第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

府予選決勝 京都成章、花園へ 4年連続10回目 /京都

伏見工を逆転

ライバルがいたから強くなれた その思い背負い

 第97回全国高校ラグビーフットボール大会(日本ラグビーフットボール協会、全国高体連、毎日新聞社など主催)府予選決勝が12日、京都市左京区の宝が池球技場であった。後半にトライを重ねた京都成章が伏見工・京都工学院に22-14で逆転勝ちし、4年連続10回目の花園出場を決めた。現校名では今年が最後となるライバル・伏見工との激闘を制した選手たちは、「伏見工がいたから強くなれた。伏見工の思いも背負って花園で優勝します」と誓った。全国大会は12月27日に東大阪市花園ラグビー場で開幕する。【礒野健一、大東祐紀】

 「いつも通り、やりたいラグビーをすればいい」。試合前、京都成章の湯浅泰正監督は、そう話して選手を送り出した。

 FWとバックスが一体となり、左右に大きく展開する攻撃が持ち味だが、前半はFW戦に持ち込む相手に合わせてペースをつかめない。プロップ藤田康助選手(3年)は「FW戦でも負けるものかと熱くなりすぎ、相手の術中にはまってしまった」と振り返る。15分に自陣ゴール前のラックから押し込まれ、0-7とリードされて前半を終えた。

 ハーフタイムでSO押川敦治主将(3年)は「慌てず自分たちを信じてやろう」と呼び掛け、両頬を人さし指で突いて口角を上げ「笑顔だ!」と鼓舞した。すると後半2分、敵陣22メートル中央ラックからSH片岡祐二選手(2年)が持ち出し、最後はWTB笹岡海斗選手(3年)が左隅にトライを決め2点差に迫った。笹岡選手は「前半に点が取れず焦りもあったが、これでペースがつかめる」と喜んだ。

 その後は敵陣で押し気味に試合を進め、12分に押川主将が右中間にトライし、ゴールも決まって12-7と逆転。25分には敵陣ゴール前左のラックから、途中出場のFW北村健真選手(2年)が飛び込み差を広げた。29分にはCTB西川虎哲選手(3年)がPGを決め、勝利を決定づけた。

 試合後、歓喜にわく選手たちに胴上げされた湯浅監督は、「ラグビーを楽しむ気持ちを全うできたことが勝利につながった。京都代表の誇りを持って、花園で日本一を目指す」と話した。

見せた最後の意地 伏見工・京都工学院藤井健太郎選手(3年)

 最後の最後に意地を見せた。15点差で迎えた後半ロスタイム。敵陣ゴール前でSO藤田大輝選手(3年)からボールを受け取ると、自慢の快足を飛ばし、中央に滑り込みトライを奪った。次のプレーのためにすぐに立ち上がった。だが、藤田選手がキックを成功させた直後、無情にもノーサイドの笛が鳴った。「まだ諦めていなかった。これが伏見工のラグビー」。残り時間を考えると絶望的な点差だったが、最後まで勝利を目指し続けた。

 京都市南区出身。中学時代に花園で伏見工の試合を見たのをきっかけに進学を決意。練習は厳しかったが、多くの人に愛されているチームだと日々実感してきた。

 結果的に「伏見工」として最後のトライを決めたことに。「みんなでつないだ結果。充実した3年間でした」。全力を出し切ったその目に涙はなかった。

 ▽決勝

伏見工・京都工学院 反7

1 1 0 0 7 1 1 0 0  7 14

T G P D 前 T G P D  後  計

0 0 0 0 0 3 2 1 0 22 22

京都成章 反4

〔京都版〕

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記事(提供:毎日新聞/2017/11/14 16:50)

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