと知っとこ! 2010/08/14

夏、の〜んびりとお盆真っ只中。里帰りしてゆっくり知っとこ!を
見ているっていう人もいるんじゃないですか?
そんな地元では夏祭り、というところも多いこの週末。欠かせないのが、花火。
日本の花火は、その色、形の美しさで世界一、と評判です。
今日はそんな夏の夜空に花開く、花火にかける仕事人の大特集。
華やかな花火大会を作り上げるプロフェッショナルたち。
その最先端の取り組みとは?
日本一の玩具花火の土地、全国からお客を呼ぶわけとは?
一瞬の命に丹精を込めた手間と熟練の技。
お盆スペシャル!日本の夏を彩るすっごい花火のこと、知っとこ!

日本の夏を彩るすっごい花火のこと知っとこ! (1) 国友銃砲火薬店

びわ湖、毎年1万発を打ち上げる、日本を代表する花火大会の舞台の一つです。
台船と呼ぶ船の上から打ち上げます。手がけるのは京都の国友銃砲火薬店。
鉄砲伝来の翌年にルーツを持ち、年間80以上の現場を任される業界の
最大手のひとつ。他の花火店と違う国友ならではの特徴があります。
社長の国友さんにお聞きすると・・・。
打ち上げ現場で今や主流となっているのが電気での点火。
その点火のタイミングを筒1本ごとにパソコンで管理するのが特徴なんだそう。
このノートパソコンが花火ショーの頭脳です。どのタイミングで
どういう花火を打ち上げるかを演出するのがプログラマーの仕事。
国友に4人いるプログラマーの1人が前田智則さん。プログラムを手がけて
6年目です。打ち上げる順序、間隔など大会ごとに演出を考えます。
大事なのはいかに完成形をイメージできるか。0.1秒単位でプログラムできるソフトなので音楽に合わせて打ち上げるタイミングも決められます。
びわ湖などの大きな大会ではプログラムに2週間かかりっきりになると
いいます。1万発の大会、その1発ずつを、いつ、どう打ち上げるかを考えて
入力します。

現場の設営にも参加。びわ湖の大会4日前に始まった花火玉の玉込め、
他の花火師たちに混じって汗を流します。危険の多い花火大会の現場、
コンピュータによる管理を始めたのは、元々作業員の安全のためでした。
20年前、どこよりも先駆けてコンピュータを導入しました。
しかし玉を込める作業は、もちろん手作業。今回打ち上げる一番大きな花火は10号玉、俗に「尺玉」と呼ばれる直径30センチ余りのもの。
これが夜空に開くと実に300メートル以上の大きさになります。

日本の夏を彩るすっごい花火のこと知っとこ! (2) 伊那火工 堀内煙火店

そんな花火玉の断面は・・・火薬がびっしり詰まっています。
すべて手仕事で行われる花火玉作り、職人の一人が柴田さんです。
長野の伊那火工 堀内煙火店、今回のびわ湖の花火の玉も手掛けます。
玉詰めの工程、容器の中に、「星」と呼ばれる花火それぞれの色や形になる
部分を敷き詰めていきます。1ミリの狂いが、開くと10メートル以上の
違いになるといいます。
仕事場にはこの季節なのに、クーラーはおろか、扇風機すらありません。
蛍光灯は、万一火花が飛んでも大丈夫な特別仕様です。

星を詰め終えたら和紙で仕切りをし、一回り小さい型を入れます。 
この隙間に、今度は割薬(わりやく)と呼ぶ、星を飛ばすための火薬を
詰めていきます。これも隙間なくびっしりと。
割薬1粒のバランスまで調整していきます。詰め終わったら和紙で閉じ、
花火の種類によっては更に内側に星、そして割薬、と交互に火薬で
埋め尽くします。一番時間がかかるのが星がけ。薬剤を少しずつかけては
乾燥させて、を繰り返すため半月以上かかります。均一にびっしりと
埋め尽くされた玉の半分ずつを最後に合わせます。
一番緊張と集中力が要求される瞬間。と、いうのも、ここで一粒でも火薬が
落ちれば最初からやり直し・・・。
わずか一粒でも全体のバランスが崩れてしまうそう。更に叩いて中の火薬を
均します。そして強度を与えるためのクラフト紙を貼っていく玉貼りの工程。
こうすることで勢い良くはじける玉になります。貼り重ねるその数は60枚。
糊の水分が浸透しないよう、60枚の内、1日に貼れるのは3枚だけ。
一瞬で散る定めの花火にかけられた、膨大な手間と時間。
渾身の想いで作り上げる、職人の技の結晶です。

日本の夏を彩るすっごい花火のこと知っとこ! (3) 佐野花火店

そんな花火を日本ではじめて見た人物は、実は徳川家康だと言われています。
1613年、イギリスからの使者が家康に花火を見せたという文献が、
日本に花火が登場した最初の記録。そんな家康が生を受けた愛知県岡崎市は、
江戸時代から火薬作りを一手に担い、以来日本最大の花火の産地になりました。
そんな岡崎の佐野花火店。60年以上続く玩具花火の専門店です。
お客を迎えるのはご主人の佐野さんと奥様の鈴江さん。所狭しと並ぶ花火、
新作はもちろんですが、今では見かけることが少なくなった懐かしい花火も
たくさん。例えばねずみ花火、予測できない動きが小さい頃怖かったという人も多いのでは。ヘビ玉、火をつけるとにょろにょろ出てくる動きが
ユーモラスな昔からの定番。そんなレトロな商品が溢れている花火店、
一番古くから置いているのは、実に30年もの。
しけって駄目になったり・・・しません!ちゃんと作っているものなら、
50年経っていても間違いなく火がつくそう。
   
