第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

国学院久我山、4強届かず 後半、奮起のトライ /東京

 第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は第5日の3日、大阪府の東大阪市花園ラグビー場で行われ、東京第2地区代表の国学院久我山(2年ぶり41回目出場)は準々決勝で同じBシードの大阪桐蔭(大阪第1)に10-29で敗れ、4強入りはならなかった。【稲垣衆史】

国学院久我山 反1

 1 0 0 0  5 1 0 0 0  5 10

 T G P D  前 T G P D  後  計

 2 1 0 0 12 3 1 0 0 17 29

大阪桐蔭 反6

 国学院久我山は、フィジカルの強い選手がそろう大阪桐蔭の守備ラインに阻まれ、序盤から苦しい展開が続いた。先制を許した後の前半13分、ゴール前5メートルのラックから、フランカー小柳圭輝選手(3年)が左に持ち出してトライに成功。すかさず5-5の同点に追いついた。スタンドで見守る母房枝さん(52)は「落ち着いてプレーできているので、さらに得意のタックルでチャンスをものにしてほしい」と期待した。

 しかしハーフタイムを挟み、大阪桐蔭に3連続トライを奪われ、5-22と突き放された。花園は大阪桐蔭の地元。アウェーのような雰囲気の中、国学院久我山の保護者や部員らは伝統の紺色の旗を握りしめて「押せ、押せ」「負けるな」と声をからした。

 声援を耳にし、NO8大石康太主将(3年)が「しっかりと最後まで自分たちのラグビーをやりきろう」とメンバーに声を掛けた通り、国学院久我山は奮起した。後半22分、ゴール直前でのラックからSH山本凌介選手(3年)のパスを受け、大石主将がトライ。10-22と反撃ムードが高まった。しかし積極的に攻め込むもゴールラインは遠く、逆に26分にトライを許した。

 試合終了後、土屋謙太郎監督は「運動量で勝負して、グラウンドの端の方での接点に持ち込む形を作りたかったが、逆に中央エリアで勝負させられた。力負けです」と話した。

 大石主将は「8強入りしたが、全国の壁は高かった。1、2年生は悔しさを糧に鍛え直してもらいたい」と後輩に希望を託した。

「最後の10分」に胸張り 国学院久我山(3年)大石康太主将

 17点差に引き離された後半22分、ラックの脇から飛び込んでパスを受け、3試合連続となるトライを決めた。「終始、受けに回ってしまった」。敗戦に悔し涙を見せたが、「最後の10分間は自分たちらしくプレーをやり切れた」と胸を張った。

 練習で使っていたグラウンドが改修工事のため5カ月間使えず、メンバーのモチベーションが上がらない時期もあった。だが、主将として、練習では全員が積極的に意見し合える環境を作り、練習以外ではプレーのことを言わない「オンとオフの切り替え」を徹底し、チーム作りに努めてきた。

 国学院久我山中学時代から指導する土屋謙太郎監督は「嫌われるような厳しい言葉もメンバーにかけられる精神的な支柱」と信頼を置く。

 プレーを始めたきっかけは、ラグビー観戦が好きだった両親の影響。夢舞台への挑戦に母則子さん(48)は栄養面でサポートしてくれた。体重を維持したまま体脂肪率を2~3%減らすなど「動きに切れが出ただけでなく、悩まされてきた骨折などのけがも今季はしなかった。体作りのお陰」と感謝する。

 明治大学への進学が決まっている。「土台をしっかり作り直して、日本を代表するプレーヤーになりたい」。新たな目標を胸に花園を後にした。【稲垣衆史】

〔多摩版〕

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記事(提供:毎日新聞/2018/1/4 2:03)

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