全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

仙台育英が完勝 攻守圧倒8トライ /宮城

(2016/12/29 11:30)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会、全国高体連など主催)は28日、東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドでの1回戦で、県代表の仙台育英が若狭東(福井)に54-10で勝利した。仙台育英は先制を許したものの、フォワード、バックスともに勝り、計8トライを奪って完勝した。2回戦は30日午前10時15分から、同ラグビー場第3グラウンドで、Bシードの中部大春日丘(愛知)と対戦する。【真田祐里】

 ▽1回戦

若狭東(福井) 反5

 2 0 0 0 10 0 0 0 0  0 10

 T G P D  前 T G P D  後  計

 5 5 0 0 35 3 2 0 0 19 54

仙台育英 反5

 試合開始直前、NO8小林宥也選手(3年)を中心に、ベンチ前で組まれた円陣から声が響いた。「ウィーアーザ育英!」。士気を高めるため大事な試合前にやる「SONG」という声出しの儀式だ。曇り空を吹き飛ばすような声がとどろき、黄と黒のユニホームが花園のフィールドを突き進んだ。

 試合は開始早々、相手にラインアウトからモールを作られ、トライを決められる。SH村上陽平選手(3年)が叫ぶ。「焦るな! 落ち着け!」

 前半7分、ラインアウトからモールを作って押し込むと、FL杉山幸佑選手(3年)がトライ。CTB波多野洋選手(3年)もゴールキックを決めて逆転し、なおも攻勢を掛ける。前半12分、ゴール付近のラックからパスをもらったHO小林壮史主将(3年)が右中間にねじ込みトライ。「フォワードらしいトライだった。チームに勢いを付けられた」

 ここから育英の展開ラグビーがさえる。前半18分、22メートル付近でのラックから村上選手がボールを持ち出して横につなぎ、WTB大森寛治選手(2年)がトライを決める。その後も、大森選手がスピードで相手ディフェンスをかわし、外側から走り込んでトライ。大森選手は「気持ち良かった。初めての花園で2本決めることができて自信になった」と晴れやかな表情を見せた。

 後半はSO岩本昂太郎選手(3年)のキックオフで試合開始。宮本夢里亜マネジャー(3年)が「気を抜くな!」と叫ぶ。開始2分、何度もアタックしてボールをつないだ仙台育英は、ゴール直前のラックからFL二葉暖選手(3年)がボールを持ち出し、「みんながつないだボールを決めないといけない」とトライを決めた。

 後半8分にはFB萬田開人選手(3年)が「自分が決めてやる」と巧みなステップで相手ディフェンスを切り裂きトライ。続けて、独走でトライを決めた萬田選手は「ラグビーの楽しさを改めて感じた」と笑顔を見せた。相手のアタックを何度も阻止し、後半は無得点に抑えた。

 この日は波多野選手の右足も光った。「風も良い形で吹いていた。今日はどこから蹴っても入る気がした」。トライ後のゴールキックをすべて蹴った波多野選手は8本中7本を決めて14点を挙げた。交代も含め3年生全員が出場した仙台育英は、相手を攻守に圧倒した。

小さなFW、花園初トライ 仙台育英(3年)杉山幸佑選手

 身長164センチ、体重67キロのフランカー。チームで最も小さな選手だ。

 中学から始めたラグビー。ずっとコンタクトプレーが好きだった。「小さな自分ではフォワードはできない」と諦めていたが、居残り練習でタックルの技を磨いた。右耳に血がたまって腫れ、何度も血を抜いた。「なんでバックスなのにお前の耳はつぶれてるんだ」と笑われたこともあった。

 高1の花園で、先輩が体の大きな選手に何度もタックルをして倒す姿に感動した。「自分も体を張ってチームを盛り上げたい。フォワードとして輝きたい」。チームが負けた日の夜、コーチの部屋に行き、フォワードへの転向を申し出た。

 タックル練習やウエートトレーニングに励んだ。小柄な体を生かして、相手の懐に入り、相手の足を止める。「肩が壊れてもいい。倒されてもいいから足を止める。気持ちでは負けない」。ずっとBチームだったが、今年3月の全国大会で「6番」を勝ち取った。

 この日は前半7分、初めて花園でトライを決めた。その後も何度も相手にぶつかっていった。「今日はディフェンスよりアタックが目立った。次はタックルで相手をあおむけに倒し、タックルでチームを活気づけたい」【真田祐里】

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