第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

2回戦 御所実、猛反撃及ばず 報徳に17-22 序盤の失点痛く /奈良

 東大阪市花園ラグビー場で開かれている第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)で、県代表の御所実は30日、初戦の2回戦で報徳学園(兵庫)と対戦し、終盤の猛反撃もかなわず、17-22で敗れた。最後まで諦めることなく攻め続けた選手たちに、スタンドに駆け付けた応援団からは惜しみない拍手が送られた。【佐藤英里奈】

 ▽2回戦

御所実  反6

 1 1 0 0  7 2 0 0 0 10 17

 T G P D  前 T G P D  後  計

 3 1 0 0 17 1 0 0 0  5 22

報徳学園 反3

 序盤から選手たちに「らしさ」が見られない。前半10分に相手に先制を許すと、3分後にも失点。声援を送り続けるスタンドにも不安が広がる。

 だが、20分を過ぎた頃から相手陣内深くへと攻め込む。そして前半25分、ゴールライン手前のラックから酒木凜平副主将(3年)が持ち出し、そのままトライ。スタンドは一斉に立ち上がり、「GOSE」と書かれた、ユニホームの色と同じ黒い旗が揺れる。酒木選手の母、さくらさん(43)は「これでチームの雰囲気が変われば」。

 後半も先に失点し、15点差。それでも、県大会決勝で19点差をひっくり返したチームを知る応援団に焦りはない。「頑張れ!御所!」と声援は緩むことなく、スタンドで見守るラグビー部員の鈴木龍一さん(2年)も「今までやってきたことを発揮し、県大会決勝での粘りをもう一度見せて」。

 追い込まれた選手たちにようやくエンジンがかかる。後半28分には、自陣からの「つなぐ」ラグビーで、最後は朝倉健裕選手(3年)が左隅へ。試合終了間際にも、朝倉選手が「何としても」と意地のトライ。しかし、反撃もそこまでだった。

 グラウンド上には涙を見せる選手の姿も。馬見塚平主将(同)の母、智恵さん(50)は「みんなでよく頑張ってきた」と目を潤ませながら、最後まで全力を振り絞った選手たちをたたえた。

涙でなく笑顔で 馬見塚平主将(3年)

 「最後まで笑顔でやり切ろう」。劣勢に立たされても、試合終了まで諦めることなく、チームメートに声をかけ続けた。

 主将としてチームを陰日なたで支えてきた。今年のチームは3年生が少なく、1、2年生が主力だったため、まとめるのは簡単ではなかった。自身、今年4月に左肩を脱臼。完治までに約3カ月半を要し、当初は練習ができないことに不安や悔しさも感じた。しかし、「けがをしたからこそチームを外から見ることができた。けがをして良かったのかもしれない」と振り返る。

 「チームとしてまとまるためにどうすればいいのか?」。練習後のミーティングで話し合いを重ねた。11月の県大会決勝で一時は19点差を付けられた天理に驚異的な逆転勝利を演じ、チームとしてのまとまりを感じることができたという。

 「後輩たちには団結やコミュニケーションを大切に、来年も頑張ってほしい。今までついてきてくれてありがとうと言いたい」。チームの大黒柱に涙はなかった。【佐藤英里奈】

関連記事
記事(提供:毎日新聞/2017/12/31 14:10)

毎日新聞

Copyright (C) 2017 毎日新聞社 記事の無断転載を禁じます。

高校ラグビーニュース

毎日新聞