第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

県予選 新潟工が14連覇 苦しむ中、2トライ /新潟

 第97回全国高校ラグビーフットボール大会県予選(県高体連主催、毎日新聞新潟支局など後援)は11日、新潟市中央区の市陸上競技場で決勝があった。新潟工が14-7で開志国際を降し、14年連続42回目の優勝を果たしたが、県内高校ラグビー界では近年まれに見る伯仲の好勝負で、観客席から両フィフティーンに惜しみない拍手が送られた。

 新潟工は前半、開志国際の鉄壁の守備陣の間隙(かんげき)を突き先制のトライ。後半にも追加点を決め、競り勝った。創部3年目で初の決勝に臨んだ開志国際は後半1トライを決め同点に追いついたが、あと一歩及ばなかった。

 試合後、新潟工選手らによる恒例の胴上げが行われ、樋口猛監督が連覇の数と同じ14回宙に舞った。新潟工は12月27日から東大阪市花園ラグビー場で開かれる全国大会に県代表として出場する。【井口彩】

 ▽決勝

開志国際 反9

 0 0 0 0 0 1 1 0 0 7  7

 T G P D 前 T G P D 後  計

 1 1 0 0 7 1 1 0 0 7 14

新潟工 反5

ラック粘り強く

 「常勝」を誇ってきた新潟工が、この日は相手に苦しめられた。

 大方の予想に反し前半、相手の猛攻に押された。守備陣が粘り強くせき止め同34分、密集から抜け出たNO8松田大空(たく)選手(2年)が先制のトライ。応援席から悲鳴のような歓声が上がった。

 だが後半、相手にトライとゴールを決められゲームは振り出しに。得意のモールによる押し込みを崩され続け、なかなか勝ち越し点を挙げられない。「モールが駄目なら更に下からだ」(SOの五十嵐拓星<ひろとし>主将=3年)。ラックを粘り強く組み同13分、ラックの下で左ロック荘司光選手(同)がゴールラインを割る。そしてノーサイド。選手たちは強く抱き合い、喜びをかみしめた。

後半意地見せた

 開志国際は相手に先制を許したものの、後半、意地を見せた。

 同6分、SO臼杵大佑選手(2年)が相手パスをインターセプトしてそのままトライ。さらに臼杵選手は、強風が吹きすさぶ中でトライ後のゴールキックも成功。同点に追いついた。「よし!」。選手たちはハイタッチをして互いをたたえた。

 その後追加点を奪われ、初優勝には届かなかったが、選手たちは県内常勝チーム相手の善戦に、確かな手応えを感じていた。

最後まで前進続け

 ○…「勝って花園に行きたかった」。創部3年目で決勝に進んだ開志国際の原動力となったのが、U15オーストラリア代表候補になった留学生の右CTB、フレイザー・クワーク選手(3年)。決勝でも最後までタックルをはね返し前進し続けた。入学当初は日本の食や文化に慣れず、「国に帰る」と言ったことも。だが練習を重ねるうちになじみ、試合中も「しっかりしろ」と日本語で仲間を鼓舞するように。「開志に入って良かった」。試合後、悔しがりながらも監督や仲間に感謝を述べた。

1位にこだわり守る 新潟工3年・左WTB 土田駿選手

 14連覇が懸かった決勝は苦しい展開が続いた。バックスのリーダーとして「切り替えていこう」と背後からチームを鼓舞し続けた。絶対に優勝をつかみ取りたかったからだ。

 ラグビーを始めたのは高校から。きっかけは中3の秋、偶然テレビで見た新潟工の県予選決勝の試合だった。攻撃陣が守備を果敢に突破してトライを決める姿に心を動かされた。「かっこいい」。中学時代は野球部で北信越大会に出場するほどだったが、1位にはなれなかった。「俺はラグビーで1位になろう」。そう考え、新潟工の門をたたいた。

 体重が軽かったため、ご飯を詰め込み体をつくった。厳しい練習後に倒れるように寝る日々。だが「どうしても1位になりたかったから、大丈夫だった」。

 バックスとして相手の逆転を許さず、念願の優勝を果たした。だが、相手に1トライを許したことに「バックスとしては良い結果ではない」。次は日本一を決める戦い。自陣を守りきるつもりだ。【井口彩】

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記事(提供:毎日新聞/2017/11/12 10:52)

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