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最後まで笑顔絶やさず 劣勢、楽しむ強さ 京都成章・末広賢三選手

(2017/1/4 12:10)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会準々決勝に3日登場した京都成章の末広賢三選手(3年)は試合中、何度も笑顔を見せ、苦しい時こそ笑顔でラグビーを楽しもうというモットー「エンジョイラグビー」を貫いた。強豪・東福岡に22-28で競り負けたが、ノーサイドの笛が鳴るまで笑顔を絶やさず、花園に爽やかな風を吹かせた。【礒野健一】

 エンジョイラグビーは、前回大会の京都府予選決勝で伏見工に敗れたことがきっかけだった。湯浅泰正監督(52)は「負けた経験を最大限に生かそう」とメンタルトレーナーを招いて選手の個人面談を実施した。チームの指針を「笑顔とチャレンジ」に決め、どんな時もラグビーを楽しむという考えを共有した。練習中はボディータッチを多用し、コミュニケーションを密にした。

 一方で末広選手は吹っ切れない思いを抱いていた。伏見工戦で逆転を狙ったが、ノックオンになって試合が終わったからだ。「つないでいれば……」。悔いが残り、笑顔を出せないまま今大会の府予選を迎えた。

 「悩むくらいならプレーで取り返せ」。OBでもある兄将成(まさなり)さん(22)=明治大=からアドバイスを受け、決勝の伏見工・京都工学院戦で2トライを決めて優勝。自然と笑みがこぼれるようになった。チームのエンジョイラグビーが完成した。

 この日は、タックルで相手の攻撃を何度も止め、チームも東福岡に一時リードした。「笑顔、笑顔、笑顔成章!」。スタンドから大きな声援が響いた。将成さんは「劣勢になってからも笑顔でプレーする姿は僕らの代にはなかった。新たな強さだ」と目を見張った。OBのサリミ緒己人(おみど)さん(19)=流通経済大=も「僕らの時よりも笑顔だ。楽しんでこいと送り出したら、本当に楽しんでいてうらやましかった」。

 末広選手は「笑顔は日本一になる必須条件。後輩たちも引き継いでほしい」と話した。

熱戦花園、2万3000人声援

 東大阪市花園ラグビー場で開かれている第96回全国高校ラグビーフットボール大会は3日、準々決勝4試合が行われ、ベスト4が出そろった。この日は近畿勢4校が出場し、晴れて暖かかったこともあり、スタンドを埋めた約2万3000人が声援を送った=写真・森園道子撮影。

 大阪管区気象台によると、冬型の気圧配置が緩んで高気圧に覆われ、この日の大阪市の最高気温は3月下旬並みの14.8度まで上昇した。

 試合を観戦した大阪市旭区の小学5年、松本恵一さん(10)は「ものすごいぶつかり合いをしていて、すごいなと思った。ボールも高く蹴っていてかっこいい」と声を弾ませた。【山下貴史】

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