全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

新潟工、歓喜の涙 39大会ぶり2回戦突破 /新潟

(2016/12/31 10:53)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(日本ラグビー協会、毎日新聞社など主催)は30日、東大阪市花園ラグビー場で2回戦が行われた。県代表の新潟工は、明大中野(東京第2)を20-14で破り、県勢としては1978年1月に開催された第57回大会で新潟工が達成して以来、39大会ぶりに2回戦突破を果たした。

 新潟工は、10-7で折り返した後半6分に逆転を許したが、同19分にはモールで押し込み再逆転。26分にはダメ押しのトライを挙げ、試合を決めた。

 「歴史を作る」。新チーム結成以降、選手らはその言葉をスローガンに練習を重ねてきた。最大の目標に掲げる8強まであと一つ。さらなる歴史を刻むため、選手らは元日の花園の舞台に立つ。【後藤結有】

 ▽2回戦

明大中野 反10

 1 1 0 0  7 1 1 0 0  7 14

 T G P D  前 T G P D  後  計

 1 1 1 0 10 2 0 0 0 10 20

新潟工  反0

 「長かった。本当に長かった」。試合後、樋口猛監督は関係者らと抱き合いながら、何度も同じ言葉を繰り返した。

 新潟工は前半5分、相手の反則からモールに持ち込む。「行け!」「押せ!」。声援に応えるように、重量級FWがじりじりと押し込み先制のトライ。スタンドは歓喜に包まれた。だが前半17分には、ラックから抜け出した明大中野の素早いパス回しに翻弄(ほんろう)され、同点のトライを許す。

 両者一歩も譲らない中、新潟工は、何度もモールを崩されながらも、粘り強く敵陣ゴールに迫る。前半30分、左寄り30メートルのペナルティーゴールを右CTB市川結貴選手(3年)が落ち着いて決め、リードで折り返した。

 だが後半開始直後は攻め込まれる場面が目立った。後半6分に逆転トライを許すと、さらにその直後、ラックから抜けだした明大中野のバックスがサイドを駆け抜ける。自陣ゴールラインまで残り3メートル。飛びついたのは、SO小林大也主将(3年)だった。「何が何でもトライはさせない」。執念のタックルがチームを救った。

 主将の気持ちに押されるように、後半19分には、左CTB佐藤歓選手(1年)が攻め上がり、FW陣がモールで押し込み逆転トライ。さらに連続トライを挙げ、試合を決めた。

 ノーサイドの笛が鳴り響くと、選手らは駆け寄って抱き合った。涙をぬぐう選手たちに、樋口監督は「お前ら、歴史作るんだろ?」。「はい!」。涙を拭うフィフティーンの大きな背中を、冬の西日が照らしていた。

最軽量、攻守に躍動 新潟工・佐藤歓選手(1年)

 明大中野のバックス陣が、横にパスをつないで迫り来る。県大会では経験したことのない速さだった。「抜かれるんじゃないか」。不安を覚えながらも、身長171センチ、体重65キロと小さな体で、アタックしてくる相手に果敢に飛びついた。

 重量級FWが代名詞の新潟工。「バックスも強いと言われたい」と悔しさをバネに練習を重ねてきた。たどり着いた花園の舞台で、最軽量の1年生は攻守に躍動した。

 後半13分、ボールを手にすると俊敏さを生かし、右へ左へとタックルをかわして前へ。倒れた直後、後ろから援護が入り、ボールは先輩の手に。逆転のトライにつながった。「勝ちたい」。その気持ちだけが体を突き動かしていた。

 2人の兄も花園に出場し、叔父は樋口猛監督と共に新潟工ラグビー部を育ててきた佐藤太コーチ(49)。ラグビー一家で生まれ育ち、物心が付いたときには、楕円(だえん)形のボールを追いかけていた。小柄な体は今では最大の武器。「100%の力を出し切りたい」。次戦に向け、小さなラガーマンははにかんだ。

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