全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

攻めて山口、歴史的1勝 富山第一破り、69大会ぶりの快挙 保護者ら喜びに沸くスタンド /山口

(2016/12/29 17:09)

 <高校ラグビー全国大会>

 69大会ぶりの勝利--。第96回全国高校ラグビー大会は28日、東大阪市花園ラグビー場で1回戦があった。山口は富山第一(富山県代表)と対戦し、24-15で勝ち、2回戦に駒を進めた。山口の全国大会での勝利は、第27回(1948年1月)で一宮中を13-0で降して以来。スタンドに駆けつけた生徒や保護者、OBらは喜びに沸いた。【真栄平研】

 山口は序盤、持ち味の速いパス回しで主導権を握った。前半4分、ラックからパスをつなぎWTB藤村哲平選手(3年)が先制のトライ。「外に攻めようと話していた」と、狙い通りの攻めで流れを引き寄せた。

 同7、16分にはWTB河本拓巳選手(同)が連続トライ。「味方が外につないでくれたお陰」と笑顔で話し、リードを広げた。

 一方、富山第一は前半23分と後半3分にそれぞれトライを奪い、7点差まで迫った。山口の藤井陽輝主将は「(集中力を)切らすな」と繰り返しチームを鼓舞。後半9分、FW陣がラックで押し込み展開。パスを受けたCTB石丸創選手(2年)がチーム4本目のトライ。石丸選手は「今までで一番声援があった」と振り返った。

 スタンドで応援した山口ラグビー部OBで京都大院生の徳永有希さん(23)は「前に出る力が強く(自分たちより)格段にうまい。頼もしい」と後輩の勝利を喜んだ。

 SO右近幸也選手(3年)の母優美さん(46)は「皆かっこよかった。ここまで来たら正月を花園で迎えたい」と期待を込めた。

 2回戦は30日、松山聖陵(愛媛県代表)と対戦する。

殊勲の後輩「感慨深い」 前回出場のOB「波に乗れ」

 64大会前に出場した吉永義夫さん(81)=山口市=と弥源治(やげんじ)巧さん(80)=同=は28日、後輩たちの勝利を聞き、「感慨深い」「ようやった」と、しみじみとした口調で語った。

 山口は1930年創部。41、48年に続く3回目の出場を果たした吉永さんと弥源治さんは、53年1月1日に兵庫県西宮市で行われた1回戦で日大二(東京)に0-33で敗れた。

 「開会式が終わってすぐの試合で全国の雰囲気にのまれた」と、当時1年生だった弥源治さん。終戦からまだ8年。食料事情は厳しく、選手たちは地元から1人5合の白米を持ち寄って宿舎の寺で炊いてもらった。2学年上の吉永さんは「寒かったが、騒いで楽しかった」と目を細める。

 弥源治さんは2、3年時に主将として再度出場を目指したがかなわず、その後も60年以上、母校は全国大会から遠ざかった。吉永さんは高校教諭、弥源治さんは銀行員となり、進む道は分かれたが、ともに後輩たちの花園出場を心待ちにしていた。

 そうした中、山口は今春の全国高校選抜大会に推薦枠で初出場するなど力をつけ、先月、ついに花園切符をつかんだ。

 今月21日、弥源治さんの自宅で2人はラグビー談議に花を咲かせ、「私たちのときのような力任せのラグビーでなく、技術も体力も上の展開ラグビーをしている。自信を持ってプレーしてほしい」と後輩たちにエールを送っていた。

 全国高校ラグビー大会での勝利は第27回大会(48年)で、旧制山口中として一宮中を破って以来、約69年ぶりの快挙だ。2人とも花園へ応援には行けなかったが、吉永さんは「普段通りの気持ちで臨めば次も絶対に勝てる。波に乗って頑張って」と、創部初の全国連勝を心待ちにする。【杉山雄飛】

〔山口版〕

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