第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

大分東明、骨髄バンク登録呼びかけへ

 一人は皆のために、皆は一人のために--。第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)の大分県予選決勝に進出した大分東明高校ラグビー部が、12日の決勝会場で骨髄バンクのドナー登録を呼びかける。予選開幕直前、チームの支柱だった渡辺大輔選手(3年)が急性白血病で戦列を離れたのがきっかけだ。部員らは決勝会場で手作りのチラシを配って「多くの白血病患者の役に立ちたい」と協力を呼びかける。

 渡辺選手は187センチ135キロ。ポジションはプロップで文字通りチームの支柱だ。ラグビーを始めたのは高校からで、白田誠明監督は「最初は全然走れず必死に練習していた」と入部間もないころを振り返る。その努力が実を結び、2年からレギュラーの座を獲得。チームになくてはならない存在だった。

 渡辺選手が急性白血病と分かったのは、今年10月。前月の練習試合以降、熱が下がらない状態が続き、念のために受けた血液検査で白血球の数値に異常が見られた。抗がん剤治療が始まった。

 「大輔が予選に出られない」。10月中旬、白田監督は練習を中断し、部員に渡辺選手の病状を打ち明けた。ミーティングは静まり返り、渡辺選手への思いが満ちたという。同月22日に予選が開幕。抜きんでたボール支配力でチームを引っ張った渡辺選手を欠き、不安定な試合運びを強いられることもあった。しかし、チームは次第に引き締まった。

 入院中の渡辺選手が無菌室で抗がん剤治療を受ける中、チームも勝ち進んだ。そして臨む決勝戦。相手は31連覇中の大分舞鶴だ。長野剛吉主将(3年)は「あいつも病気と闘っている。絶対負けられない」。梅田健太選手(同)も「まずは俺たちが勝って、大輔にも病気に勝ってもらう」と意気込む。

 部員らは決勝当日、会場の大分市営陸上競技場で手製のチラシを配り、骨髄ドナーへの登録を呼びかける予定だ。白田監督は「大輔だけでなく、同じ病気で苦しんでいる人たちのためにも呼びかけたい」と話している。【尾形有菜】

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記事(提供:毎日新聞/2017/11/11 12:49)

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