第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

若狭東 相次ぐけが、結束力増す チーム内に意思疎通生まれ /福井

 27日開幕の第97回全国高校ラグビー大会(毎日新聞社など主催)に若狭東が2大会連続で出場する。前回大会レギュラーだった3年生が10人おり、県予選はライバルの若狭に24-0で完勝した。しかし、チームは順風満帆だったわけではない。経験差が実力差となり、3年生と下級生の間に意思疎通などで溝が生まれた。溝を埋めたのは3年生の相次ぐけが。「けがの功名」で団結力を増したチームは今、花園での勝利を目指し、一丸となっている。【大森治幸】

 「1、2年生が試合をしている時は静かに見てろ」。今年9月、練習試合後の部室で杉山友斗主将(3年)が他の3年生に強い口調で注意した。

 理由は下級生の練習試合を見る態度だった。アドバイスや掛け声をすることも無く、試合とは関係ない雑談をしていた。杉山主将は「このままではチームが一つになれない」と危機感を覚えた。

 前回大会では、瀬野将気選手や安藤淳選手、野村旺史選手ら2年生選手が活躍。そうした選手が多く残りチーム力は上がったが、経験差が下級生との実力差を生んだ。3年生は下級生のプレーに無関心、下級生も3年生に声をかけづらくなり、溝が生まれた。

 しかし、転機は思いがけないところで訪れた。10月ごろから3年生にけがが相次ぎ、2年生が練習試合で穴を埋めるようになった。3年生はサインプレーなどチーム独自の攻め方を熟知しているが、下級生はそうはいかない。

 相手選手の誰をマークするか、味方選手の誰にどのようにパスを出すか--。必然的に一つ一つのプレーや戦術について3年生が下級生に教えるようになった。コミュニケーションが生まれ、チーム力の底上げと結束力の強化につながった。

 いつしか試合に出られない部員も試合前の練習で主力選手のパスやタックルの相手を買って出るようになった。杉山主将は「下級生の成長に感化され、3年生にもチームを引っ張る自覚が生まれた」と笑う。

 秋以降、急激に一体感を増したチームはサインプレーを絡めた素早い攻撃に磨きをかけた。28日の1回戦では、山形南(山形)相手に初戦突破を目指す。

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/26 14:37)

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