第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

郡山北工、あす初戦 今年こそ1勝を福島に チームの司令塔・金井多聞選手(3年) /福島

 東大阪市花園ラグビー場で27日開幕する第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)に、郡山北工が3大会連続で出場する。攻撃の要のスタンドオフを務める金井多聞選手(3年)は中学時代から郡山北工のグラウンドで練習してきただけに「今年こそ1勝を福島に届ける」と最後の花園に懸ける思いは強い。和歌山工(和歌山)との1回戦は28日午後0時40分にキックオフ。

 郡山北工はフォワードが力強く突進するプレースタイルが伝統だが、今年はバックス陣の層も厚い。県大会で挙げた31トライのうちバックスが挙げたのは22トライ。新たなスタイルで花園行きの切符をつかんだチームの司令塔が金井選手だ。

 ラガーマンだった父の影響で小学生の時からラグビーに親しんできた。でも中学にラグビー部はなく、通っていたタグラグビー教室で指導をしていた郡山北工の小野泰宏監督に相談したのがきっかけで、同校の練習に参加するようになった。

 体格の大きな高校生との練習は不安だったものの「先輩は弟のようにかわいがってくれた」。練習が楽しみで授業が終わればすぐグラウンドに向かった。

 当時の郡山北工は県大会の壁を突破できずにいた。「北工で花園へ行く。それが高校生への恩返しにもなる」との思いが募り、郡山北工へ進む。高校までラグビーボールを触ったことのなかった1年生部員が多い中、数少ない経験者としてレギュラーに定着し、2年連続で花園に出場した。

 ただ、プレー経験の差から他の部員との連携がうまくいかない。スタンドオフは、戦術を決めバックスに指示する役割だ。仲間が思うように動いてくれないことが歯がゆかった。小野監督から諭された。「ラグビーはチームプレー。いくら良いパスを出してもチームメートを生かせなければ意味がない」

 高校3年になり、ようやく小野監督の言葉を体現できるようになった。「頭では分かっていたけど、心のどこかで『自分がいかないと』という気持ちがあった」。練習に励むチームメートを間近で感じ、失敗も重ねたりしながら「全部自分でやらなくてもいい。みんなが最高のプレーができるようにしよう」と思えるようになった。普段から周りを見て、それぞれの選手の得意な動きや走る速さなどを頭に入れてパスや指示を出すようになった。

 6年間の集大成となる今大会。「全員の長所を生かして、これまでで一番良い試合にする」と誓っている。【高井瞳】

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/27 12:00)

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