第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

花園つかんだ「ラブレター」 初出場の昌平

 第97回全国高校ラグビー大会で唯一の初出場校、昌平(埼玉)の御代田誠(みよたまこと)監督(46)は、就任当初わずか3人だったラグビー部を10年ほどかけて強豪に育て、花園に導いた。躍進の背景にあったのは「手紙作戦」。思いを込めた肉筆で、選手らの士気を高めたり、有望な選手を引き入れたりしてきた。【畠山哲郎】

 俺と大生(たいせい)が出会った時は、大生がけがをしていましたね

 練習で怒ったり、厳しいことを言ったりしたのは、今日の一戦のためだから。勝って花園行こう

 埼玉県予選の決勝を翌日に控えた11月17日、埼玉県熊谷市の宿舎。最後のミーティングで御代田監督から渡された手紙を読み、岡田大生主将(3年)は感極まった。「自分たちと同じくらい熱くなっている」。闘志を燃やすとともに、温かみに触れ、緊張も和らいだ。

 相手は過去の対戦で逆転負けしていた高校。やる気を引き出そうと、御代田監督は数時間かけ一人一人に手紙を書いた。「ラブレターですよね、選手への」。フィフティーンは翌日、勝利という最高の「返事」をくれた。

 国学院栃木のコーチ時代に勧誘を受け、2008年に昌平の監督になった。意気込んで赴任したが、当時の部員はわずか3人。「こりゃだまされた」。それでも強豪に育てようと、試行錯誤した。

 体格のいい新入生を見つけ、担任に「グラウンドに来るよう連絡してください」と手紙を渡した。有望な中学生がいる県外のチームにも積極的に顔を出し、ここでも手紙で誘った。「話すだけよりも、自分の言葉をかみしめて考えてくれる」

 14年には県予選で準優勝し、花園を夢見る新入生が昌平の門をたたいた。その時の入学生が現3年生。2人がかりのダブルタックルを学んだり、走り込みで体力を付けたりして、実力を伸ばした。

 チームは28日、八幡工(滋賀)との初戦を迎える。「当たって砕けろの精神。思い切って自分たちがやってきたラグビーをぶつけてほしい」。それが選手への今のメッセージだ。

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/27 10:56)

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