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天国の竜哉のため「頑張れた」 宮崎・高鍋マネジャー1日急逝 がん、選手から転向

(2016/12/31 12:16)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会の2回戦に30日登場した高鍋(宮崎)の選手らは、今月1日に大腸がんで亡くなった1年生マネジャー、森竜哉さん(15)への思いを胸にグラウンドを駆け抜けた。試合は京都成章に5-46で敗北。「竜哉が見ていると思って頑張れた」と涙をぬぐった。

 「来てくれてありがとう」「うん」。11月の県予選決勝の会場に車椅子に乗った森さんの姿があった。マネジャーの井上七虹(ななこ)さん(1年)は、花園に向けて作るユニホーム形のお守りについて「竜哉の背番号はラッキーセブンを重ねた77にしよう」と話しかけた。「それがいい」と森さんは笑顔で応えた。その後、1年生部員全員で記念撮影。「まさか最後の写真になるなんて……」

 森さんは中学でラグビーを始めた。長身を生かしてロックなどで活躍。強い相手にも物おじしないタックルが持ち味だった。強豪、高鍋への進学を決意して間もない昨年12月、大腸がんで余命いくばくもないと告げられた。「ラグビーができなくてもマネジャーとしてチームを支え、花園に行きたい」と入学した。

 通院しながら週2回ほど練習に出た。体重は減り続け、グラウンドに座り込むこともあった。自分にできることでチームに貢献しようと練習試合でビデオカメラを回した。今年9月に入院。県予選決勝で仲間と再会した。

 「竜哉が亡くなった」。今月1日、檜室(ひむろ)秀幸監督(42)は練習後、部員に伝えた。皆、言葉を失った。葬儀の際、井上さんは背番号77のお守りをひつぎに納めた。森さんはほほ笑んでいるように見えた。「直接渡したかった」。涙があふれた。

 初戦は旭川工(北北海道)に69-5で快勝。2回戦は、粘り強いディフェンスを見せたが、相手の展開の速さに圧倒された。ベンチに遺影を置き、選手らは左腕に喪章として黒いテープを巻いた。試合前に円陣を組み、「竜哉のために!」と声をそろえた。木之下洸亮(こうすけ)主将(3年)は「もっと長く竜哉を花園にいさせてあげたかった。後輩たちには、来年も竜哉をここに連れてきてほしい」と力を込めた。【宮原健太】

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