第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

惜敗春日丘監督 亡き教え子に誓う「前へ」

 第97回全国高校ラグビー大会で、中部大春日丘(愛知県春日井市)を率いる宮地真監督(52)は15年前、教え子を練習中に亡くした。いったん辞意を固めた宮地監督は教え子の両親に慰留され、その後、強豪校に育て上げた。1日の3回戦は報徳学園(兵庫)に敗れたが、「再び花園の地を踏む」と誓う。

 2003年6月の練習試合中、1年生の青井陽祐さん(当時15歳)がタックル後、地面に頭を打って帰らぬ人となった。応援中だった両親の目の前での死。宮地監督もショックを受けた。

 葬儀翌日、辞表を手に校長室に行くと両親がいた。「監督に何の責任もない。どうか花園に行って」。懇願する姿に「活躍で応える」と気持ちを改めた。

 赴任した1992年、学校に頼まれラグビー未経験のまま監督に。社会人チームでプレーしぎっくり腰になりながら指導法を学んだ。だが「経験なく教えて上達するわけがない」と部員から一蹴され、15人を集めるのが精いっぱいだった。

 青井さんの死を機に練習環境の改善に力を入れた。機材を整備しウエートトレーニングに注力。事故を防ぐためトレーナーからアドバイスをもらい、遠方部員の寮も設けた。

 春日井市の学校グラウンドのポール下。青井さんの遺骨の一部が埋められ、チームは青井さんを忘れず練習し、10年に花園初出場、今大会を含め7回の出場を果たした。

 初の8強をかけた1日は接戦ながら5-12で敗れた。「本当に悔しい」。宮地監督は言葉少なだったが、青井さんや両親のため来季も花園から遠ざかるつもりはない。「部活に入れてよかったとご両親に感じてもらえるまで進んでいく」【横田伸治】

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記事(提供:毎日新聞/2018/1/3 7:51)

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