第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

富山第一の軌跡 悔しさバネに新生 スローガンは「Do The Best」 あす初戦 /富山

 東大阪市花園ラグビー場で27日に開幕する第97回全国高校ラグビーフットボール大会(日本ラグビーフットボール協会、毎日新聞社など主催)に、県代表として2年連続出場する富山第一(富山市向新庄町5、本吉達也校長)は27日午後2時40分から、第3グラウンドで報徳学園(兵庫県)と対戦する。今年は記念すべき10回目の花園出場。昨年の花園から1年間、就任4年目の河合謙徳監督(30)のもとで「Do The Best(ドゥ・ザ・ベスト)」をチームスローガンに戦ってきた富山第一フィフティーンの軌跡を紹介する。【青山郁子】

 ■負けて学ぶ

 15-24。64大会ぶりに出場した山口(山口県)相手に初戦敗退を喫した昨年の花園。3年間のブランクと、全国大会という場所で浮足立ってしまったのが主な敗因だった。河合監督は「経験不足だった。全国で1勝するには、もっとレベルの高いチームとの試合感を身につけて、試合に臨む必要がある」と実感したという。反省を踏まえ、今シーズンは県外遠征を積極的に取り入れた。関西、名古屋、群馬など全国大会出場校との練習試合を月1~2回のペースで組み、試合感覚を磨いてきた。

 自信を持って臨んだ春季大会だったが、準決勝で、合同チーム相手にまさかの敗退。県内公式戦での敗退は1年以上なかっただけに、監督、部員のショックは大きかった。「勝って当たり前という気持ちがあり、チームとしてベストを尽くしていなかった」(河合監督)、「勝負心が薄れていた」(前川海哉主将)。「いつも全員でベストを尽くさなければ強いチームにはならない」と全員で話し合い、今年のスローガン「Do The Best」が生まれた。河合監督は「いい学びになった」、前川主将も「負ける悔しさを味わうことで、チームを立て直すことができた」。この1敗から、新生・富山第一がスタートした。

 ■兄の支え

 前川主将は、4歳年上の兄拓海さんが富山第一OBで花園経験者。ポジションも同じロック。自宅で試合のビデオを見る度に「体が大きくなくてもがむしゃらにやれ。体の大きな選手にびびっていたら、男じゃない」とアドバイスしてくれた。先輩としても尊敬する兄の熱い励ましは大きな支えとなった。昨年は2年だったこともあり、プレーに積極性を欠いたが、今年は「とにかく声を出して、部員を乗り気にさせた。自分がラグビーを始めるきっかけをつくってくれた兄に感謝し、高校最後の花園に臨みたい」。

 ■チームに手応え

 今年の特徴は平均体重92キロの強力フォワード。河合監督も「ここ数年で一番力がある」と自信を見せる。県予選以後、攻撃のオプションを増やし、ディフェンスしにくいアタックも形になってきた。バックス陣も今年は状況判断力を磨き、1対1での場面でも負けない自信がある。

 後は精神力。気後れしないよう、花園初戦の相手、報徳学園を想定し、今月16日の遠征で名古屋経済大の1年生チームと対戦した。2トライを決めるなど「課題をつかめたし、いい手応えもあった」と河合監督。富山市は花園を前にして例年より早い積雪となったが、部員全員でグラウンドの雪踏みをして走り込みをした。どんな状況でも貪欲に自分たちのプラスにするのも今年のチームの特徴の一つだ。

 ■前進あるのみ

 中学からの経験者が少なく、高校入学後は多くの指導者がチームをサポートしてきた。その成果を発揮する場も間もなく。前川主将は「県代表として誇りを持って、記憶に残る試合をする。200%の力を出し、少ないチャンスに力を注ぎ、全力で相手を食いに行く」と気合十分。河合監督も「まず報徳学園と対戦できることを光栄に思う。試合ではとにかく先手を取りに行き、相手を慌てさせたい。びびらず臆することなく前進あるのみ」と気持ちを引き締めている。

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/26 14:28)

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