第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

大阪桐蔭12-7桐蔭学園 大阪桐蔭、最終盤貫く3段防御

第6日(5日・東大阪市花園ラグビー場)

桐蔭学園(神奈川) 反3

 0 0 0 0 0 1 1 0 0 7  7

 T G P D 前 T G P D 後  計

 1 1 0 0 7 1 0 0 0 5 12

大阪桐蔭(大阪第1) 反6

 ▽主審=橋元教明

 大阪桐蔭が守り切った。前半8分、FB杉原が先制トライ。後半2分に相手ゴール前ラックから左へつなぎ、WTB美登路のトライでリードを広げた。桐蔭学園は後半24分にプロップ細木が押し込んで1トライ差に迫り、その後も攻め立てたが、及ばなかった。

 ■ノーサイド

猛攻60回、耐え抜き

 約8分に及んだロスタイムをしのぎ切った大阪桐蔭の選手たちが、歓喜のこぶしをつき上げた。「ディフェンスの粘り勝ち」という綾部監督の言葉に感慨がこもった。

 5点リードで後半30分を迎えたが、簡単には勝たせてもらえない。じりじりと前に出る桐蔭学園の攻撃をゴールラインを背負いながら食い止め、最後は密集で相手のノット・リリース・ザ・ボールの反則を誘って試合終了。レフェリーの笛が鳴った時、相手の仕掛けた連続攻撃は60回を超えていた。「ふらふらだった」とプロップ木村。集中力を切らさずに粘り抜いた。

 互いに強力FWを誇る。心掛けたのは、複数でのタックルだ。1人目が相手の足に低く飛び込み、2人目はボールを狙う。さらに3人目が相手のサポートプレーヤーにぶつかりに行く。2枚、3枚で畳み掛ける防御を最後まで貫き通した。「笑顔でしんどいことをするというテーマは忘れなかった」とフランカー奥井。厳しい練習で鍛え上げた精神力が、ぎりぎりの局面での冷静さにつながった。

 4大会前の準決勝で完敗した相手に雪辱し、初の決勝に進んでなお、主将のフランカー上山は「まだ歴史を変えている途中」と言い切る。全国の頂点をはっきりと見定めた。【長田舞子】

快足ステップ

 ○…大阪桐蔭のFB杉原が快足を生かして先制トライを挙げた。前半8分、相手陣10メートルのスクラムからボールを受けると一気に加速。雨にぬれた芝をものともせず、50メートル6秒3のスピードを生かし、鮮やかなステップでトライを決めた。大阪桐蔭の野球部は昨春センバツ決勝で履正社との大阪勢対決を制した。杉原は「ラグビー部も全国優勝せなあかん雰囲気がある。絶対に大阪対決を制したい」と初制覇に向けて力を込めた。

 ■マイボール

桐蔭学園、遠い数メートル 真っ向勝負こだわり 原田衛(はらだ・まもる)(3年) 桐蔭学園・フッカー

 数メートル先のゴールラインが遠かった。12点を追う後半12分、相手の反則で敵陣5メートルライン付近からリスタート。タップキックで自ら持ち込もうとしたが、大阪桐蔭の防御網に阻まれた。「相手のプレッシャーが強かった」と悔しさをかみしめた。

 FW8人の合計体重で30キロ以上重い相手に、真っ向勝負を挑んだ。「相手のバックスは防御がうまい。自分たちの強みであるFWでコツコツ行った方がいいと思った」とFW戦にこだわり抜いた。

 しかし、最後まで相手の出足鋭い防御を破れずに「(準々決勝までは)FWで点を取れた試合が多かったので、焦ってしまった」と振り返った。

 初制覇した昨春の全国高校選抜大会に続く「2冠」を目指した戦いは、決勝を前に幕を閉じた。学校では理数科に在籍する文武両道の主将は「負けたことは悔いが残るが、やりきれたと思う」。最高の舞台で力を出し切り、涙はなかった。【村社拓信】

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記事(提供:毎日新聞/2018/1/6 16:49)

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