こちらで購入できる花火はスーパーやコンビニなどのセット花火と違い、
バラ売りが中心。子ども達がお小遣いの範囲で買いに来ることができるように、
との思いからです。佐野さんは花火選びを相談できる、良きアドバイザーでもあります。玩具花火の魅力を少しでも多くの人に伝えたい…千種類すべての花火を実際に試し、接客しています。

半世紀以上の間、毎日繰り返されてきた変わりない光景。その懐かしさに、
大人になって町を出ても里帰りの時にはここに立ち寄る人がたくさんいます。
3世代、4世代にわたって通う家族もいるそう。岡崎に育った子どもたちの
思い出に刻まれた店は、本日も営業中です。

VTRでご紹介した 玩具花火の専門店  のお問い合わせ先

『佐野花火店』

住所 愛知県岡崎市柱町福部池8番地
電話 0564-51-4382

日本の夏を彩るすっごい花火のこと知っとこ! (4) 太田煙火製造所

そんな岡崎の玩具花火の代表と言えば…ドラゴンシリーズ!
花火遊びをしたことのある人ならほとんどが知っている、およそ60年前に
発売された、噴き出し花火の元祖です。作っているのは太田煙火製造所。
社長の太田さん自らドラゴン作りに精を出しています。
その魅力は、手持ち花火などと違い、皆で囲んで楽しめることだといいます。
噴出し花火の火薬の量は、15グラムまで、と定められています。
限られた量の中、試行錯誤した上でたどり着いた火薬の配合。
火薬の詰め具合で噴出し方も調節できるそう。

新しいシリーズも年々誕生していますが基本となる作り方はすべて一緒です。
火薬が舞う中の手作業は60年前からの変わらないやり方です。
夏の宵に噴き上がる金色の火花と同じく、真っ直ぐな心意気で作られた花火
です。

日本の夏を彩るすっごい花火のこと知っとこ! (5) びわ湖大花火大会

そして、琵琶湖の花火大会は、打ち上げの当日を迎えました。
台船は湖岸から離れ、打ち上げ場所となる湖の上にスタンバイ。
次々とダンボールに入った花火玉が運ばれます。花火職人、柴田さんの所で
作られたもの。もちろん柴田さんも現場入りしました。この玉はすべて、地割と呼ばれる水上花火用。一つ一つ厳重にビニールでくるみ、電線をつなぎ
合わせていきます。この日のために花火師の腕を注ぎ込んだ80発、
花開く時をじっと待ちます。 

一方、陸の上ではプログラマーの前田さんが準備中、今日の大会では全ての
合図を出す、指揮官を務めます。それぞれの船に乗る点火担当の責任者と
打ち合わせ。筒にかけられていた覆いがはずされ、打ち上げの準備が
進められていきます。打ち上げる船は2隻、AとB、2つの台船が
およそ800メートルの距離をはさんで対峙します。
打ち上げを目前に控え、黙々と作業を続ける花火師たち。前田さんが花火の
世界に飛び込んだのは、そんな男達の姿に惹かれたからでした。

午後7時、すべての準備が整い、それぞれの筒とパソコンがつながっている
ことも確認済み。水上花火も湖面に浮かべられました。35万人が詰め掛けた2010年のびわ湖大花火大会。その期待を一心に受けた指揮官は、
それぞれの船に指示を出すべく本部でスタンバイ。この日のためだけに組んだプログラム、夏の夜空を鮮やかなステージに変えてくれそうです。

いよいよ琵琶湖大花火大会の開幕。次々と上がる花火が湖面を彩ります。
そんな絶景に、指揮官の前田さんは目を奪われることがありません。
大事なのは、進行の確認。プログラムの通りの順番、間隔でそれぞれの筒から
発射される花火、寸分の狂いもなく打ち上がります。
前田さんが心がけているのは、意外性のある演出。その一つ、琵琶湖初登場の楽しい動きの花火に、観客がどよめきます。大会も中盤を過ぎ、ここまでは
順調な進行。と、この時、突然無線が通話不能に。一瞬復活したものの
すぐに途切れ途切れになる無線。社長以下スタッフが手分けして、
各打ち上げ場所に携帯で連絡。

柴田さん担当の水上花火は、次が出番。そんな舞台裏をまったく感じさせずに、花火は次々と打上がります。プロならではの落ち着いたリカバリー。
そして…進行は完全に元に戻りました。
大会のハイライト、水上と打ち上げの見事なコンビネーションです。
そして・・・
花火師たちは機材を片づけて、そのまま次の現場を目指します。
忙しい夏の花火師たちの喜びは打上がった時の、あの歓声です。

スタジオでご紹介したこれから行ける花火大会

『熊野大花火』

8月17日(火)19:00〜21:20(打上開始は19:20予定)
場所:三重県熊野市・七里御浜海岸
問い合わせ:熊野市観光協会
電話:0597-89-0100(9時00分〜17時00分)

『豊川手筒まつり』

8月28日(土)18:45〜21:40
場所:愛知県豊川市諏訪1丁目 豊川公園陸上競技場
問い合わせ:豊川手筒まつり実行委員会事務局(豊川商工会議所内)
電話:0533-86-4101

『全国花火競技大会 大曲の花火』

8月28日(土)17:00〜17:40(昼の部)、18:50〜21:30(夜の部)
場所:秋田県大仙市大曲 雄物川河畔
問い合わせ:大曲商工会議所
電話:0187-62-1262