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「8強へ」思い託す マネジャー宮本さん、選手らに 仙台育英、きょう2回戦 /宮城

(2016/12/30 10:40)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会、全国高体連など主催)に出場している仙台育英は30日、東大阪市花園ラグビー場での2回戦で、中部大春日丘(愛知)と対戦する。ラグビー部を陰から一人で支える宮本夢里亜(ゆりあ)マネジャー(3年)は「ベスト8に連れていってほしい」と選手らに思いを託す。【真田祐里】

 携帯電話の待ち受け画面には、15人の3年生部員全員の顔写真が並ぶ。「大好き。いつもみんなのこと見ていたい」

 宮本さんは入学直後、同じクラスで隣の席だった二葉暖選手(3年)に誘われマネジャーになった。当初は先輩マネジャーもいたが、辞めてしまった。入ってきた後輩たちも長くは続かなかった。

 仕事は多岐にわたる。水配り、練習着の洗濯やつくろい、入部して覚えたテーピング。部費の管理も任され、ユニホームなどの購入時にはメーカーとのやり取りもする。「仕事量は多いし、休みもないようなもの」。土日も部活。練習がオフの月曜日は、部室の掃除などに追われる。

 部活が終わると、飲食店のアルバイトに向かう。母と高校1年の弟との3人暮らし。アルバイト代は自分と弟のお小遣い、そして夕食代に充てる。弟の大学進学を支えるため、来春から東京で働くことが決まっている。

 今年3月、急に右耳が聞こえづらくなった。病院で突発性難聴と診断された。医師から「もしかしたら耳が聞こえなくなるかもしれない」と入院を勧められた。だが、全国大会が目前の時期だった。「絶対入院したくない」と拒んだが、母や監督らの説得で1週間半ほど入院した。その後も通院が必要で、部活を休むことも増えた。周りから「無理しなくていい」と言われるたび、複雑な気持ちになった。「私はマネジャーの仕事がしたいのに何もできていない」

 8月、就職活動が本格化した。監督らから「就職活動に集中しろ。合宿には来なくていい」と言われた。何度も「連れていってほしい」と頼んだが、だめだった。監督らの優しさだと分かっていても、素直に受け止められなかった。「つらい合宿を乗り越えたからこそ、みんなと『頑張ってきたね』って言えるのに」。初めて「辞めようかな」と思った。

 そんな自分を引き留めてくれたのは3年生たちだった。普段は「ゆりあがいないと静かでいい」とおどけている仲間が、家まで来てくれたり、無料通信アプリLINE(ライン)で連絡をくれたりした。小林壮史主将(3年)から言われた。「絶対お前のこと花園に連れていくからやめんな」。うれしかった。最後までみんなと一緒にいたいと思った。

 今でも右耳は聞こえづらい。それでも「毎日みんなといられて楽しくて仕方ない」と話す。今回、25人のメンバーに3年生全員が選ばれた。「3年生がいなかったら続けられなかった。みんなには最後まで諦めてほしくない。自分をベスト8のチームのマネジャーにしてほしいな」

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