第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

青森北 実戦重視で強化 状況判断、早く正確に /青森

 いよいよ、今年の花園が幕を開けた。「青北の育て方は20年以上変わらない」。昨年の就任後、2年連続で青森北を花園に導いた長谷川均監督は言う。

 青森北の花園初出場は1990年。青森北OBで元監督の山崎久造さん(67)が率いた。山崎さんの信条は「自分で考える姿勢を育てること」。放課後の練習時間が1時間半程度に限られる中、雪のない時期には徹底して15対15やポジションごとの実戦形式に時間を費やした。ぶつかり合いに負けない体や精神力だけでなく、状況判断の早さと正確さを身につけるためだ。

 母校の青森北が花園初出場を果たしたころ、他校の指導をしていた長谷川監督は「なぜこんなに強くなったのか」と疑問だった。ある日、先輩の山崎さんから「おらほの練習見せてやる」と声をかけられ、実戦重視の練習を目の当たりにした。「ラグビーは判断の連続。これは強くなるわけだと、目からうろこでカルチャーショックを受けた」という。

 山崎さんは15年度で退職。長谷川監督が引き継ぎつつ、山崎さんも総監督として連日、指導に訪れている。

 「自分で考える姿勢」は冬場の基礎体力作りにも現れている。青森北はフォワード(FW)の力で押し込むスタイルが伝統だ。しかし、今の3年生は例年より小柄で、新チームはパワー不足が課題だった。そこで今年1月から、鈴木裕哉主将(3年)を中心に、チーム全員のウエートトレーニングの記録を一覧表にして貼り出し、成果を確認し合うようにした。

 FWの武山英暉選手(3年)は「身長がないので筋力、体重を増やすしかない」と体作りに励み、タッパーに小分けにしたご飯を用意。休み時間や練習後に食べるようにして「空腹の時間を作らない」ことを心がけた。今では身長165センチと小柄ながら、ベンチプレスでは110キロは持ち上げられるという。

 長谷川監督によると、夏までは体格の良い相手に対してひるむシーンが多かったが、県予選決勝でようやく自信がついてきた様子が見えたという。また、県予選では作戦もグラウンド上の選手たちに考えさせ、監督からの具体的な指示はほぼ出さなかった。三本木農との決勝前半をビハインドで折り返しても選手に任せ、選手たちも期待に応えた。

 11月中旬からは降雪などの影響でグラウンドを使った練習が十分にできなかったぶん、体作りを徹底した。12月15日から遠征に出発した選手たちは、残された期間で戦術的な部分の連携強化を図ってきた。【佐藤裕太】

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/28 10:46)

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