第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

3回戦 緊張、成章好機逃さず 流通経大柏を零封 1トライ守り切る /京都

 東大阪市花園ラグビー場で開かれている第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は大会第4日の1日、府代表でAシードの京都成章が流通経大柏(千葉)との3回戦に臨み、5-0で辛勝した。相手の強力FWに攻撃が阻まれ苦しんだが、前半に挙げた1トライを守り抜き、4大会連続の8強入りを果たした。準々決勝は3日午前10時半から第1グラウンドで。同じAシードの桐蔭学園(神奈川)と対戦する。【礒野健一】

 晴天に恵まれた元日の花園ラグビー場第1グラウンドには約5300人の観衆が詰めかけた。「それで緊張したのかな」。試合後に湯浅泰正監督(53)が振り返ったように、54-0と快勝した初戦の黒沢尻工(岩手)とは打って変わって、選手たちの動きには硬さが目立った。

 前半から流通経大柏に押し込まれ、自陣で守る展開が続く。ようやく好機が訪れたのは前半16分。敵陣中央22メートルのラックからSH片岡祐二選手(2年)が右に持ち出し、SO押川敦治主将(3年)からWTB堀田礼恩選手(3年)へつなぐ。最後はCTB南部翔大選手(2年)が右隅へ走り込み先制トライ。南部選手は「堀田さんがつぶされてもサポートできるよう備えていた。スピードを生かした、自分らしいプレーができた」と笑顔で振り返った。

 しかし、その後もパスミスや安易な反則を重ねる。リズムに乗れないまま前半を終え、WTB笹岡海斗選手(3年)の父悟さん(44)は「成章らしさが出ていない。バックスも全然走れていないし、どうしたのか」と不安そうにグラウンドを見つめた。

 後半に入っても左右に大きく展開する成章ラグビーは見られない。それでもディフェンスは素早い対応と激しいタックルで相手攻撃の芽を摘み、トライを与えなかった。

 ロスタイムには相手モールにゴールライン間際まで押し込まれるが、懸命に守りきりノーサイド。ロック山本秀選手(3年)は「試合中の意思疎通がうまくできなかった。反省点は多いが、守り切れたことは糧になる」と前を向いた。

 試合後、準々決勝の組み合わせ抽選会があり、春の全国選抜大会決勝で12-42と敗れた桐蔭学園との対戦が決まった。押川主将は「やるしかない。FWもバックスも総力戦になる」と闘志を燃やした。

責任感芽生えて成長 プロップ・成宮銀次郎選手(3年)

 京都成章が誇る強力FW陣の一人。どんな相手、どんな展開でも果敢に体をぶつけていくのが信条だ。

 この日、バックスのリズムが悪く、攻めあぐねる展開が続いていた。「それならFWが切り開こう」。バックスが抜け出すスペースを作ろうと、なるべく長くボールを持ち、奪おうと集まってくる相手選手を引き付けた。

 5-0と緊迫した展開が続くなか、後半26分に交代した。直後、相手モールに押し込まれる場面もあったが、「花園で最後の10分をどう戦うか、戦術だけでなく気持ちも含めて練習を重ねてきた。絶対に大丈夫」と仲間を信じた。

 スタンドから声援を送った父優さん(51)は、「この一年で責任感が芽生え、たくましくなった。これが最後の大会。てっぺんからの景色を見てほしい」と、息子の成長に目を細めた。【礒野健一】

〔京都版〕

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記事(提供:毎日新聞/2018/1/3 14:30)

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