第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

岐阜工トライ遠く 選手らに惜しみない拍手 /岐阜

 第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は28日、東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドで県代表の岐阜工が尾道(広島)と対戦したが、序盤からトライを奪われる苦しい展開で最後までペースをつかめないまま0-57で敗れた。目標に掲げた初戦突破は果たせなかったが、7年ぶりの大舞台で戦い抜いた選手たち。岐阜から駆けつけた多くの関係者からは惜しみない拍手が送られた。【横田伸治、森田采花、中村宰和】

 ▽1回戦

岐阜工 反6

 0 0 0 0  0 0 0 0 0  0  0

 T G P D  前 T G P D  後  計

 4 2 0 0 24 5 4 0 0 33 57

尾道 反6

 岐阜工は試合開始直後の前半1分と5分に続けてトライを奪われた。「2トライ取られたことで緊張がほぐれた」とSH恩田陸主将(3年)。その後、果敢に敵陣に攻め込むが、相手の固い守りが崩せない。前半は4トライを献上した。岐阜工を応援していた東大阪市の会社員、石崎裕亮さん(43)は「これ以上取られたくない。あきらめないで」と祈るように話した。

 ハーフタイムで徳重正監督は「ゴールを守るだけのラグビーになるな。1年間練習したことを出し切ろう」と気合を入れる。後半20分、相手のノックオンを機に日比野大穂選手(2年)が相手選手を振り切るように敵陣に迫る。しかし、ここでも相手の防御が固く、反撃のトライを許す。

 相手の重量FW陣に防戦を強いられ、体力を奪われる選手たち。それが攻守でのミスを呼び、走力を生かした本来の岐阜工ラグビーが発揮できなかった。ノーサイドの笛が鳴り、スタンドから拍手を送った岐阜市の女性(71)は「1トライを見たかったけどよく頑張った」と涙を流した。

 試合後、徳重監督は「3年生はチームをよく引っ張った。自信を持って」と選手をねぎらった。副主将の大野京介選手(3年)は「みんな付いてきてくれてありがとう。誇りを持って帰ろう」と話した。

硬くなっていた

 ○…スタンドで観戦した県ラグビーフットボール協会会長の田代正美・バローホールディングス会長兼社長は「選手が硬くなって実力を出せなかったのは惜しい」と試合を振り返った。県ラグビーの強化に向け、「中学生から鍛えて強いチームを作っていかなければ、全体のレベルが上がらない」と課題を挙げた。

500人大声で鼓舞

 ○…岐阜工の生徒や保護者、卒業生ら約500人が小旗を振り、「行け」「ファイト」「あきらめるな」と大声を出し、選手たちを鼓舞した。スタンドの最前列に座った大塚洋平さん(3年)は恩田陸主将(同)のクラスメートで「感謝や勝ちたい気持ちが見ている人に伝わるようなプレーをしてほしい」と話し、熱い応援を続けた。

ラグビー一家

 ○…岐阜工のフランカー、氏家恭兵選手(2年)の家族はラグビー一家。4人兄弟のうち兄2人と父隆さん(55)は岐阜工ラグビー部OB、母祐子(さちこ)さん(48)もマネジャーだった。この日は両親と兄1人、弟の4人が応援に駆け付け「タックル決めろ!」などと声援を送った。試合は序盤からリードを許す苦しい展開で、相手の守りを崩せず無得点に終わった。試合後、隆さんは「無得点だったのは本人が一番悔しいと思う。でも聖地花園にみんなを連れてきてくれてありがとうと伝えたい」と健闘をたたえた。

関連記事
記事(提供:毎日新聞/2017/12/29 11:51)

毎日新聞

Copyright (C) 2017 毎日新聞社 記事の無断転載を禁じます。

高校ラグビーニュース

毎日新聞