第97回全国高等学校ラグビーフットボール大会

前出るディフェンスに進化 黒沢尻工、あす初戦 /岩手

 第97回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)が27日、東大阪市花園ラグビー場で開幕する。3年連続29回目の出場となる県代表・黒沢尻工は同日の開会式直後、メインの第1グラウンドで山口(山口)との1回戦に臨む。第69回以来28大会ぶりの8強入りを目指すチームの歩みをたどった。【三瓶杜萌】

 「上がれ!」「もっと右だ!」。11月下旬、北上市の黒沢尻工高グラウンド。花園に向けたラグビー部の練習で、FW陣が効果的に声を出して連携しながら積極的に前に出るタックルの練習を繰り返していた。その様子を伊藤卓監督(43)が満足そうに見つめていた。

 伊藤監督は当初、今のチームの特徴を「中学からの経験値があり、能力も高い」というBK陣の突破力にあると考えていた。だが、その強さを生かすには、FW陣の弱さを克服しなければならなかった。その弱さが鮮明になった試合があった。

 今春の全国高校選抜大会。京都の強豪・京都成章に7-86で完敗した。相手にパスを出させてサイドラインに追い込む、出方を待つような従来のディフェンスは簡単に突破された。「スピードで勝る相手を止めるには、こっちから前に出ないと」。FWの菊地諒輔選手(2年)は思い知らされた。

 それからの練習で意識ががらっと変わった。体幹トレーニングやウエートトレーニングの量を大幅に増やした。相手の視線を見て走る方向を予想し、連携するよう心掛けた。間合いを詰め、声で状況を伝え合うことで、より自陣のゴールから前方で相手を倒せるようになった。

 FWの頑張りにBKも刺激を受けた。FWから出たボールを確実にゴールへ運ぶため、細かいボールキャリアーを意識して練習に取り組んだ。BKリーダーの阿部了選手(3年)は「練習後、3時間近く筋トレを頑張ってる人もいて、負けてられないと思った」という。ランパスの練習に力を入れ、朝練では15本続けて行うこともあったという。

 11月下旬に北上市であった東北・北海道の花園代表校との合同練習。新チームになって一度も勝てなかった攻撃型の秋田工(秋田)との実戦形式の練習で、FW陣は陣地をかせぎ、体の大きな相手を止める場面が何度もあった。阿部竜二主将(3年)は「全国の強豪相手でも、今までの練習が通用する場面があった。強い気持ちでプレーしてきたい」と手応えを話す。花園で躍動するのが待ち通しいようだ。

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記事(提供:毎日新聞/2017/12/26 10:46)

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