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佐賀工、最後まで諦めず 常翔学園に0-31 一瞬のすき突かれ、流れ許す /佐賀

(2016/12/31 13:13)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は30日、東大阪市花園ラグビー場で2回戦があり、県代表の佐賀工はBシードの常翔学園(大阪第2)に0-31で敗れた。悔しい結果となったがシード校相手に佐賀工は最後まで粘り強いプレーを見せ、立ち見客であふれた約2500人の観客を沸かせた。【池田美欧】

 ▽2回戦

常翔学園 31 14-0 0 佐賀工

        17-0

 重苦しい雰囲気の中、両者一歩も譲らない攻防が続いた。シード校相手のプレッシャーにも「気持ちでは負けていなかった」と粘りを見せた。

 前半の30分間、何度も相手陣地までボールを運び攻め込んだ。前半20分、常翔学園のペナルティーからチャンスを作るもラインアウトをターンオーバーされる。しかしCTB福士萌起選手(3年)が意地を見せる。「絶対止める」と相手選手に飛びかかると再びボールを奪い返した。

 「さあここからだ」。佐賀工フィフティーンの巻き返しかというところで「一瞬の気の緩みを突かれた」。ペナルティーで相手にボールを渡すと前半23分、ついに均衡が破られた。佐賀工がディフェンスで中央に集中すると左サイドが一瞬空いた。すかさずパスを回され相手の左WTBがインゴールに飛び込んだ。

 大きな失点だった。勢いづいた常翔にその4分後にもハーフラインからの独走トライを許し、流れを持っていかれた。

 試合終了後、佐賀工の選手たちは涙で声を震わせながらスタンドに「ありがとうございました」と一礼した。SO龍野光太朗主将(3年)は「コンタクト力が全然違う。BKでも勝負できる新しい佐工を見せたかった。後輩たちはコンタクト力で負けないようにこれからの努力を頑張ってほしい」と悔しさをにじませ、次代に思いを託した。【池田美欧】

誰より楽しさかみしめ NO8・永田義樹選手=3年

 研究した通りのボールだった。相手がスローした球にタイミングよくジャンプしもぎ取った。この日佐賀工はラインアウトでターンオーバーを繰り返し圧倒した。自信があったラインアウト。「絶対とってやる」と全3回のターンオーバーに絡み、懸命に味方にボールを回し続けた。

 「家だと甘えてしまう」と地元・東京の高校の誘いを断り、強くなりたい一心で佐賀工に単身やってきた。最初は親も友達もいない地で「すごくつらかった」。監督らが叫ぶ声も方言が強く何を言っているか分からない。苦労しつつも徐々に慣れ、やっとレギュラーになれたはずだった。

 県大会の2カ月前、その姿は突然グラウンドから消えた。「お前のプレーは軽いんだよ」。自分が捕るべき球を他人任せにしていたのを小城博総監督に見抜かれた。「部活やめろ。もう顔出すな」。幼稚園から始めたラグビーを初めて離れた。

 何をしてよいか分からず受験の準備をするも、考えるのはラグビーのことばかり。「ラグビーがやりたくて仕方なかった」。部活の時間帯には県総合運動場で筋トレ、監督の帰宅後に学校で隠れて練習をした。自分の身勝手さを思い知らされ、ラグビーの楽しさをもう一度思い出した。約1カ月後、父親と共に総監督に謝り、ようやくグラウンドに戻ることができた。

 この1カ月迷惑をかけた分、プレーで返そうと積極的に絡んだ。高校3年間の挑戦は終わったが「大学でもその先もラグビーをしていきたい」。理由を聞くとすぐさま答えた。「だって楽しいからです」【池田美欧】

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